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ヤマメ釣り/テンカラ女子の高原巡り

おすすめ時期:4~9月(解禁期間要確認)

吉田孝◎文 /編集部◎写真
028-031kogen3_cs6 (7) シャロムの森ではこんな美形ヤマメが釣れる

シーズン中は自然渓で、オフになれば管理釣り場で、暑かろうが寒かろうが一年中テンカラをやっている私。とはいえ、猛暑の中ジリジリと背中をあぶられる里川の釣りは少々身体にこたえる。ということで、今回は涼やかな高原歩きも含めた山岳渓流へテンカラ女子2人を連れて行ってきた。

この記事は『つり人』2016年9月号に掲載したものを再編集しています。

天然魚満つ美渓


 今回同行の2名の女子は、私が主宰する『吉田毛鉤会』のメンバーだ。テンカラ釣りを始めて1~2年。まだこれからいろいろなことを知ってもらいたい2人に「釣りのレッスンも兼ねて、一緒に釣行しましょう」ということになった。

 ただ、いくら涼やかな渓とはいえ、朝から晩までガツガツと釣りをするのは私の性に合わない。同行の女子たちにも、気軽に楽しい釣行の思い出を持って帰ってもらいたい。そう思い、釣りの後には付近にある高原に立ち寄り、清々しい雰囲気の中、散策をしたり食事をしたり……というオプショナルプランも考えてみた。

 早朝、車で2人をピックアップし、高速道路に乗り都心から一路群馬県へ。今回決めておいた釣り場は、私もプライベートで時々お邪魔しているみどり市にある「シャロムの森」だ。

028-031kogen3_cs6 (4) 028-031kogen3_cs6 (5) 自然渓流が保たれているシャロムの森。レゲエ調の看板が出迎えてくれる


 この釣り場は個人所有の広大な山塊の中を流れる小渓流であり、一応管理釣り場だ。管理釣り場だが、「川に人工的な手を加えず」、「一切の放流ナシ(天然魚のみ生息)」という自然のままの釣り場だ。「キャッチアンドリリース厳守」の規則があり、完全予約制で一定区間を貸し切りで釣る。自然再生している美しい魚を、じっくりと釣ることができる本当にありがたい釣り場だ。

028-031kogen3_cs6 (6) 苔むす神秘的な渓相が続く

 オーナーにご挨拶をして受付を済ませる。車で入渓点まで行き、準備をして川に下りた。夏場にしては気温も低いので、沢靴を履いた足を川の流れに浸すと気持ちがよい。そよそよと吹いてくる渓風と相まって、うっとりと立ちつくしてしまいそうだ。

 ここのところ、関東周辺では降雨量は少なくこの釣り場も同じような状態だった。平水よりかなり水位は低い。小渓流で水位が下がると、魚の定位できる場所が少なくなり、浅い水深ではどうしてもプレッシャーが高くなって釣りにくくなることが多い。

028-031kogen3_cs6 (3) 渇水気味で厳しい状況の中、テンポよく釣りあがっていく香織さん

 そんな不安を感じながらも、まずは香織さんに釣りを始めてもらう。彼女は魚を見つけるのが上手なので、釣れても釣れなくても、ソ行中に見える魚がいるかどうかを確認してもらおうと思った。そしてその後は千波さんにもサオをだしてもらい、しばらくの間釣り上がっていった。

028-031kogen3_cs6 (2)_1 安全釣行を祈願してお清めの塩を撒く。田中香織さん(左)と深海千波さんはちょっと困惑!?

テンカラ女子大活躍


 夏場のこの時期なら、瀬から魚が出てもおかしくはない。だが、流速のあるところからの反応はなし。見える魚も、ヒラキから走る魚も少ない。香織さんにも聞いてみたが、彼女もあまり魚は確認できなかったそうだ。おそらく渇水による影響で、少しでも水深のある場所へ魚が移動してしまったのではないかと思う。

 今度は私がサオをだしてみることにした。普通のポイントをねらっていたのではなかなか魚が出ない。そこで水深があり、あえて簡単には毛バリを振り込めない釣りにくい場所を捜してねらい撃ちすることにした。

 倒木と倒木に挟まれた狭くて深い流れ。川に横たわる手前側の倒木の上に、ラインがまたぐよう下流からキャストをする。ラインは倒木の上に乗り、ハリスと毛バリだけがその先の狭い水面に落ちた。するとほどなくゴクンという鈍いアタリ。直後にアワセが決まったのはいいのだが、倒木越しに魚が掛かっているので、いくらサオを立てても魚はこちらに寄ってこない。結局、倒木の下にネットを持った手を思い切り伸ばして、どうにか取り込むことができた。

 後に別の場所でヤマメを釣った香織さんにその魚の出たポイントを聞いてみると、落ち込みの肩にある大岩の下のエグレから出たとのことだった。水位の低下で魚の居場所が少なくなったり、プレッシャーが高くなった時には少しでも水深のある場所をねらっていかないと、なかなか結果が伴わない。

028-031kogen3_cs6 (8) 香織さんにヒットした8寸クラス。粘りに粘って釣った価値ある1 尾


 逆に考えれば、こういった条件下では、水深のあるところを重点的にねらえば、結果につながるということがいえるだろう。しかしこの川のヤマメは実にきれいだ。魚が釣れるたびに、いつまでも眺めていたくなってしまう。

028-031kogen3_cs6 (10) 今回使用した毛バリ。テンカラ女子は化粧用コンパクトやお菓子の缶を毛バリケースに

028-031kogen3_cs6 (9) 使用したサオは左から吉田さんの桜井釣漁具製『別誂金剛3.0』、深海千波さんの『金剛3.0』、田中香織さんの『金剛3.0』(旧モデル)

ハイランドカフェオープン


 そうこうしているうちに時間は正午を過ぎてしまった。みんなのお腹も空いてきたので退渓。湿った沢靴を履き替え、服も着替えてサッパリしたところで釣り場を後にする。次の目的地までは木立の中の道をドライブだ。開け放った窓から吹き込む風が心地よい。着いたところは、前日光県立自然公園内にある「横根高原」。標高約1300m付近のここには「前日光牧場」と、別名「小尾瀬」とも呼ばれ動植物の宝庫として知られている「井戸湿原」がある。平日のせいか、駐車場の車もまばらだ。

028-031kogen3_cs6 (1)_1 小尾瀬とも称される井戸湿原の木道を進む

028-031kogen3_cs6 (11) 横根高原の駐車場で記念撮影。標高は1298m

028-031kogen3_cs6 (12) 開放的な景色が広がる横根高原

 車外に出ると、その開けた眺望に圧倒される。気温も快適だ。開放的なこの場所で、同行の女子たちも写真を撮ったり、放牧されている牛を見たりして楽しんでいた。ここで各自のザックに食料や飲みものを詰め込み、歩いて30分ほどの場所にある井戸湿原に向かった。

 低い木のトンネルを抜けると、眼下に広がる湿原の景色。周囲の環境が壊されないよう、木道が作られている。湿原の見える高台に、木製のベンチとテーブルが設えてあった。ちょうどよい場所なので、そこで昼食をいただくことにした。本日のメニューは私が持参したパスタだ。女の子たちにはワインをふるまう。私は車の運転があるのでジュースで我慢。

 ランチの後は、女子たちが持ってきてくれたお菓子と一緒にコーヒーをいただいた。しかし美味しい。食べ物も飲み物も。野外でいただく食べ物は何でも美味しく感じるが、この場所の雰囲気もあって、今回はまた格別である。

 あまりの快適さに夕方までこの場所にいた。子どもの頃、外で楽しく遊んでいて、「まだまだ家に帰りたくな~い」と思った気持ちがよみがえった。

 都心から日帰りで、釣りと高原散策を両方楽しめる。こんな素敵な釣りプランなら、女の子と一緒でも大丈夫。暑いからといって、エアコンの効いた室内でゴロゴロしていないで、爽やかな高原へみなさんも出かけてみてはいかがだろうか。

028-031kogen3_cs6 (13) コーヒーとお菓子でブレイクタイム

028-031kogen3_cs6 (14) テンカラとトレッキングを満喫した後は軽食をふるまった。さながらカフェのようでテンカラ女子も大満足

交通●北関東自動車道・太田藪塚IC を下りて県道69 号を北上し、R122 で草木湖方面へ。わたらせ渓谷線・沢入駅前から林道に入り、黒坂石バンガローテント村を通過し、しばらく行くとシャロムの森。シャロムの森から横根高原へはR122を日光方面へ進み、わたらせ渓谷線・足尾駅前を右折し、県道15 号を直進
問合先●シャロムの森(℡0277・95・6404)、住所=群馬県みどり市東町沢入1308、入漁料=大人男性3800 円、大人女性3000 円



2017/7/25

最新号 2017年11月号

今月は「秋は湖に浸る。」と題して、湖沼の釣りを特集。涼しい風が吹き始め、空が高くなるこの季節。都会の喧騒を少し離れ、のんびりした時間を過ごせるのが湖沼の釣りだ。ターゲットはワカサギ、ニジマス、ヒメマス、コイ、ハス。ファミリーフィッシングからコアな数釣り・大ものねらいまで、秋の湖沼に出かけたくなるサポート&ガイド。 海ではキングオブ大衆魚、アジの好機到来! 投げ、足もと、カゴのサビキ3釣法や夜磯の大アジねらい、厳選アジ釣り場、釣ったアジを食べ尽くすアジレシピも必見。そのほか、好評隔月連載の「三石忍の沖釣りテンポUP」、「阪本智子の旬魚探見!」、「今が旬!! 日本列島激アツ釣り場」も掲載。
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