赤羽選手はタイニーブリッツDR(O.S.P)で利根川のバスをキャッチしています。このほかにもタイニーブリッツMRやワイルドハンチ(エバーグリーン)、ダイキチクランク(ティムコ)、DEX CR55SR(バークレイ)などもキャスト。水中堤防のブレイク周辺に差してくる魚や、消波ブロック帯の穴に潜むバスをねらって使い分けていました。
オカッパリ&レンタルボートでも真似できる出場選手のメインパターン
2022年10月29~30日にかけて利根川・霞ヶ浦水系で行われたBasser Allstar Classic2022。トーナメントの釣りには、オカッパリやレンタルボートの釣りに生かせるヒントが詰まっています。今回は赤羽修弥選手の釣りを紹介します。
◎まとめ:編集部 ◎写真とフットステップレポート:中村有知
赤羽修弥選手のプロフィール
赤羽修弥(あかばね・しゅうや)
1966年生まれ
主な戦歴:
2008年 W.B.S年間1位
2008、2009、2010年 Basser Allstar Classic優勝
2021年 KING OF KINGS優勝
水位の増減を考慮した深度別クランクベイト使い分け
赤羽修弥選手のメインルアー
■タイニーブリッツDR(O.S.P)
■3inファットヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)
昨年冬、オールスターのウイナーだけを集めたKING OF KINGSで勝利した赤羽選手。メインパターンの穴撃ちのほか、シャッドでもバスをキャッチしていました。今回のオールスターでメインにしたのは利根川でのクランキングですが、ボトムタッチを意識したリトリーブに共通点がありました。
今回赤羽選手はタイニーブリッツDR(O.S.P)で利根川のバスをキャッチしています。このほかにもタイニーブリッツMRやワイルドハンチ(エバーグリーン)、ダイキチクランク(ティムコ)、DEX CR55SR(バークレイ)などもキャスト。水中堤防のブレイク周辺に差してくる魚や、消波ブロック帯の穴に潜むバスをねらって使い分けていました。
消波ブロックのトップが水面に迫っているストレッチや、水位が上がって消波ブロック帯のインサイドのバンク際からリトリーブを始めたいシチュエーションではダイキチクランクやDEX CR55SRを巻きました。消波ブロック帯の上っ面を引き、穴に潜むバスを食いあげさせるイメージで使用。スタックせずに引いてこられる潜行深度の浅いモデルを波動の違いで使い分けました。プラでは水中堤防でのクランキングで釣れるサイズより大きめのバスを選んでキャッチできていたと言います。
水中堤防のブレイクや、消波ブロック帯でも水面からブロックまである程度の水深(1m~)があるシチュエーションでは、タイニーブリッツMRとDR、ワイルドハンチを使用。メインはタイニーブリッツで、濁り等を見てアピール力をアップしたいときはボリュームを上げてワイルドハンチを登板しました。
注目したいのが同じボリュームのスモールクランク(タイニーブリッツ)を潜行深度別に用意していた点です。赤羽選手がクランクベイトを巻くときに最重要視しているのがボトムとのタッチ感で、ボトムの石や消波ブロックのトップに触るか触らないかというギリギリの潜らせ加減でリトリーブしていると言います。これはKING OF KINGSでのシャッドのリトリーブでも同じでした。とくに利根川はタイダルリバーなので、同じストレッチでも時間帯によって水深が変化します。そのなかでも前述のタッチ感で巻き続けるための使い分けでした。
ロッドは中弾性カーボンの巻き物用ロッド・ブラックレーベルLG 661ML+RBをセレクト。グラスを使わなかったのは、ボトムからの感触を感知してリトリーブを調整するため、感度の良さを重視した結果です。ボトムに当たりすぎているのを感じたときにはティップを上げてレンジを調整できるよう、ロッドティップを下げた姿勢でリトリーブしていました。
これから季節が進行してさらに水温が下がってくるとシャッドが有効になってきます。シャッドでもリトリーブのキモはボトムのタッチ感。ぜひ試してみてください。
[タックル]
■タイニーブリッツDR(O.S.P)用
ロッド:ブラックレーベルLG 661ML+RB(ダイワ)
リール:スティーズ CT SV TW 700H(ダイワ)
ライン:スティーズフロロX'LINK 10Lb(ダイワ)
■3inファットヤマセンコー(ゲーリーインターナショナル)用
ロッド:スティーズ C68ML-SV スカイレイ68(ダイワ)
リール:スティーズ AIR TW 500XH(ダイワ)
ライン:スティーズフロロX'LINK 10Lb(ダイワ)
赤羽修弥選手のフットステップ
DAY1
______
▼石納エリア
6:40
チャートカラーのダイキチクランクを巻く。
「最初の30分で1匹釣れてくんねぇかな~。7:30分までは我慢しよう」
ところどころ沈んだ流木にはセンコーをキャスト。
6:57
「ブッコミ釣りの人がいない。いつもいたのにラッキーかもしれない」
「ホットな場所のはず」
7:19
移動。
______
▼佐原の消波ブロック帯
7:24
クランクを巻く。
7:41
DEXのクランク(ホワイトカラー)にチェンジ。
「波動を変えたい。その日になってみないとどの波動がいいかわからない」
______
▼三連水門
8:15
ワカサギカラーのタイニーブリッツMRにチェンジ。
8:22
消波ブロックや杭をノーシンカー(ケイテックのプロトタイプ)で撃つ。
「前にいるの(伊藤)タクミかな? (魚)抜かれてっかなぁ~……」
8:29
「そろそろ釣れるポイントだな」
8:51
反応なく同じストレッチを折り返す。4inヤマセンコー(グリパン)の逆付けノーシンカー。
前年のKING OF KINGSでは3inファットヤマセンコー使用した赤羽選手。
4inヤマセンコーにした理由は?
「風があるからボリュームのある4inでしっかり入れ込んでいきたい。この辺のバスはサイズがいいから大きくしてもいいかなって」
9:10
三連水門の下流。水中堤防のブレイクをワカサギカラーのタイニーブリッツMRで探る。
グラスではなくカーボンのロッド(ブラックレーベルLG 661L+RB)を使っている。
9:25
三連水門の対岸へ移動。
スティーズクロー3.8in(グリパン赤ラメ)の7gテキサス。
9:31
フロッグにチェンジ。赤茶色のキュー(ディープフォレスト)。
9:45
三連水門周辺の杭をタイニーブリッツMRで探る。
その後、同ストレッチの消波ブロック帯を4inヤマセンコー(グリパン)で撃ちなおす。
月火のプラで釣れたスポットだという。
10:13
移動。
______
▼若草大橋上流
10:20
杭を3.5gヘビダンで撃つ。
ワームはワカサギ系カラーのセクシーインパクト(ケイテック)。
テールが1本の毛みたいに見えるので「セクシー波平」とのこと。
______
▼長門川河口周辺
10:40
ヘビダンでチェック。
______
▼三連水門
10:55
三連水門のストレッチに入り直し。
水中堤防のブレイクをクランクでチェック。
11:20
消波ブロック帯に入り直しセンコーを撃つ。
______
▼高崎橋上流
12:10
7gテキサスを撃つ。
右ハンドルのリールを使って右手でロッドを操作していることに関して。
「間をつくりたい。利き手で細かな情報が拾える。操作は慣れ」
______
▼佐原
12:25
消波ブロック帯をクランクで探る。
______
▼石納
13:05
朝のエリアに入り直してクランク。
______
▼佐原
13:28
消波ブロック帯をタイニーブリッツMRでチェック。
ワイルドハンチにチェンジ。
「佐原ラブストーリーのハンチ」と繰り返し発言。
「東京ラブストーリーのカンチ」とかけているようす。
バサクラ3連覇のときには何かをつかんでいたのか?の質問に「プラから状況が変わらず、プラでつかんでいたことが結果につながった」。
DAY2
______
▼古渡
6:35
カバーをバックスライドで撃つ。
ワームはケイテックのプロトタイプ。
9:00
バックスライドと4inヤマセンコーをローテーション。
______
▼小野川
9:30
小野川に入り、スピナーベイトとプロトタイプのビッグベイトで探る。
______
▼大山スロープ周辺
9:57
3inファットヤマセンコーで880gをキャッチ!
______
▼利根川・小見川橋
11:56
オダをスティーズホッグ3inでチェック。
______
▼51号線付近
12:20
消波ブロック帯でダイキチクランクを巻く。
______
▼佐原
12:38
840gをキャッチ!
消波ブロック帯でタイニーブリッツDRを巻いてヒット。
12:55
クランクに魚がかかるが外れてしまう。ハリについていたコイのウロコを見て一言。
「思わせぶりの恋(コイ)」
カモの鳴き声をモノマネ。
ギリギリまでねばってストップフィッシング。
YouTube配信のアーカイブはこちらからご覧ください↓↓↓
Basser Allstar Classic2022 最終成績表