春のダム湖でトラウト開幕!
レポート◎小林亮
この記事は『つり人』2020年6月号に掲載したものを再編集しています。
2月、外気温は常に氷点下。海水温は急激に下がり、アイナメの活性もかなり低くなる。一年を通じて最も釣るのが難しい時期だろう。それでも丁寧に障害物の奥にアプローチし、適切なねらい方をすれば、応えてくれる魚は少なからずいる。この時季にしか得られない感動もある。今回は福島漁港を舞台に冬のアイナメの釣り方を紹介したい。
一時は水揚げが激減していたニシン。乱獲、温暖化、環境悪化など、その要因はいくつか挙げられるが、北海道の歴史を彩った魚だけに、海岸で姿を見られない時期はとても寂しかった。しかし近年、関係者による稚魚の放流などにより資源量が復活傾向。今回は函館港のニシン釣りを紹介したい。
主なフィールド&ターゲットは洞爺湖町の虻田漁港大磯地区、通称「洞爺新港」のエゾメバル。魚影の濃さでいうと胆振エリア屈指。繊細な冬のライトロックをおおいに楽しめる。また、ときおり良型のシマゾイやアイナメもヒットし、ライトゲームで終わらないことがあるのも刺激的。
ソイ類は低水温に比較的強く、いろいろなアプローチで攻略できるため冬にねらうターゲットとしてはうってつけ。リグの種類、シンカーウエイト、ワームカラーなど、少しの違いで釣果に差が出る。引き出しを増やすチャンスだ。ウデを磨く時季ととらえ、積極的にチャレンジしたい。
2月は氷上ワカサギ釣りもいよいよ中盤戦。釣り場によっては2月末日を営業最終日に定めているところもある。今回紹介する朱鞠内湖の解禁期間は4月10日まで。寒さのピークが過ぎた3月以降なら、いくぶん暖かく身体にやさしいだろう。
列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。