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水辺の怪談2

水辺の怪談2

つり人編集部=写真と文

怪談は好きだが、
霊感はない。
でも、不思議な体験ならいくつかある。

学生時代、友人と4人で北海道にマス釣りに行った。
支笏湖へ注ぐある川の上流部の河畔にテントを張った。
ルアーでマスをねらったがちっとも釣れず、
尺上のウグイがよく釣れた。
これが、よく引くのって。

で、夜。お約束の怪談。
「知ってるか、支笏湖の語源。死の骨の湖らしいぞ。
死骨湖。潜るとな、動物の骨が湖底にいっぱいあるんだって。
泳いでそれを見ると死んじゃうんだってさ。
実際、多くの人が亡くなっているんだぞ。
まあ、遠浅から一気にドン深になるから、
ブレイクラインで水温が急激に下がるんで、心臓麻痺になるんだよ。
だから死骨湖ってわけだ」
そんな話を毎晩のようにして20日間を過ごした。

夜の帳が降りるとテントは漆黒の闇に飲み込まれる。
周りは鬱蒼とした森で、
とても1人で外へ出ようなどと思わない。
どうしても用を足したくなったら、
誰かに付き添いを頼む。
皆、怪談が好きなくせに怖がりなのだ。

上質な怪談で夜通し誰一人としてテントから出られなかったある朝。
朝マヅメをねらいにテントから出ると、
信じられない物体がテントの目の前に鎮座していた。

巨大なウンコだ。

なんだ、クマでも来たのか!?
そんなワケあるはずがなかった。
なぜなら、ウンコの上にはティッシュが丁寧に置かれていたのだ。

メンバーのものではないことは明らかだ。
皆、否定したし、なにしろテントから一歩も出ていないのだから。

あれから15年が経つが、
あのウンコがなんなのか、未だに分からないままである。


2006/7/6

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