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バチ抜けの正体

バチ抜けの正体

つり人編集部=写真と文

多摩川や江戸川、荒川といった都市河川では今、
ゴカイたちの最後の晩餐「バチ抜け」が行なわれている。

バチ抜けが始まると
流域に棲む魚は
狂ったようにバチを食べる。

これをバチ抜けパターンなどといい
シーバスやコイが有名だ。

バチ抜けとは
そもそも繁殖活動である。
普段は泥底に潜んでいるイトメやゴカイなどの多毛類が
産卵のため、水面に浮上するのである。

元来、バチ抜けのバチとはイトメのことをいったが
イトメのバチ抜けは11月の大潮回りの
期間限定である。

シーバスのバチ抜けといったら
関東では冬よりも春のイメージがある。
その頃のバチ抜けの正体は
イトメではなくゴカイなのだ。

ゴカイは釣りエサの代表格で
誰もが知っていることと思うが
実に多くの種類がある。
汽水域に生息する種としては、
ヤマトカワゴカイがもっとも一般的。
そのほか、ヤマトカワゴカイよりも小型種で
クルクルと海面で円を描くように泳ぐことで知られるアシナガゴカイ、
逆に20cm近くまで育つ大型種のオウギゴカイも
春にバチ抜けを行なう。

イトメもイソメもゴカイも
パッと見では同じ生き物に見えるが
生態はまるで違うのである。

このようにエサの生態に着目してみると
大きなヒントが得られるのである。

(山根)

2010/1/12

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