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タチウオ釣りスタートガイド/釣果を伸ばす誘い方徹底解説

誘い方でこんなにも釣果に差が出る!

写真と文◎編集部
10 鋭い牙をもつタチウオだが、捕食は下手。エサを追わせて掛ける釣趣は独特

近年、東京湾をはじめとする各地の船釣りで人気を博しているのがタチウオ釣りだ。
とくに夏のタチウオ釣りは浅めの水深をねらうため、使う道具は軽めの仕掛け用のライトタックルでOK。
今回は、年間釣行日数150~200日、本誌にも連載を持つ三石忍さんにタチウオ釣りを解説してもらいました。


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タチウオ釣りスタートガイド/仕掛けとエサの選び方

タチウオの釣り方解説


 釣り方はシンプル。指示ダナに仕掛けを落として誘い上げる。ただし誘い=シャクリのパターンで釣れ方は確実に変わる。

 まず指示ダナに到達したところでハリス分2mのミチイトを巻き取って、ハリスを真っすぐに張ることから誘いはスタート。サオの構えは必ず水平より下。グリップエンドを脇に挟む。

「イトフケが出ないように、常にオモリを感じてシャクるのが基本です」

 この基本が案外難しいのだが、とりあえず手始めにイラストの誘いを試してほしい。穂先を真下付近に下げてチョンチョンと小刻みに2~5回動かしてポーズ。今度はサオを水平、もしくは45度の位置までサオをリフトしてポーズ。それから50㎝ほどイトを巻き取りながらサオ先を下げて同じ動きを繰り返す。

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 重視すべきは反応の出る誘いの振り幅。小刻みか、それとも大きく動かした時かを見る。また動きの中でアタリが出るか、ポーズ時に反応があるのかもチェックポイント。

 自らアタリを出せるようになればベストだが、周囲を見て「釣れている人の真似をする」のが近道。三石さんは周囲の状況を実につぶさに観察する。自分の船だけでなく、他船の状況も視野に入れる。中でも注意するのがルアー船の動向である。

「ルアー船のお客さんがバリバリに釣れている状況なら、誘いを止めません。ポツンポツンという釣れぐあいならステイをやや長めに入れます」

02 タチウオ釣りは誘いのテンポで釣果が変わる。周囲の船の釣れぐあいもつぶさにチェックする三石さん

 釣れている人の誘いのピッチを判断するには、誘いの幅や間だけでなく「イトのメーターマークを見ること」と言う。なぜならリールによって1回転あたりの巻き取り長さは異なる。

 アタリは手もとに来る。が、単発のアタリを合わせても乗ることはほとんどない。穂先をグーンと引き込む本アタリを出さなければ掛からない。

06 夏空に舞うメタリックボディー

タチウオの釣果を伸ばす誘い方


「タチウオは下から突き上げるようにしてベイトを追います。活性が低いと追ってこないけど、基本は追って追って食らいつく。しっかりハリに噛み付くまで誘いを止めない。でないと本アタリを出せないことがほとんどなの。受け口のタチウオは食べるのが下手でしょ。下顎が突き出て、捕食が下手。一噛み、二噛みして弱った魚を口に入れる。自然界のベイトは弱っても逃げるでしょ。だから常に逃げているベイトをイメージするの」

 では何度も当たるが追ってこない時はどうすべきか。

 まずはアタリダナでリールを巻かず、もう一度シャクる。その場でもう一度勝負してみる。同じタイミングで同じ場で1回動かす。これを3往復してヒットしなければ「やる気のある魚を抜粋すること」と言う。

「反応が出ても掛からないのは正解に近くても、正解じゃないの。アタリがあっても食い込まない。そうなるとついゆっくりと誘いたくなるけど、私の場合は速いほうから修正していく。間を短く、スピードを速くして誘い上げることをまず試す。そのほうが仕事は早いから」

 この日、三石さんが5連発を決めた場面があったが、そのうち止めて当てた魚は1尾のみ。リールを1/4回転ずつ巻いてはシャクる間を短くした小刻みかつスピーディーな誘い上げがヒットパターンのひとつ。

「追ってくるタナが10mの場合、1mずつシャクリ上げたら10回しか誘えません。特に活性の低いタチウオは追い幅が短いです。ピッチを短くしてエサを動かしています」

 本アタリが出たところでしっかりとアワセを入れ、がっちりとフッキングさせるのだが、乗った魚が外れることも珍しくない。そこで三石さんが使う奥の手がシェイクである。

08 本アタリが出たところでスイープに合わせる。引き込み時はリールを巻かずサオでいなす。掛け味を楽しんで、力が弱まったところで一気に巻く

 本アタリが出た後のエサは大抵、切られて短くなってアピール度が低くなる。こんな時は小刻みなシェイクでエサをごまかし、最後にスッと空アワセの要領でシャクリ上げる。イメージとしては弱り切ったベイトが悶え、最後に逃げようとする瞬間。

「10回試せば1回は当たるくらいの打率の誘いです。でも近くにタチウオがいるのだからタダでは回収しません」と言う。

釣れない時のチェックポイント


 タチウオはバックして引き込む。合わせた瞬間は特にグングンとバックで引き込むのだが、この時に無理に巻かない。掛け心地を楽しむくらいの余裕を持ってふっと力が抜けた瞬間に巻き始める。「綱引きはしないこと」と言う。最後に周囲が釣れているのに、自分だけが掛からない。そんな時にチェックすべきポイントを挙げてくれた。

・エサがハリからズレて回転して上がってこないか、もしくは回転しながら落ちていないかを見る。

・アカクラゲがくっついていないか。これが付いているとそのエサは食わないと思ったほうがよい。まめに取り除くことを忘れない。

b-8 春からの高水温期に多いアカクラゲ。これがハリに付くとヒット率はぐんと下がる。まめにチェックし取り除く

・ハリが傷んでいないか。ハリ先にかなり負担の掛かる釣りゆえ、まめにハリを換えることも釣果アップのキモとなる。

 タチウオ釣りは間口が広くて奥行きは深い。夏タチは例年お盆頃までがピークだ。


この記事は月刊『つり人』2017年9月号でも読むことができます

三石忍(みついし・しのぶ)
年間釣行日数は150~200日。タチウオ、フグ、ヒラメ、カワハギなど海の船釣り全般が得意。月刊『つり人』の人気連載『三石忍の船釣りテンポUP!』『沖釣りライトオン!』の講師も務める

人気13魚種の基本とコツを三石忍さんが徹底解説!
国内で唯一の総合釣り雑誌、月刊『つり人』誌上にて、2016年から現在まで掲載されている、女性プロアングラー・三石忍さんの船釣りテクニック解説を単行本化。当代のアングラーの中でも、男女を通じて人気・実力ともにトップクラスと誰もが認める〝忍ねえさん〟の船釣りノウハウや考え方を、初めて1冊に収録しています。理論を分かりやすくする、仕掛け図や釣り方イラストも豊富に掲載。東京湾、相模湾、千葉外房、駿河湾での四季折々の釣りものに、関西で圧倒的な人気を誇る大阪湾のテンヤタチウオの釣りも加え、掲載魚種は、タチウオ、カワハギ、ヒラメ、マダイ、アジ、イシモチ、メバル、マゴチ、アマダイ、アオリイカ、マダコ、ショウサイフグ、キンメダイの13種。ビギナーには分かりやすく、ベテランにも目からウロコの上達のヒント満載で、海釣りの楽しさを知りたい、深めたいすべての人に見逃せない1冊です。






2019/7/10

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