釣り糸と釣り糸の結び方で初心者がまず覚えたいベーシックな5種類を詳細解説。さらにベテラン釣り人ふたりによる強度実験で、どの結び方が強いのかを分析しました。
糸と糸の結び方の基本と強度実験
つり人編集部=まとめ
釣り糸と釣り糸の結び方で初心者がまず覚えたいベーシックな5種類を詳細解説。さらにベテラン釣り人ふたりによる強度実験で、どの結び方が強いのかを分析しました。
◆この記事は月刊『つり人』2017年2月号に掲載したものを再編集しています
目次
- 糸と糸の結び方:ブラッドノット
- 糸と糸の結び方:電車結び(簡単・おすすめ!)
- 糸と糸の結び方:トリプルサージャンズノット
- 糸と糸の結び方:たわら結び
- 糸と糸の結び方:三原結び
- 糸と糸の結び方:強い結びは? 強度実験の結果
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:簡単結び
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:外掛け結び
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:外掛けマクラ結び
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:内掛け結び
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:フィンガーノット(スネルノット)
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:強い結びは? 強度実験の結果
- (第1回)ハリと釣り糸の結び方:巻きつけ回数と強度の関係は?
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:クリンチノット
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:ユニノット
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:最強結び
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:パロマーノット
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:ハングマンズノット【動画】
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:完全結び【動画】
- (第1回)リング(金具)と釣り糸の結び方:強い結びは? 強度実験の結果
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:町屋ノット(変形オルブライトノット)
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:SFノット【動画】
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:ノーネームノット
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:FGノット
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:PRノット
- (第3回)PEラインとリーダーの結び:強い結びは? 強度実験の結果
- (第3回)「号数」と「ポンド(LB)」の表示の違いとは?
- (第3回)PEラインのここが気になる:ハーフヒッチと強度の関係
- (第3回)PEラインのここが気になる:絡んだ結び目が強度低下の原因に
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YouTube「つり人チャンネル」では結び方動画を続々公開中! 釣り糸とリング(ハリ、ルアーなど)の結び、釣り糸同士の結びなど、まず覚えたい基本の結び方を解説しています。それぞれの結び方の特性や釣り方との相性なども解説欄でご覧いただけます。
糸と糸の結び方:ブラッドノット
絞り込む際にムラが出にくく、安定した強度が出やすい結びのひとつ。今回は糸を巻き付ける回数を4回とした釣り糸と釣り糸の結び方:電車結び
電車結びは、フロロカーボンやナイロンなど、モノフィラメント系の釣り糸同士を接続するノットです。海でも川でも、太さが近い釣り糸同士を結ぶ時に使用される基本的なノットの1つで、高い強度が求められない場合であればPEラインにも使えます。ミチイトとハリスを接続する場合、同じ用途で使用するトリプルサージャンズノットやたわら結びと違い、ハリスが長くても結びやすいというメリットがあります。また、同じ糸同士だと強度は高くなりますが、材質や号数が異なるイトを接続する場合、強度は低下する傾向があります。
今回の強度測定実験ではナイロン2号、フロロ1.5号ともに4回ずつ巻き付けて結んでいる
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糸と糸の結び方:トリプルサージャンズノット
トリプルサージャンズノットは、フロロカーボンやナイロンなど、モノフィラメント系の釣り糸同士を接続するノットです。結び方がシンプルで、細い釣り糸から太さ5号くらいまでの釣り糸に向いており、海でも川でもよく用いられます。
2回通すダブルクリンチノットや、4回通す通称クインテッドノットもありますが、強度実験を行なっても3回輪に通す、トリプルサージャンズノットが最も安定した強さが出ます。
巻き付け回数が充分で、なおかつ締め込みがしっかりできるバランスが良いためでしょう。ただし、輪に通す側の糸は、巻きつけるたびにすべて輪に通す必要があるので、ある程度までの長さのハリスを結ぶような場面で使います。最後の締め込みで本線2本だけでなく、端糸2本もしっかり締めてフィニッシュするのもコツです。
糸と糸の結び方:たわら結び
たわら結びは、フロロカーボンやナイロンなど、モノフィラメント系の釣り糸同士を接続するノットです。2つの釣り糸を重ねて輪を作り、3回ひねるものを「たわら結び」と呼び、この回数が1回だと「8の字結び」になります。ちなみに2回のものは「ダブルの8の字結び」と呼ばれます。渓流釣りや磯釣りのミチイトとハリスの接続、フライフィッシングのリーダーとティペットなど、3号未満のイト同士の接続に向いていますが、強度を出すには全体を均一に締め込む必要があります。ナイロンとフロロカーボンなど、材質の異なるイトを組み合わせても高い強度を得られますが、結び目が大きくなるのでリールタックルでキャスティングする際には結び目がガイドに触れやすくなる傾向があります。
糸と糸の結び方:三原結び
三原結びは、フロロカーボンやナイロンなど、モノフィラメント系の釣り糸同士を接続するノットです。太さ6号までの釣り糸に向いており、海でも川でもよく用いられます。磯釣りの名手である三原憲作さんが世に広めたとされることからこの名が付いており、ストロングノットとも呼ばれます。ミチイトとハリスを結ぶ場合、ハリス側が長くても結びやすいのもメリットですが、最後の締め込みを失敗すると強度が下がります。
▼釣り糸の結び方! どれが最強? 基本の結び18個を強度実験も交えて解説
・第1回 ハリと釣り糸の結び方&釣り糸とリング(金具)の結び方編
・第2回 釣り糸と釣り糸の結び方編
・第3回 PEラインとリーダーの結び方編
・第1回 ハリと釣り糸の結び方&釣り糸とリング(金具)の結び方編
・第2回 釣り糸と釣り糸の結び方編
・第3回 PEラインとリーダーの結び方編
糸と糸の結び方:強い結びは? 強度実験の結果
このコーナーではナイロン2号とフロロカーボン1.5号を結束。ブラッドノット(4回巻き)、電車結び(4回巻き)、ダブルサージャンズノット、トリプルサージャンズノット、8の字結び(エイトノット)、たわら結び(トリプルエイトノット)、三原結びと7種の結びの強度を測ってみた。
―――図Fが結果です。まず強度のばらつきに着目すると、ブラッドノットとたわら結びの標準偏差が大きいですね。もっとも少ない回数のテストですから1回大きな失敗をすると偏差が大きくなってしまうという条件もありますが。
丸橋 トリプルエイトノット(たわら結び)は上手く結べれば強度が出るんですけどね。8の字1回との差を見れば一目瞭然。結びの構造的には糸が潰れにくいんだけど、きれいに締め込まないと力が偏る。強い結びにはなりません。
8の字結び。ごくシンプルなエイトノット1回。これでも強度を試してみた
平井 今回の実験では短い糸でやっているからこの程度のバラつきで済んだのかもしれません。長いハリスではさらにバラつきが大きくなるでしょう。ひねって作った輪に折り返した糸を通す。この時ハリスが長いとやりにくい。特に風が強い日は困るんですよ。
◆釣り糸の結びが分かる!解説書の決定版 >>
丸橋 驚いたのは三原結びですよ。弱いと思っていましたが、強いよね。やっぱり結びは試してみないと分からない。
平井 自分も意外だったなあ。今回のテストでは一番強い結びですから。しかも安定している。簡単な結びだから強度に差が出にくいのでしょう。
―――とあるベテランが言っていたのですが、三原結びはよく締まる。だけど締まりすぎるから魚を2、3回掛けると糸が潰れて切れやすくなる。その点トリプルサージャンズは何回魚を掛けても切れにくいと。おそらくたわら結びも同じだと思いますが、結び目に締まる余力みたいなものがあると長く使える結びなのかも分かりません。
平井 ダブルサージャンズよりはトリプル、1回よりは3回8の字のほうが強い。力が分散するんでしょう。これも巻き数をさらに増やしたらどうなるか。
丸橋 均等に絞りにくくなって強度は弱るのかもね。
▼釣り糸の結び方! どれが最強? 基本の結び18個を強度実験も交えて解説
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・第2回 釣り糸と釣り糸の結び方編
・第3回 PEラインとリーダーの結び方編
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・第2回 釣り糸と釣り糸の結び方編
・第3回 PEラインとリーダーの結び方編