フルフラット、車中泊！？乗ってる車をキャンピング仕様に軽快カスタム！その2（最終回）

大人気のキャンピングカスタム

　第1回目で紹介した車のキャンピングカスタムは木工造作の関係から作り始めたことだったが、口コミで依頼する人が増え、いつしか会社の主軸事業に成長した。

　折しものアウトドアブーム、車中泊ブームに新型コロナの件が重なって需要がさらに拡大した。

広い室内空間が確保され、ギャレーやシャワーキットまでつけられる

 

電源もテーブルも椅子まである。これで釣り場に乗り込めば、朝マヅメを釣ったあとにリモート会議に出ることも可能だ

 

　先述のとおり、島田さんは車内を改良して広々と使えるようにしたり、インバーターを設置して車内で冷蔵庫などが使えるようにしたり、フラットシートで身体を伸ばして寝られるようにし始めたわけだが、依頼主の要望から車の天井にテントを設置したり、車がリモートオフィスとして使えるようにしたり、シェルターというか貨車というかＦＲＰ製モノコック構造の「ＯＫボックス」というかまくらのような車両空間を制作するようにもなった。

　リモートオフィスは注目度が増しており、キャンピングと縁遠い印象を持ってしまうが、キャンピングカーキットを組み合わせれば、車中泊もできるようになる。

　キャンピングカーキットは、ベッドキットやスライドテーブルキット、ルーフテント、サイドオーニング、走行充電システムなどさまざまなオプションが用意されている。

　早朝は街とかけ離れた人の気配のない地磯に釣行し、世の中が動き始めるデイタイムには車に戻ってオンライン会議に参加というのもあり得る世界になった。

　島田さんが手がける車のいいところは、普段使いとして乗るにも適しているところである。取り付けたタイプによっては普段は外しておくこともできる。

これは折り畳み式ルーフテント

タイプもいくつかあり、生産国もヨーロッパや中国がある

 

モビリティリモートオフィス仕様車に付けられていたサイドオーニング。これをO.Kワゴンにも設置することができる

 

オーダーの流れ

　依頼の流れは、いくつかあるタイプのなかから車をどのように改良したいかを明確にし、それが所有する車で可能かを相談し、車両を預け、完成後に引き取る。

　ちなみにフルフラットシートを敷いて簡易ベッドにするキットやリモートオフィスにするキットなら工事不要のため宅配便で全国に配送できる（ただし、車両はＮボックスやスペーシア、ウェイク、Ｎバンなどに限られるため、詳細は要問い合わせ）。

軽車両向けのカスタムやキットが多いが、普通乗用車用のカスタムパーツもある。自分の車で可能か問い合わせてみよう

　特許を取得した「旅らく二段ベッドキット」という軽自動車専用の車中泊ベッドキットも工具が不要でＤＩＹが苦手な人でも楽々セットアップできる。

軽でも上下2段にすれば4名寝ることも可能だ。2段フラットフロアを作るための部材はしっかりしており強度的にも考えられている

　これは折りたたみ式でコンパクトになるため車内に収納するのも可能だ。１名就寝タイプ、２名就寝タイプなど用途に応じて４ バリエーションのなかから選べる。

　対応車種も多く、スズキ、日産、マツダ、三菱など８車種ある（詳細は要問い合わせ）。

　現在、軽自動車も車内が広く、燃費も向上している。しかし、フルフラットで寝られるのはそうそうない。釣りだからこそ、背筋や足を伸ばして寝られるのは大きい。

　海のそばの自然に包まれれば、気分は爽快だ。夜の星空観察にも便利だ。

　そればかりか、リモートオフィスにもできるというのは最先端である。自分で組み立て、取り外すことができるのも始めやすい。

普段はノーマルシートで乗用車として走り、目的地に着いたらシートを取り付けてベッドにする。車を走らせるときは再び取り外すだけ

 

これが軽トラックの荷台に乗せるFRP製シェル。移動販売カーにもできるし、使い方いろいろ。これもキットなので宅配で受け取り、自分で組み立て可能

フロアシートを設置すればベッドになるし、TVを取り付けることも可能

 

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