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編集部2022年7月3日

【釣り堀】ニジマスを人工エサで爆釣するテクニック 後編

ニジマス 魚種別釣りガイド

視認性とエサ持ちに優れるポケベイトのメリットを生かした「誘い釣り」ともいうべきもの。管理釣り場ではイクラやブドウムシなどの生エサが多用されるが、常温保存ができるポケベイトを持参すれば、こうした新たな釣り方も楽しめるわけだ。ニジマスの活性が上がってくれば、むしろエサ持ちの悪いイクラなどよりもポケベイトのほうが効率のよい釣りを楽しめる。

ムシエサを使わなくてもこんなに釣れる!

レポート◎西野弘章

 川釣りで人気の高い対象魚のひとつが「ニジマス」。特に管理釣り場のニジマス釣りは誰でも手軽に楽しめて、食べてもおいしいのが魅力だ。常温で持ち歩けるポケベイトを使った、やって驚き、よく釣れる釣り方を紹介!

この記事は月刊『つり人』2019年7月号に掲載したものを再編集しています

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ポケベイト流の使いこなしで連続ヒット!

 前編での基本を試しつつ、釣りを続ける七宝実さんだが、しばらくウキにアタリのない状況が続く。エサをイクラに変えてみるとアタリが出たので、何らかの理由でポケベイトに口を使わないようだ。

 一般に養殖で育った管理釣り場の魚たちは、目新しいエサに対して好反応を示す場合と、その逆に分かれるケースが少なくない。そこで、偏光レンズをとおして水中のようすを観察してみたところ、仕掛けを投入してポケベイトが沈んでいくと、興味を示したニジマスたちがすぐに寄ってくるのが見えた。ところが、ポケベイトまであと数cmの距離まで接近した瞬間、ニジマスたちはUターンしていた。

 そこで作戦変更。具体的には仕掛けを投入し、ポケベイトがニジマスの泳ぐタナまで沈下したら、サオ先を小刻みにしゃくりながら、10cmほどのストロークで誘ったあとに急ストップ。この誘いの連続で、より積極的にニジマスの食い気のスイッチを入れるというやり方を試すことにした。

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ポケベイトを使う場合、仕掛けを自然に流すほか、単発的、あるいは連続的に誘いを入れると非常に効果的だった

 何度か練習すると、七宝実さんもすぐにコツをつかみ、ポケベイトが魅惑的な動きをするようになった。すると、それまで気難しかったニジマスたちが争うようにポケベイトを追いかけてきて、ついに群れのなかの1尾がエサを吸い込んでハリ掛かりに成功! なかなかのファイトを楽しませてくれたのは、ヒレが美しいグッドサイズのニジマスだった。

 この一連のテクニックは、視認性とエサ持ちに優れるポケベイトのメリットを生かした「誘い釣り」ともいうべきもの。管理釣り場ではイクラやブドウムシなどの生エサが多用されるが、常温保存ができるポケベイトを持参すれば、こうした新たな釣り方も楽しめるわけだ。ニジマスの活性が上がってくれば、むしろエサ持ちの悪いイクラなどよりもポケベイトのほうが効率のよい釣りを楽しめる。釣り方のコツがわかってくれば、あとは誘いのテンポに少しずつ変化をつけながら、その日の正解を探していくだけだ。

「この釣り方にしてから、明らかにニジマスの反応がよくなりましたね。自分なりに誘い方を工夫して魚が追ってくると凄く興奮します!」。その後もテンポよく釣れるようになり、充分にポケベイトの実力を確かめることができた。

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誘い釣りを開始するとヒットが連続!

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何らかの違和感には積極的にアワセを入れる。30cm級のニジマスはかなり引くので、サオを立てた状態で我慢し、魚が疲れてきたら最後は玉網ですくい取る

 

本流エリアにも挑戦。アフターフィッシングも楽しい

 ファミリー釣り場でのミッションをクリアした七宝実さんは、続いて本流にある一般エリアでの釣りにチャレンジ。本流エリアでは、自然の渓流と全く同じ状況で釣りを楽しめるのが魅力だ。

 こちらも定期的にニジマスが放流されているが、ニジマスたちは30分ほどで流れに慣れてくるので、徐々に「瀬」と呼ばれる速い流れの深みに入ってしまう。こうなるとファミリーエリアで使っていたウキ仕掛けは使いにくいので、ウキの代わりに目印をセットした「ミャク釣り仕掛け」の出番になる。

 釣り方は、ニジマスが潜んでいそうな流れが緩んだスポットの上流側に仕掛けを投入し、仕掛けがなじんだら目印が水面上をトレースするように流す。目印の動きが止まったり、引き込まれるようなアタリが出たら、軽くサオを立ててアワセを入れればOKだ。

 こうした深場ねらいではポケベイトの誘い釣りは難しくなるが、生エサを使ったミャク釣りでも楽しそうにニジマスをヒットさせていく七宝実さん。

「誘い釣りもミャク釣りも初めて体験しましたが、どちらも奥が深くて楽しかったですね。この適度なハードルの高さがあるから、釣れたときの達成感が凄いです。また、ここに来てみたいですね!」

 最後は奥多摩フィッシングセンターの人気サービスである、釣ったニジマスのさばきと塩焼きの準備をお願いし、炭火で香ばしく焼き上がった釣りたての魚に舌鼓。次の休日は、ポケベイトでぜひたくさんのニジマスのアタリを楽しんでほしい。

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奥多摩フィッシングセンターのニジマスはグッドコンディション

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釣れた魚はスタッフがさばいてくれ、現地で食べたい場合は串を打って塩も振ってくれる。そのまま河原で塩焼きを楽しめる

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ポケベイトならではの誘い釣りでぜひニジマスをねらってみよう

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奥多摩フィッシングセンター

(東京都青梅市御岳2 丁目333 tel. 0428・78・8393)
圏央道・日の出IC から約20 分。釣り場への入口は多摩川左岸を走る青梅街道(R411)側にある

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