モットーは「和を重んじる健全なトーナメント」 バス釣りの専門誌バサーが、バス釣りのテクニックから道具、試合の最新情報、初心者のバス釣り入門までバスフィッシングのすべてを公開しています。
モットーは「和を重んじる健全なトーナメント」
Basser編集部=写真と文
バスフィッシングを健全に楽しみ、優れたアングラーを育成することを目標にしているトーナメント団体「BMC(ビッグマウスクラブ)」。昨年までは会員による紹介のみでしか入会できない団体だったが、2019年度から広く会員募集を開始。その理由と今後の展望を、代表の千葉恒太さんに訊いた。BMCとは?
BMCは霞ヶ浦を中心に、バスボートによるトーナメントを開いている団体。一般のアングラーに混ざり、赤羽修弥さんや麻生洋樹さん、今井新さん、小田島悟さん、草深幸範さん、斉藤真也さん、西村嘉高さん、橋本卓哉さん、村川勇介さんなどそうそうたるメンバーが参加している。
これだけのプロアングラーがいながら、BMCという団体のことを詳しく知っている人は多くないはず。なぜなら、BMCはこれまで会員の紹介のみでしか参加することができず、ホームページや公式のSNSも存在しなかったからだ。
しかし、2019年度よりフェイスブックやインスタグラムを開設し、会員の紹介がなくても参加の申し込みができるようになった。
代表を務める千葉恒太さん
BMCは霞ヶ浦を中心に、バスボートによるトーナメントを開いている団体。一般のアングラーに混ざり、赤羽修弥さんや麻生洋樹さん、今井新さん、小田島悟さん、草深幸範さん、斉藤真也さん、西村嘉高さん、橋本卓哉さん、村川勇介さんなどそうそうたるメンバーが参加している。
これだけのプロアングラーがいながら、BMCという団体のことを詳しく知っている人は多くないはず。なぜなら、BMCはこれまで会員の紹介のみでしか参加することができず、ホームページや公式のSNSも存在しなかったからだ。
しかし、2019年度よりフェイスブックやインスタグラムを開設し、会員の紹介がなくても参加の申し込みができるようになった。
代表を務める千葉恒太さん
―― まず、BMCの歴史から教えてください。
千葉 発足したのは約25年前です。もともとは上野のルアーショップ「サンスイ」の常連さんの集まりでした。それから日本全国いろいろなフィールドで、バスボートとレンタルボートによるトーナメントを続けてきて、現在は霞ヶ浦・利根川水系を中心としたバスボートによるトーナメント形式に落ち着いています。1年間で2名乗船のレギュラー戦を6回、チーム戦を3回、非会員の人も交えてのオープン戦を1回実施しています。
―― バスボートを所有していないと参加できないのでしょうか?
千葉 そんなことはありません。ノンボーターとして参加すればいいですし、ウチは成績をボーターとノンボーターで分けていません。つまり、ノンボーターはボーターの順位と同じポイントを獲得できるので、ノンボーターでもAOYをねらえるということです。
―― メンバーはどれくらい在籍しているのですか?
千葉 50人くらいですね。これまで紹介制だった理由は、常識があり、信頼できるアングラーしかメンバーにしたくなかったからです。ウチには赤羽修弥さんのようなフルタイムのバスプロも在籍しています。残念ながらバスアングラーすべてが、人としてきちんとしているとは言えないので、人格や行動に問題のある人を入れてしまうと、プロ含むいろいろなメンバーに迷惑がかかってしまいます。「和を重んじる、健全なトーナメント」であることを保つため、メンバーの補充に関しては慎重にしていましたし、ホームページやフェイスブックも存在していませんでした。
人材を育成しチャンスを与える
―― 今年からは公式のSNSを開設し、広くメンバーを募るそうですね。
千葉 そのように方向転換をしたのは、BMCという団体がこれからのバスフィッシング業界により貢献していかなければならないと感じたからです。ひと言でいえば、人格的にも、技術的にも優れたアングラーを育成することです。
たとえば、霞ヶ浦でバス釣りをしているアングラーのほとんどはオカッパリスタイルだと思います。実際、霞ヶ浦はオカッパリでしっかり釣果を上げられるフィールドですし、バス釣りは岸からでも楽しいものです。ですが個人的な意見としては、バスフィッシングをやっている以上、一度はバスボートを駆って広いエリアからバスを探すような釣りを体験してほしい。
BMCはボートを持っていなくても試合に参加することができて、しかもボーターはプロ含む釣りウマばかり。メンバーになれば、そのような恵まれた環境でバスボートフィッシングを体験することができるわけです。最近ウチのメンバーになった若者が7、8人いるんですけど、全員がボートフィッシングの魅力に憑りつかれ、「バスボートが欲しい!」と貯金をしていますよ(笑)。
また、僕らがホームとしている霞ヶ浦・利根川水系にはW.B.S.やTBCなどのメジャー団体があります。それらのトーナメントに出る前に、ウチの大会でバスボートの釣りの基礎的な技術などをボーターの先輩に教わるのもいいと思います。W.B.S.もノンボーターとして参加できますが、チーム戦でかつプロの方の生活が懸かった試合でもあるので、「足を引っ張ったらどうしよう……」と気軽に参加しにくい部分もあると思います。
―― バサーオールスタークラシックの予選にあたる「THE WILDCARD」にもBMCの代表選手に毎年出場していただいています。
千葉 そうなんです。これからは、優秀なアングラーを育成するだけでなく、彼らに有名になるチャンスも与えていきたい。バサーオールスタークラシックは現在の国内トーナメントで最も観客が集まり、盛り上がる大会です。ウチで優れた成績を出した選手には、そういった大会に出場できるチャンスもどんどん与えていきたいと考えています。
トーナメントをより楽しむために
―― 2018年のチーム戦に私(記者)も参加させていただきましたが、チームみんなで情報を共有しながら釣りをするという、「これぞチーム戦!」という楽しさがありました。
千葉 LINEなどのツールが浸透した現代だからこそできるトーナメントの楽しみ方です。チームそれぞれのボートで役割を決め、「俺は上流チェックするから、お前は下流な」「こっちは巻き物でチェックするから、そっちはカバー撃ちを頼む!」といったような戦略が練れます。
―― そしてあるスポットが爆発したら、そこに全員集合がかかるという(笑)。話が変わりますが、デジタルスケールを使ったデジタルウエイイン方式を採用していましたね。
千葉 バスは今や大切な資源です。できるだけバスにダメージを与えないことを優先し、ライブウェルでバスをキープせず、その場で計測してリリースする方式を採用しました。このように、トーナメントのフォーマットも常に最良なものを考え、実践し、発信していきたいと考えています。
ここまでお話したとおり、BMCにはトーナメントを楽しみ、アングラーを成長させ、そしてチャンスをつかむ環境が整っています。トーナメントに出てみたい人、バスボートフィッシングを体験したい人、上級者と同船して釣りの技術を学びたい人、そしてバスアングラーとして活躍したい人、BMCトーナメント参加への申し込みをお待ちしています!
●BMC公式ページ
順次内容を充実させていきます。参加の申し込みもこちらからお願いします。基本的にBMCは既メンバーの紹介や関係者の推薦によって入会できるチームですが、紹介などがない場合は、一年間の体験入会を通して正会員になることができます。この場合、一年を通してバスフィッシングやメンバーとの交流に対する姿勢などを見させていただき、問題がないようであればBMC幹部と面接ののち、正会員となります。クラブのモットーや理念から逸脱した行為があった場合は退会など、希望に添えないこともあります。
◆この記事は『Basser』2019年3月号でも読むことができます。
表紙をクリックすると試し読みができます
今号の特集は「濁り」。バスの活性を著しく上げ、時に下げることもあるこの現象を掘り下げます。
過去に濁りに見舞われた取材でのケーススタディーに始まり、水温や流入量による濁りの立体的な捉え方、良い濁りと悪い濁りの違い、濁り始めから濁りが抜けるタイミングまでの釣りの切り替え方、ルアーローテーションの具体例、科学的見地から考える濁りへの対処など、注目トピックが満載です。
モデルとなるフィールドは八郎潟、桧原湖、霞ヶ浦、利根川、亀山湖、津久井湖、琵琶湖、七色貯水池、そしてアメリカなど多岐にわたります。
また、JBTOP50レポートでは最年長優勝記録を「59」に更新した沢村幸弘さんの強さの理由を詳報。試合後の追加取材では、フィジカルを維持するための日々のトレーニングや、メンタル強化に繋がるゴルフへの取り組み、ボートデバイス(魚探)の選定理由などを明かしてくれています。
2019/8/20