伊藤巧選手が逃げ切り優勝!! 初日にどの選手をも上回るアベレージの魚でそろえたことでギリギリのところで下位選手の追撃を回避。今季は米国エリートシリーズで苦戦が続いた伊藤選手にとって嬉しい初優勝となった。
下位選手の追撃を回避! 「日本でいちばん嬉しい思い出になった」
編集部=まとめ
10月28‐29日(土日)、茨城県美浦村・霞ヶ浦トーナメントプレイスで開催されたBasser Allstar Classic 2023の2日目は波乱に満ちたトーナメントになった。
初日に試合をリードしたのは伊藤巧選手。利根川のタイドの変化に合わせたピンスポットの釣りがハマり3尾3870gという好ウエイトで2位の小森嗣彦選手(3尾2310g)に1560g超の差をつけた。2日目のリミットメイクは伊藤選手のほかに小森選手のみ。最近のこの水系のタフさを反映するような試合で、3位の沖田護選手、4位の千藤卓選手が伊藤選手を追う展開。
この注目の一戦の行方を見届けようと、早朝の霞ヶ浦トーナメントプレイスには前日よりさらに多くの観客がつめかけた。
こうして始まった2日目、競技が始まるとYouTubeライブ配信スタジオ解説の秦拓馬さん&鬼形毅さんも驚きを隠せない試合になった。
初日の上位4選手がそろって失速。ついにバスを手にすることができなかったのである。
彼らが予想外の苦戦を強いられるなか、初日にノーフィッシュやロースコアの辛酸をなめた選手たちが維持の追い上げを見せた。
初日1尾に終わった江尻悠真選手は10:30ごろ960gと660gをクロー系ワームのテキサスリグで連発しトータル2560gまでスコアアップ。最終5位に入賞!
毎年本大会で見せ場を作ってくれるキング・オブ・トーナメンター、今江克隆選手は初日ラストに550gを絞り出すとこのままでは終われないと奮い立ち、2日目は強風に翻弄されながらも1020gを筆頭にリミットメイクに成功! 3尾目の760gをキャッチしたのは12:30のことだった。トータル2830gで4位でフィニッシュ!
霞ヶ浦のトーナメント団体W.B.S.で4度のAOY獲得する実力をもち、メディア等でも明るいキャラクターで人気の橋本卓哉選手は初日の無念のノーフィッシュ。しかしこの日は今大会いちばんの見せ場を作った。9:07に2170gのスーパービッグフィッシュをキャッチ。さらに580gと430gも追加し、トータル3180g。3位入賞とともにビッグフィッシュ賞も獲得!
初日キーパーサイズぎりぎりの400g1尾のみをキャッチした早野剛史選手。1500gクラスをミスしてしまい、魚を触った選手の中では最下位から伊藤選手を追いかけることになった。そんな早野選手だったが、2日目はノンキーパーではあるものの朝からバイトを連発。10:06には初日のミスを取り返して余りあるビッグフィッシュをキャッチ。これが1940g!
さらに昼過ぎには1080gを手中に収めた。この時点で2日間のウエイトは3420g。猛追! リミットメイクまであと1尾。伊藤巧選手をその差450gまで追い詰めた。
450g。1尾でも追加できればひっくり返るウエイト差だ。
12:00以降の釣果情報はステージショーまで明かされない演出だ。勝負の行方は伊藤選手が逃げ切るか、早野選手が1尾でも追加して逆転するかのどちらかになった。
ステージショーではラストに早野選手が入場するに至っても、暫定トップ席の伊藤選手を上回るウエイトを持ち込んだ選手は現れない。
メインステージ前を埋め尽くした観客が固唾をのんでスコアが発表される大型ビジョンに釘付けになった。
発表されたスコアは……早野選手は3尾目追加ならず!
伊藤巧選手が逃げ切り優勝!! 初日にどの選手をも上回るアベレージの魚でそろえたことでギリギリのところで下位選手の追撃を回避。今季は米国エリートシリーズで苦戦が続いた伊藤選手にとって嬉しい初優勝となった。
Basser Allstar Classic2023 RESULT
※FISH1~3はサイズ順です
Basser Allstar Classic2023の模様は伊藤選手のみならず全選手の釣り&戦略をBasser誌面にてレポート予定です。ご期待ください!
2日間のLIVE配信アーカイブがこちらで視聴可能です。