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編集部2017年1月25日

アマダイ釣り/シンプルな仕掛けでビギナーにも

アマダイ 魚種別釣りガイド

釣りレジャー番組「J:COM釣りたいっ!」のロケの模様も交えて、釣船の魅力を伝える月刊つり人の人気連載。 今回のターゲットは高級魚のアマダイ。これを食せるのは釣り人の特権と言ってもよいだろう!

おすすめ時期:1~2月

山口 充 レポート

シケ後の底荒れした状況から値千金のアマダイを釣りあげたのは石崎理恵さん。
ビギナー・ファミリーでも楽しめる釣りレジャー番組「J:COM釣りたいっ!」のロケの模様も交えて、釣船の魅力を伝える月刊つり人の人気連載。
今回のターゲットは高級魚のアマダイ。
これを食せるのは釣り人の特権と言ってもよいだろう!


この記事は『つり人』2016年1月号に掲載したものを再編集しています。



シンプルな仕掛けでビギナーにもおすすめ


 今回の「J:COM釣りたいっ!」ではここ数年人気急上昇の「アマダイ」をねらうことに。ご存じ高級魚であるアマダイを贅沢に料理できるのは釣り人の特権。魚の引き味もよくシンプルな仕掛けも人気になった要因であろう。釣り方も大まかにいえば船下をねらう「シロギス」のパターンに似ていて、ビギナーでも分かりやすい。ポイントは東京湾、相模湾、駿河湾、外房という関東付近から西日本、新潟、富山等の日本海側、四国、九州といった感じで広範囲でねらえるのもこの魚の特徴。釣りものとしては「赤、白、黄」の3種のアマダイの中で「アカアマダイ」が主流である。大変貴重な「シロアマダイ」もここ数年混じってきている。また、専門にねらう船宿さんも存在する。

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 アマダイ以外にも釣れる魚が多く、すべてが対象魚といってよい。よく釣れるキダイ(レンコダイ)、オニカサゴ、ホウボウやカナガシラ、カイワリ、トラギスなど食べて美味しい魚ばかりだ。

 浅い釣り場の場合、ライトタックルでねらえるようになってきた。サオの種類が多くなっているライトタックルと細いPEとの組み合わせで浅瀬のアマダイに警戒心を与えずねらえる。今回は東京湾の剱崎沖80m付近なので電動リールと80号のオモリがメインになる。ポイントによっては60号以下に設定できるため、エントリーしやすいだろう。

 お世話になったのが横須賀・久比里の山下丸さん。アットホームな船宿でビギナーにも安心だ。アマダイ船の船長は坂本勉さん。釣り方や状況を優しく説明してくれるので人気の船頭さんだ。久比里はカワハギのメッカで有名であるが、そのほか、アマダイやスミイカ、マアジ等も人気。

146_149_yamaguchi_cs6 (9) アットホームな雰囲気の山下丸さん。何か分からないことがあったらどんどん質問しよう

146_149_yamaguchi_cs6 (8) 石崎理恵さんと5代目アングラーズアイドルの石川文菜さん。美女2人に囲まれて坂本船長もうれしそう!?

146_149_yamaguchi_cs6 (10) 山下丸の待合室に飾られていたアマダイの魚拓



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ライトタックルと深場用の2通り


 サオは底を確実に取れ、細かい操作もできること、食わせる間が取れることが要求されるので6:4調子、2・4m.前後の長さが主流。微妙なサオのコントロールが好きな方は7:3調子も面白いだろう。今回使用するオモリは80号。これは時期やエリアによって変わってくるので船宿に確認したい。リールは小型電動リールとミチイトPE2~3号が多くなっているが、手巻きの中型、小型両軸受けリールも可能。巻き取りが楽なパワータイプに高強度の細いPEラインを組み合わせる。

 テンビンは片テンビン。仕掛けは2mの2本バリか3mの3本バリ。潮が速い場合は仕掛けが浮きすぎないようにガン玉オモリを仕掛けに付ける場合もある。ハリも市販仕掛けはチヌバリ系が多く、吸い込みがよいタイプと、丸海津系のように軸が長いタイプと2種類ある。エサになるオキアミのサイズとのマッチングもポイント。丸海津使用だとLLサイズのような大きめのエサ。チヌバリだとLサイズといったぐあいだ。

146_149_yamaguchi_cs6 (12) 今回使った仕掛けとエサ類。片テンビンに仕掛けは2mの2本バリか3mの3本バリ。完成仕掛けを使ってもよいだろう。エサはハリの大きさに合わせてLLサイズやLサイズを使い分ける



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 付け方も抱き合わせでアピールアップをねらう場合とサイズの大きいものを一尾掛けにする場合など当日の状況に合わせたい。ちなみにチヌバリは3~5号、丸海津系は13号前後でハリスはフロロカーボン製の3~4号が標準的な組み合わせになっている。

厳しいコンディションにも負けず



 今回の「J:COM釣りたいっ!」は新春スペシャルということで、「みっちぃ」こと石崎理恵さんと5代目アングラーズアイドルの「ぶんちゃん」こと石川文菜さんと3人で横須賀久比里山下丸から「アマダイ釣り」。予定日は大シケで出船できずに翌日に延期。本来なら、ライト系のタックルと深場ねらいの2つのパターンでロケを行なう予定であったが深場攻略に絞ることになった。

シケで中止の1日目は……

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 久里浜港の「住吉神社」へ初詣。大漁祈願をしてきた。久里浜港に暮らす漁師さん達の守り神として奉られている。源頼朝の子である義家がこの地を訪れ、漁師が献した地魚があまりに美味だったことから魚の名前を尋ねた。それが出世魚のスズキ。頼家は、「それは大変縁起がよい」と喜び、その漁師にスズキ(鈴木)の姓を名乗ることを許したという逸話がある。久里浜付近には「鈴木」さんが多いそうだ。


 坂本勉船長の操船で午前8時に出船。剱崎沖の水深約80mのポイントへ。ウネリが高く底荒れも必至の状態である。開始早々みっちぃにアタリがあり、あげてみるとキダイ。これも食材としては充分だ。キダイの活性が高く、ぶんちゃんも楽しそうにキダイの釣果を伸ばしていくが、中々アマダイが反応しない。

 その中、左舷側でアマダイがヒット。右舷の大ドモでもアマダイが上がる。「実はこのポイントで50㎝クラスが多く出ていたんですよ」と坂本船長。出船前に見た船宿に貼ってある魚拓が目に浮かんでくる。カナガシラやトラギスも多く、それなりに釣りを楽しんでいる2人。それにしても、ぶんちゃんはキダイをよくヒットさせる。船長に聞くと「仕掛けが動きすぎているかもしれないですね」とのこと。確かにシケてウネリがある状態でぶんちゃんの釣り座が前方(ミヨシ)にある。そのため、自然に仕掛けが浮いてしまいがちだ。状況がよくない中、とにかくさまざまな魚が掛かる。多彩な魚を掛けることで、サオの動かし方などを覚えていけるので、楽しそうに釣っていればOKとした。コンディションがよければ必ず釣れる。手巻きのライト系ロッドでチャレンジしていた自分もロッドのコントロールに忙しかったが、何回かアマダイのアタリがあり2~3mの波にタイミングをさらわれて掛けることができない。

 リールのクラッチを切ったり入れたりしてラインを細かく出し入れ。波に対応しているとサオ先がカレイの居食いによくある押さえ込むような感触。「あれっ」と少し時間を空けてから合わせるとヒット。間違いなくアマダイの引きだ。

 「これでバラしたら番組が」とスタッフの「バラさないでよ」という視線を痛いくらい感じながら手巻きで80m。「やった!」。30㎝クラスの小型であったが無事一尾目のアマダイ。そしてみっちぃも「あれ、違う引きだ」と電動リールのスイッチをON。上がってくると「やったアマダイだ」と大喜び。底荒れで決していい状況ではない中の一尾だったのでうれしさも倍増だ。

146_149_yamaguchi_cs6 (7) シケ後で波が高いうえ、ミヨシに釣り座を構えていたぶんちゃんは仕掛けが浮き上がりやすくなっていたようだ。そのためキダイが掛かりやすかったという


 ぶんちゃんはキダイを連発して満面の笑み。この後、船中でアマダイが数尾上がったが沖上がりの午後3時となった。アマダイのトップは3尾。ロケは無事終了したが、2日後友人と再び山下丸さんでチャレンジ。46㎝の良型も飛び出し8人全員が型を見ることができた。

146_149_yamaguchi_cs6 (4) ぶんちゃんが釣っていたのはキダイ。本命ではないが美味魚だ

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オニカサゴやカナガシラといったうれしいゲストも顔をだした

これで名人!
アマダイ釣り編


 ウネリが強く仕掛けを底で安定させることに苦労した。そのためベストなバランスでいえば、6:4の曲がるタイプのサオに長さのある胴付きオモリではなく6角などの背の低いオモリ。仕掛けは3本バリの長いタイプや幹イトを足して長さを出し、ガン玉を打つという感じがベストのコンディション。

 とにかく仕掛けを安定させることが重要であった。後半みっちぃは軟らかめのサオに長めの仕掛けの組み合わせ。対してぶんちゃんは硬めのサオをセレクトしていた。たとえば普段は組み合わせない2.7m以下のマダイ用ムーチングアクションも効果があったかもしれない。80号前後のオモリ負荷のサオはレパートリーも多く電動リールをお使いの方なら数種類お持ちの可能性も高い。さまざまなコンディションに合わせてセットするのもこの釣りの楽しみの1つだ。

146_149_yamaguchi_cs6 (5) 30㎝クラスだが、まずは1尾釣ってひとまず安心


146_149_yamaguchi_cs6 (1)_2 取材の2日後に再び山下丸へ。友人の小林さんと46 ㎝アマダイとカイワリの一荷

この釣行の模様はこちらで見ることができます。
初挑戦!久里浜アマダイ乗り合い!前篇




横須賀久比里・山下丸 146_149_yamaguchi_cs6 (11) 住所:神奈川県横須賀市久比里2-6-10
船長:坂本勉 出船:8時(沖上がりは3時ごろ)

交通●横浜横須賀道路・佐原IC を下りて左折。湘南橋を右折してR134を直進。夫婦橋を左折して山下丸へ


2017/1/25

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