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少年時代に自然の中で遊ぶことの大切さ

少年時代に自然の中で遊ぶことの大切さ

つり人編集部=写真と文
現在、中学1年の私の長女は幼い頃
サンダルで外を歩けませんでした。

裸足の足の裏とサンダルの間に砂や小石が入るのがイヤだったから。

砂浜はもとよりプールサイドも裸足で歩けませんでした。

虫が家の中にいようものなら怯えて
外で転ぼうものなら、ばい菌が付くといって
執拗に手を洗っていました。

このまま大人になったらどうなってしまうのか…。

一番の原因が親にあるのは明白ですが
当時はワタシも妻も仕事にかまけて、育児は他人任せ。

自分のことを棚にあげておきながら
長女がそうなってしまった原因のひとつに
当時通っていた幼稚園があるのでは? とワタシは考えました。

その幼稚園はゴージャス(!?)な制服があり
通園は送迎バス。
良くも悪くも上品過ぎで
制服が少しでも汚れようものなら、先生がわざわざ電話してきました。

また当時、長女は病弱で
月に1度は高熱を出して1週間は幼稚園を休んでいました。

馬鹿は風邪を引かないといいますが
ワタシは中学生以降、風邪で寝込んだ記憶がありません。
社会人になってから20年以上、一度も風邪を引いていません。

丈夫に産んでくれた親に感謝していますが
少年時代、毎日のように泥まみれになって遊んだあの経験により
今の抗菌体質が築かれたのではないかと勝手に考えています。

ノーベル生理学・医学賞を受賞された大村智・北里大学特別栄誉教授は
土壌に潜む微生物の研究の第一人者のようですが
子どもたちは泥まみれになって遊ぶことで
さまざまな微生物を取り込んでいるはずです。

そのように考え
長女が年長組になる前に
思い切って幼稚園を変えました。

新しい幼稚園はこれまでのお嬢様幼稚園の対極にあるようなところで
毎日、泥まみれになります。

無菌状態で育った長女がはたして馴染めるだろうかと心配でしたが
それは杞憂に終わりました。

子どもの適応力というのは素晴らしく
長女は毎日、泥団子作りに励み
泥団子大会で入賞するほどになりました。

しかも、その幼稚園は遠足が高頻度であり
2キロ以上離れた多摩川まで歩いて行き
干潟でカニを採ったり草むらでバッタを採ったりします。

そのほか、イベントでドジョウ掬いやザリガニ釣りもします。

合宿ではキャンプに行き
なんと、ザリガニを釣って食べます。

園児たちはみんなワンパクで
子どもらしい子どもばかり。

ほんの数ヶ月で長女はそれまでとは別人のようになり
すっかりアウトドア好きになりました。
多摩川にハゼ釣りに行くと
エサ付けから釣れた魚のハリ外しまで自分でやります。

今では風邪もほとんど引かなくなりました。

ワタシが長男と次女もその幼稚園に通わせたのは言うまでもありませんが
幼稚園のそうした方針は
「幼い頃に自然の中で遊ぶことはとても大事なこと」
という理事長先生の考えに基づいています。

その理念が保母さんのひとりひとりに浸透していて
若い保母さんが笑顔でバッタを掴んだり
顔に泥を付けて子どもと一緒に遊んだり
飛沫を浴びながらドジョウやザリガニを採ります。

理事長先生も元々は保母さんとしてその幼稚園に勤めていて
60歳を過ぎた今でも
暇さえあれば多摩川に行き、昆虫採集やカニ採りの場所をチェックしています。

先日、理事長先生に久しぶりに会う機会があり
発売したばかりの
TAMAGAWA 東京ネイチャー
を見てもらいました。













理事長先生は絶賛してくださり
保母さんや父兄、他の幼稚園の園長先生
そして一人でも多くの子どもたちに見てもらいたいと
ご購入いただきました。

都会や田舎にかかわらず
子どもたちが自然の中で遊ぶ機会は減っています。

しかし、人間は機械ではなく、生身の動物です。
子どもたちを温室栽培のような無菌状態で育てたい気持ちはわかりますが
それが本当に子どものためになるのでしょうか。

かわいい子には旅をさせろといいますが
現代ではまず
かわいい子には自然の中で遊ばせろです。
泥まみれになって遊ばせろです。

東京周辺に住む子どもたちにとって
多摩川は自然と触れ合うことができるかけがえのない場です。

今でも、河川敷の草むらでこんなバッタがたくさん採れますよ!




(山根)

2015/10/6

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