全国おすすめ釣り場ガイド。神奈川県の「野島防波堤のカレイ釣り」をご紹介します。

育てて、釣ってもらいたい。タナゴ釣り堀。

この記事は月刊つり人2021年5月号の記事を再編集しています

全国おすすめ釣り場ガイド。千葉県の「Fuji 養殖場のタナゴ釣り」をご紹介します。

養魚場でタナゴのアタリを楽しむ

　2021年2月2日、この日は平日だったが、事前予約をしたうえで釣り場を訪れた。同行いただいたのは、先月号にもご登場いただいた、手賀沼湖畔で淡水小物釣具工房「たなきち」を営む田中育男さん。お店のお客さんも多く遊びに行っていて、販売目的の密漁などが広がらないように、自家養殖にこだわってタナゴ釣り堀をオープンした場所があると編集部に教えてくれたのも田中さんだ。そしてもう一人、一緒にサオをだしてもらったのは、四街道市の隣の佐倉市に住み、自作のタナゴ仕掛けや道具をFuji養殖場にも納めている〝ポン太〟こと稲元信哉さん。ご近所の縁でこの釣り場のチーフアドバイザーを引き受けており、田中さんとも以前からの知り合いだ。

09-DSC01619

井戸水育ちの魚たちはコンディションも良好。どの水槽もすぐ手前を釣るのでサオは50 ～60㎝ほどの短ザオが使いやすい

　サオをだしたのは外水槽。普段の水槽は濁りのあるグリーンウオーターとのことだが、この日はたまたま水替えの直後だったため透明度が高かった。すると、上からのぞくだけで、たくさんのタナゴが泳いでいるのが確認できた。「こんな時は魚を見てしまうと意外に釣れません。あくまで仕掛けの動きに集中するのがコツですね」と田中さん。

　タナゴが釣れたら、水面にいくつか浮かべられているカゴに入れていく。前述のとおり、釣れた魚には手を触れないのがルール。そのため魚をキープするカゴにはハリ外しのイトが張られており、魚が掛かったらハリスを持って魚の口もと（＝ハリ）を張られたイトに掛け、そのまま下向きに引けば簡単に魚が外れる。慣れた人であれば釣れた魚をカゴの中に入れ、仕掛けをゆすればその動作でも外せる。

14-DSC01763

カゴに張られたイトを利用し、釣れた魚は手を触れずにハリを外す。やり方が分からなければ藤井さんがレクチャーしてくれる

　田中さんは自作した極小スレバリ、１㎝の長さにこだわった極短ハリス、タテ方向に半々に色を塗り分けたシモリ（上から見た時にシモリでもプロペラの回転のような出方のアタリが分かる）などのこだわり仕掛けを使用。ポン太さんも自作のプロペラ仕掛けで釣った。ごく短時間の釣りだったが、とにかく魚が多いので、タナゴ独特の〝ツン〟というアタリを繰り返し楽しめた。

10-DSC02160

11-DSC02164

１円玉が大きく見える田中さんの自作仕掛けは、硬質発泡材製の小型親ウキ、タテに２色に塗り分けたシモリ、１㎝の極短ハリス、０. １５㎜径のピアノ線を曲げた超小型のスレバリの組み合わせ

飼うなら自宅でしっかり最後まで

　最後に、釣った魚を自宅に持ち帰る時は、必ず最後まで責任を持って飼いきることを守ってほしい。養殖場オリジナルのタナゴたちもいるだけに、自然のフィールドへの放流は絶対に不可。この点は、他のペット類を家で飼う時と全く同じだ。せっかくのタナゴ釣り人気に水を差さないためにも、その点は必ず守っていただきたい。

腰ほどの深さがある水槽の中。仕掛け周辺のタナゴたちはサッとエサに寄って来るが、しつこく突いて食べにくるもの、意外に早くスッと離れるもの、反応は思っている以上にさまざま。なお普段の水はもっと濁っている

タナゴ釣り＆小ブナ釣りのウキ選びとオモリ調整／タナゴ仕掛けの親ウキの選び方

『つり人2022年4月号』

【特集】バチ抜けから始める! 春のシーバス超入門今月号はシーバスのバチ抜け特集! オカッパリのシーバスタックルからバチルアーの基本、非・バチパターンの攻略までご紹介。関東近郊の電車で行けるバチ抜け有望釣り場案内も必見だ。ほかにも、厳寒期でも有効なビーズヘッドテンカラや、元中日ドラゴンズの和田一浩さんが行くグレ釣り、常磐のタチウオテンヤなど内容盛りだくさん。バチ抜けパターンの永久保存バイブル。