タコ釣りに初挑戦のみっちぃ。6ハイの好釣果であった。ビギナー・ファミリーでも楽しめる釣りレジャー番組「J:COM釣りたいっ!」。 今回はロケの模様も交えて東京湾の人気ターゲットであるマダコとヒラメやカサゴなど高級魚がねらえるカタクチイワシ五目に挑戦!
おすすめ時期:6~7月
山口 充◎レポート
タコ釣りに初挑戦のみっちぃ。6ハイの好釣果であったビギナー・ファミリーでも楽しめる釣りレジャー番組「J:COM釣りたいっ!」。 今回はロケの模様も交えて東京湾の人気ターゲットであるマダコとヒラメやカサゴなど高級魚がねらえるカタクチイワシ五目に挑戦!
この記事は『つり人』2016年8月号に掲載したものを再編集しています。
マダコとヒラメの欲張り釣行
今回は、神奈川県佐島漁港から出船し、マダコ釣りとカタクチイワシの生きエサを使った五目釣りを楽しんだ。両方とも佐島エリアの特色を生かした釣りであり、ポイントまでの航程は約15分以内という近場だ。お世話になった船宿は佐島漁港の「鶴丸」さん。カワハギやアオリイカ、ライト系の釣りなど四季の楽しい釣りものを提供してくれる。
まずはマダコ。佐島の根周りはとても魅力的であり、先ほど述べたようにカワハギやアオリイカが寄る。当然そこにはマダコも生息し、漁も行なわれているほどだ。マダコは、禁漁期間や禁漁場所などの制限が設けられていることが多い。だが、佐島では「佐島ブランド」のマダコとして確立されており、釣りが楽しめるのは釣り人にとってありがたい。
もう1つはカタクチイワシを使って楽しむ「イワシエサ五目」。小さいカタクチイワシを使うことで手軽にヒラメやカサゴ、メバルなどがねらえる。オモリは30~40号と軽い設定。仕掛けはドウヅキ2本バリ。マダコとカタクチイワシねらいの2本立てで佐島の釣りを楽しんでみた。
サオ釣りスタイルで挑戦
まずは、サオを使ったマダコ釣りに挑戦。通常「マダコ釣り」といえば「手釣り」。渋イトを使い、細かく小突くのが伝統であり、東京湾近郊ではこのスタイルが昔から親しまれている。今回は関西方面で楽しまれているサオを使った釣り方を関東でも挑戦してみた。釣り具のポイントから発売になったタコ専用タックル『H・B CONCEPT タコボンバー』シリーズのサオと『OCTOPUS-DX』の専用リールを使うとサオ釣りスタイルが快適に楽しめる。
実は過去に「ビギナーにはサオのほうがタコの乗りが分かりやすいのでは?」と船宿さんから提案があったが、うまく話が進まなかった。テンヤの重さが60号前後で重く根周りをねらうため、切れないように太いミチイトを使う。PEラインだと8~10号。当時はこの太さのラインを巻けるぴったりの小型リールが見つからず、無理に巻いて使ってみたら、根掛かりでリールが破損してしまう事態が発生した。タックルもアンバランスであった。今回使う専用タックルはその辺りもすべて対応済みだ。各メーカーがこのジャンルに参入しそうな気配があり、今後の展開が楽しみである。サオの長さは1・5~2・1m。個人的には少し長めがおすすめ。
これで名人!マダコ釣り編
マダコのサオ釣りは流行の兆しがあり、各メーカーも視野に入れている模様。ぜひ船宿に確認して楽しんでいただきたい。サオを選ぶ場合、関西をターゲットにしたサオはオモリ負荷が軽いものがあるので注意。
関東付近ではテンヤの重さが50 ~ 80号。60号が基準のところが多い。リールはできれば中型両軸受けリールでしっかりとしたもの。PEラインは8号前後だと小突きのフィーリングがよくテンヤとのマッチングもよい。テンヤ等の重さは各船宿に確認しよう。
専用タックルだと強度面で安心。今回使用したのは、サオがポイントオリジナル『H.B CONCEPTタコボンバー 180 KP-2018』でリールが『OCTOPUS-DX』
マダコのサオ釣りは流行の兆しがあり、各メーカーも視野に入れている模様。ぜひ船宿に確認して楽しんでいただきたい。サオを選ぶ場合、関西をターゲットにしたサオはオモリ負荷が軽いものがあるので注意。
関東付近ではテンヤの重さが50 ~ 80号。60号が基準のところが多い。リールはできれば中型両軸受けリールでしっかりとしたもの。PEラインは8号前後だと小突きのフィーリングがよくテンヤとのマッチングもよい。テンヤ等の重さは各船宿に確認しよう。
専用タックルだと強度面で安心。今回使用したのは、サオがポイントオリジナル『H.B CONCEPTタコボンバー 180 KP-2018』でリールが『OCTOPUS-DX』
テンヤはオーナー『大ダコ踊らせ竹テンヤ』、『楽々タコテンヤ』の40 ~ 50号、集寄はオーナー『船たこ集寄ブレード』を使用
イワシエサ五目はドウヅキ仕掛けの2本バリで上下に2尾の生きイワシを付ける。仕掛け全長とエサの食い込みのよさを考慮し、2・4m前後の胴調子ザオがおすすめ。小型・中型両軸受けリールにミチイトは1・5~2号を巻く。オモリは40号前後。ライト系の長めサオでも楽しめる。高級魚オンパレードの手軽な釣りである。
港の目の前がポイント!?
出船前にテンヤに付けるカニの縛り方を鶴蒔英紀船長が教えてくれた。サオにセットすると鶴蒔船長も「サオも楽しそうだよね」と興味津々。今回タコ釣り初挑戦のみっちぃはサオで、私は手釣りでスタートした。出船して間もなく「ポイントなので準備してください」とアナウンスがあり「えっ!?」とカメラの準備にスタッフ大忙し。「根がきついけど、小突いていて少し重くなったら合わせる。これが基本ね」等々、状況に合わせて乗せるタイミングをレクチャーしてスタート。みっちぃはサオを使い、スルスルとテンヤを難なく着底させている。自分は渋イトをさばきながら絡まないように落として行く。この辺りもビギナーに優しい部分だ。
出船前にテンヤに付けるカニの縛り方を鶴蒔英紀船長がレクチャー。ビギナーでも安心だ
5分ほど小突いているとみっちぃが「来たっ!」と強引に巻き始めた。「それでいいよ」と鶴蒔船長がネットを用意。上がって来たのは間違いなく「佐島のブランドマダコ」。見えた瞬間「うわっ」と抜きあげてしまった。船上苦笑い。しかしここにもサオの効能があった。手釣りの場合躊躇してしまうと、船べりにマダコが付いてしまい、取れなかったり待っていると外れてしまうこともある。だが、サオだとテンションを掛けたまま抜き上げることができる。また、サオを使うことでテンヤと船べりの間に距離ができ、抜き上げやすい。これもビギナーにはありがたい部分だ。ここで「ギャー」とみっちぃ。タコが苦手らしい。
サオにタコの乗りを感じたら合わせてリーリング
私のテンヤにも重みが伝わり一気に合わせて手繰り始め、無事1パイ目をキャッチ。合わせてから手繰る。この動作が一定でないとテンションが抜けてタコが外れてしまう。ここがテクニックだが、サオの場合、サオが曲がることでテンションが一定になる。これもビギナーにおすすめのゆえんだ。
この後、私もサオ釣りに切り替えた。元々スミイカのテンヤ釣りが大好きなので似ているなというのが第一印象。釣り方もそのまま。サオを使うと細かく小突くことも簡単で、サオ先に伝わる底の感じも良好。根掛かり回避もサオを立てれば簡単。するとサオ先に重み。「乗った」とアワセを入れて素早く巻き取る。スミイカのロッドコントロールのように片手はリールの辺り、もう片方はリールの前にしてしっかりとアワセが効くスタイルにする。「これは面白い!」。「重み、乗りが伝わってから合わせる」という一連の動作がたまらない。
手繰りではなくサオスタイルで私にもヒット
ダブルヒットという場面も!
タコに慣れてきたみっちぃも連続ヒットで楽しそうだ。船長も「見ていて乗ったのが判るよ」と満足そうだ。しばらくすると触りはあるもののしっかりとした乗りがない状況になってきた。細かく数回小突き、少し大きく誘いを入れてテンヤを止めてみる。テンヤのオモリだけが海底から少し離れる感じで聞いてみると重い。「これはタコだろう」と合わせるとヒット。この感覚もサオなら分かりやすい。
みっちぃにもこのパターンを教えてダブルヒット。初挑戦で6ハイは立派。私も6ハイ手にすることができた。ここで新感覚のマダコ釣りは終了。イワシエサ五目へ向かった。
高級魚ねらいのイワシエサ五目
ポイントに到着するとエサになるカタクチイワシが配られた。エサの付け方は顎から通す簡単なもの。ドウヅキ2本のハリに付けて投入。水深は25m前後。イワシの泳ぐ振動が伝わるのも面白く、エサが残っているかも分かりやすい。釣り方は簡単。オモリを底に着けて待つ。期待していたがアタリはない。前日大雨があり、砂地底のポイントでは底荒れの影響があるようだ。
イワシエサは上あごにハリを通す簡単なセット方法でOK
仕掛けはオーナー『ヒラメ五目2本』を使用。オモリは40号
しばらくすると「当たった!」とみっちぃ。しかし食い込みが悪く、乗らなかった。エサには歯形が付いていた。後半、鶴蒔船長が「ベイトの反応が凄く出てきたからチャンスだよ」と声を掛けてくれた時、みっちぃにヒット。上がってきたのはヒラメ。するとスタッフにもヒット。良型のヒラメが上がった。さらに自分にもヒット。
時合が来ると良型のヒラメがヒット
スタッフにヒットした良型ヒラメ
私にも中型のヒラメがヒットした。そのほか、イワシエサではカサゴ、マハタ、メバルなどがねらえる
ここで沖上がりの時間となってしまった。「もう少し早く食ってくれていれば……」と残念であった。この釣法はマハタ、スズキ、カサゴにメバル、ヒラメなどさまざまな高級魚がねらえるとのこと。これからのシーズンが楽しみである。
今回はサオで釣るマダコを楽しみ、ライトなイワシエサ五目で楽しみ、佐島を満喫した釣行であった。ぜひ皆さんもこの欲張り釣行に挑戦してみてはいかがだろうか?
■ロケの模様はこちらから!
船長:鶴蒔英紀 出船:午前6時料金:船宿に要確認(各種釣りの組み合わせあり。LT五目・カワハギにも出船)