毎月25日更新!

川も海も湖も、 釣りを始めたいすべての人を応援する総合釣りサイト

アユ釣り/手軽にチャレンジ!手返し抜群「はままつ方式」

おすすめ時期:5~8月

編集部◎文・写真
134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (2)_1小型ながら追い星もしっかり出たコアユがハリに食いつく

アユといえば友釣りと毛バリのドブ釣りが双璧。
だが琵琶湖では、昔からシラスエサを使って、コアユをねらうサビキ釣りが盛んだ。
特徴は入門者でも簡単に釣れること。そして現在、この釣りをより軽快に、スポーティーに楽しむスタイルが徐々に広まっている


この記事は『つり人』2016年7月号に掲載したものを再編集しています。

湖北の小河川へ


 コアユのエサ釣りは、琵琶湖では昔も今も非常に人気があり、地元はもちろん大阪や名古屋方面からも多数の愛好者が押し寄せる。理由は単純明快。食べて美味しい魚が、ノベザオにサビキ仕掛けの手軽な組み合わせで何尾も立て続けに釣れるからだ。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (1)_1ハエザオを絞るコアユの引きは小気味よい

 少しおさらいしておくと、コアユとはその昔に琵琶湖に陸封され、海に降らず一生を淡水で過ごすようになったアユ、いわゆる湖産アユのこと。成長の過程でそのまま湖にとどまる成魚で10㎝ほどのものと、流入河川にソ上して最大で20㎝ほどまで育つものとがいる。3~4月は琵琶湖全体の河口域や湖畔でコアユが釣れ始める時期。以降は産卵保護のため滋賀県の条例で禁漁となる9月になるまで、流入河川での釣りがスタートする。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (4)_1琵琶湖の北西を流れる知内川。澄んだ水にきれいな底石が並ぶ

 2015年、この釣りにすっかりはまっているという、エギングの名手・弓削和夫さんや大型釣具専門店フィッシングエイトの藤本裕之さんの釣りに同行させてもらった。シーズンは最終盤の8月下旬。場所はコアユ釣りで人気のある湖北・高島町の知内川だ。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (8)エギングシーズンが終われば、近年はコアユ釣りに没頭という弓削和夫さん(左)と友人の清水裕彦さん(右)も時速100 尾を狙う常連

パラパラと撒かれるシラスで誘惑


 驚いたのはその人気ぶり。早朝に最寄りのコンビニに集合して川に向かったにもかかわらず、川はすでに下流からびっしりと人・人・人だった。

 流入河川でコアユを釣る際の基本的な仕掛けはウキを付けたサビキ仕掛け。必要な完成仕掛けは複数の大手メーカーから発売されている。バリエーションはいくつかあるが、基本は仕掛けを流れに乗せて流すもので、ピンポン玉のような玉ウキ、パールやビーズの付いた複数の空バリ、寄せエサのシラスを詰めるカゴまたはラセン、そしてオモリの組み合わせになる。仕掛けを斜め45度上流に振り込み、流れの中で一直線になるようにウキ先行でドリフト。するとカゴに詰めたエサに寄ったコアユが、空バリに食いついてアタリが出るという寸法である。ちなみにシラスエサで寄せてアユを釣るという方法は静岡などでも行なわれており(ただし河川によって禁止されている場合も多いので注意)、それは川にソ上して苔を食むようになる前のアユが、アミ類やカイアシ類(ケンミジンコ)をエサにしているからだといわれている。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (5)_1地元のベテランには座イスをセットしてのんびり楽しむ人も多い

高いゲーム性で楽しさを再発見


 弓削さんや藤本さんが楽しんでいるのは、この昔ながらのシラスエサによるサビキ釣りをより洗練させたタイプの釣りだ。まず違うのが仕掛け。ラセンはオモリが一体となり、さらに川底を根掛かりなくズル引きできるように足が付いた通称「底ずるラセン」を使う。

「はままつ方式」の仕掛け 134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (5) 134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (16)地元・静岡県天竜川のアユのエサ釣りをもとに「はままつ方式」の仕掛け一式を開発した春瀬工藝の太田辰義さん。藤本さんとは知り合いでこの日はともに釣りを楽しんだ

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (15)左から完成仕掛け、底ずるラセン、2本バリ。釣り場に合わせてバランスのよいものを選ぶ

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (14)寄せエサのシラスは混ぜ物をしないそのままのタイプ

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (3)_1「底ずるラセン」には寄せエサのシラスをたっぷりまぶす

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (9)弓削さんの釣り座。フラシ、シラスを入れるエサケース、釣ったコアユをスレバリから落とすネットを使いやすく配置

 底ずるラセンはアユのエサ釣りが盛んな静岡の浜松でメーカーを立ち上げた太田辰義さんが開発したもので、これにラセンとのバランスを考えて開発した専用のウキを組み合わせる。そしてサビキバリは、従来の仕掛けだと10本など多めが普通なのだが、このシステムでは手返しよく釣りを楽しむため2~3本に抑える。

 さらに大きく異なるのがエサ。従来の寄せエサは〝シラス団子”などとも言われるように、潰した釜揚げシラスに時にはうどんや小麦などのつなぎも入れたものが使われるのだが、底ずるラセンに詰めて使うのはしっとりとした半乾きタイプの形を残したシラスのみ。これも太田さんが開発したオリジナルエサになる。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (7) 134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (6)_1釣り方は斜め上流に仕掛けを振り込んでウキ先行で流す。シーズン後半は水深20 ㎝ほどのこんな浅瀬にもたくさんのコアユが入っている。ウキが細かく震えれば当たった合図だ

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (3)
134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (4)
134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (17)シラスの煙幕に刺激されたコアユが空バリにヒット。川の中には驚くほど魚がいる

 このシステムを知って以来、弓削さんや藤本さんは、川に入るたびに時速100尾の釣りが珍しくなくなったそう。仕掛けがコンパクトで振り込みが軽快。そしてククッと動くウキに出るアタリに対し自分から掛けていく釣りになるため「釣った」感が強く得られる。

 短めのノベザオで次々と小気味よいアタリを楽しめるので、まさに週末にストレスフリーで楽しむのにうってつけなのだ。もちろんコアユなので食べれば美味。カミソリを入れてハラワタを出し天ぷらにすれば、蒸し暑い季節の夕方のビールのお供に最高だ。

今シーズンの釣りもすでにスタート


 この日の釣りには弓削さんの友人や藤本さんの職場の同僚である女性二人も参加。もちろん全員がこの通称「はままつ方式」。すると流すたびに誰もがアタリが止まらない。

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (10)コアユのほかにもタナゴ、モロコと琵琶湖周りの淡水小もの釣りに詳しい藤本裕之さん

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (12)藤本さんの職場の同僚、ブリのジギングも好きという柿本美佐子さん(左)と淡水小もの釣りが好きという渡邉かほるさん(右)もたくさん釣ってこの笑顔

 アユのエサ釣りには規制が掛かる地域も多いが、琵琶湖周辺はほとんどの流入河川で問題なく釣りができる。安曇川や愛知川など一部漁協がある川の決められた区間では入漁料が必要だが、知内川、石田川、鴨川、真野川、和迩川などいずれも無料で釣りができる。

 そして藤本さんは今年も5月に入って知内川のようすを見に行ったところ、すでにコアユはソ上を開始しており、朝の3時間弱で300尾超の釣果を得たそう。「今シーズンも長く楽しめそうですよ」というから楽しみだ。

 この夏は琵琶湖の豊穣を実感できるコアユのサビキ釣りで、日がな川辺にノベザオを振ってみるのはいかがだろう?

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (11)釣り始めるとこんな光景か次々と

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (13)数釣れるコアユは食味も抜群なので家族にも最高のお土産だ。天ぷらが最高

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (18)気の合う仲間とサオを並べてのんびり数釣り。とにかくよく釣れるのでファミリーフィッシングにもぴったり

134-137-hamamatsu-ayu_cs6 (6) ●アクセス:北陸道・木之本ICから約30分

2017/5/25

最新号 2017年9月号

特集は「いつものせせらぎのその上流へ! ステップアップ源流釣り入門」。巻頭の舞台は東京近郊だが、車止から2時間ほどで本格的な源流が味わえる秩父源流・赤沢谷。焚き火を囲みながら仲間とすごす時間は格別。一度味わえば源流の虜になること間違いなしだ。そのほか、野営術、ロープワーク、ビギナーにも優しいおすすめ源流など、源流入門者をトータルでサポート。今年の夏は身近にある非日常の世界に足を踏み入れてみてはいかがだろうか? 第2特集は「夏の自由研究もお任せ! 親子で楽しむ魚釣り&虫取り超入門」。ザリガニ釣り、オイカワのピストン釣り、カジカ釣り、昆虫採集、ハチの子取りを解説。ほかにも旬の釣りをたっぷり紹介!
[ 詳細はこちらから ]

オンライン書店Fujisan.co.jp

つり人最新号を、毎号、発売日当日までにお手元にお届けいたします。 (地域や交通事情によって発売日より遅れて届くことがございます。予めご了承ください。) 送料は全国無料。印刷版、デジタル版共に1冊から定期購読がはじめられます。 店頭で売り切れてしまったり、忙しくて買いそびれる、という心配もありません。
定期購読をお申し込みいただくと、デジタル版の最新号からバックナンバーまで約1年分が無料で読めます。

[ 定期購読はこちらから ]

 

読み込み中