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幻のアジの干物

幻のアジの干物

つり人編集部=写真と文

伊豆の宇佐美に「あじ一」という干物屋があり
アジの干物がめっぽう旨い。

魚が好きな人に送ってあげると
たいていの人は
「なんなの、あれは?」
と、その脂の乗り加減に驚く。

アジの干物には特上、上、中とランクがあり
特上のさらに上に幻というのがある。

けれど、幻はいつ行ってもあるというわけではない。
だから、幻なのだが…。

幻になるアジは決まっていて
それは例年、6月に五島列島で水揚げされたものに限るのだ。

アジの漁獲が少ないと6月中に売り切れてしまうこともあり
逆に多いと、年が明けてもあることも。

だから、あじ一に行くと
「幻ある?」
とあいさつ代わりに聞くのが習わしになっている。

昨年は、なんと幻のアジの水揚げがゼロだった。

今年はどうだろうかと先日、オヤジさんに聞いてみると
「もう少ししたら入るみたいだよ。なんだかアジの動きが遅れているみたいだな」
とのこと。

幻を味わうまで
もう少しの辛抱です。

(山根)







2012/6/12

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