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編集部2024年5月30日

アブガルシア『VERSART G.O.A.T』誕生の舞台裏に迫る。そのロッドは最強から最高へ。

NEWS タックル Basser バス釣り

アブガルシアから「G.O.A.T」(greatest of all time=“史上最高”の意)と名付けられたロッドが発表された。ベースモデルであるベルサート誕生の経緯から、このシリーズの正体に迫りたい。

トーナメントで最強を誇ったバスロッドの血脈。ファンタジスタからベルサートへ。そして「G.O.A.T」の正体を解き明かす

編集部=文と写真 

この記事はBasser2024年6月号に掲載されたものを再編集しています

 100年以上の歴史を持つスウェーデン初のタックルブランド、アブガルシアから「G.O.A.T」(greatest of all time=“史上最高”の意)と名付けられたロッドが発表された。ベースモデルであるベルサート誕生の経緯から、このシリーズの正体に迫りたい。

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■三浦一真(みうら・かずま)
1981年1月13日生まれ。和歌山県出身・在住。和歌山県を代表するメジャーリバー・紀の川をホームとするアングラー。本職は「アジト・ヘアーメイク」のスタイリストにしてオーナーを務める美容師ながら、年間250日以上の釣行日数を誇るバスフリーク。自己ベストは紀の川でキャッチした60㎝・4650gのテンパウンダー。

 

トーナメントで磨かれた技術にユーザーの声を融合したG.O.A.T

 名門アブガルシアが放つ2024年のニューロッド、ベルサート“G.O.A.T”。その実態を正確に把握するためには、ベース機種となったオリジナルのベルサートはもちろん、さらにその前身となるファンタジスタシリーズまで時代を遡る必要がある。

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 ファンタジスタは、主に日本最高峰のトーナメントシーンを勝ち抜くために開発されたフラッグシップシリーズだ。当時の国内最強とも言えるプロスタッフチームを擁し、おびただしい数のトロフィーが、ファンタジスタシリーズによってもたらされた。文句なしに“最強のロッド”。それがファンタジスタだった。

 そして2021年、ファンタジスタに次ぐ旗艦モデルとして開発されたのがベルサートだ。ベルサートには、ファンタジスタと共通の点と、全く異なる点があった。

 共通していたのは、アブガルシア最高のロッド技術が注ぎ込まれていたこと。ベルサートにはファンタジスタシリーズなど一部のモデルにのみ採用されていた、「TAF製法」(100%日本国内産カーボンを使用。特殊なブランク構造により従来比48%の強度向上・21 %の軽量化を達成した「Triarchy Force 製法」)が同様に用いられており、コスメパーツにも富士工業の最新ガイド「SIC -Cガイド」などが搭載されていた。

 ベルサートが特殊だったのは、全国のバスアングラーの声や要望を製品開発にフィードバックしたことだ。

 ファンタジスタには、個性の強いプロフェッショナルたちが試合で勝つことを最優先してデザインしたカリカリのモデルも数多く存在しており、その多くがボートフィッシングを前提としていた。もちろん、そんなファクトリーチューンのようなロッドだからこそ獲れる魚もいただろうし、そんなロッドでないと打破できない究極のハイプレッシャーもあっただろう。

 だが、それでもアブガルシアはもう一度ユーザーの視点に立ち返った。スタッフが全国のフィールドを行脚し、150人以上のアングラーに聞き込み調査を実施。

 どんなロッドを使っているのか? そのロッドにはどんな不満があるのか? どんなロッドが欲しいのか?

 ユーザーのあらゆる要望を吸い上げ、本当に必要とされている理想のロッド像を把握。さらに全国のフィールドスタッフに、地域ごとの釣り場に根差したロッド開発をリクエスト。“すべてのアングラーに寄り添うロッド”としてベルサートは誕生した。

紀ノ川のビッグバスハンター・三浦一真がベルサートに求めた進化

 ベルサートの反響はメーカーの想定を超えるものだったという。考えてみれば当然だ。国内のタイトルを獲りまくって培った技術に、ユーザーの声が融合して生まれたロッドなのだから。

 だが、ベルサートの発表から3年、「まだ進化の余地がある」と感じていた人物がいた。今回の主役であり、G.O.A.Tの監修を務めるプロスタッフでもある三浦一真だ。まずは三浦がどんなアングラーなのかを紹介したい。

 

03-May-30-2024-06-20-16-1715-AMオーナー兼スタイリストという美容師の顔を持つ三浦。仕事と釣りには、驚くほど共通項が多いという

 

 三浦はヘアメイクアーティストを本職としながら、地元の紀の川を中心に年間250日以上水辺に足を運ぶスーパーロコ。釣りを始めたのは30歳を過ぎてからだが、持ち前のセンスとどん欲さでメキメキと頭角を現わし、今やこの地域で最も強い影響力を持つフィッシングインフルエンサーのひとりだ。SNSではコンスタントな釣果とともに常にフレッシュな情報を発信。バスの個体数の少なさとその難易度の高さで知られる紀の川において、2年連続でロクマルをキャッチしている。

三浦「ずっと釣りとは縁のない人生だったのですが、美容師として独立して自分の店を持ち、子どもも手がかからない年齢になると、生活に時間的な余裕ができました。そこで知り合いにすすめられて海釣りから始めて、地元のため池とかでバスをやってみたらもうドハマりですよ。最初のうちはミミズとか小魚みたいな、いかにもエサっぽいルアーばかり使っていたんですが、あるときスピナーベイトで初めて釣れて、『こんなワケわからんルアーで釣れるんや』って感動しました」

 探求心に火が付いた三浦は、毎日のようにフィールドに繰り出しつつ、バスのシーズナルパターンだけでなく気象や動植物など、バスを取り巻く森羅万象が釣りにどうかかわっているのかを徹底して研究。気づくと地元で指折りのアングラーとして知られるようになり、アブガルシアの看板を背負う人物になっていた。

 

05-May-30-2024-06-20-15-9736-AM紀伊半島屈指のメジャーフィールド・紀の川がアングラーとしての三浦を育てた。この日はスポーニングエリアとして機能する逆ワンドに春を探した

三浦「いつも思うんですが、バスプロと美容師って求められる能力が同じだと思うんです。どちらも技術と経験がないといけない。100点のキャストスキルがあってもどこにバスがいるかを読む経験値がないと釣れないのと同じで、美容師もただ単に髪を正確に切る技術があっても、個々人のクセや骨格・好みに合わせたスタイルの提案やハサミの入れ方などができないと意味がありません」

 話をベルサートに戻そう。三浦が感じた進化の余地。それは大きく2つに分けられる。

G.O.A.Tの真価とは? 

 ひとつは「より使用用途が明確なロッドにできる」ということ。前述したように、ベルサートは優れたロッドながら、そのラインナップはユーザーが最も欲しいと感じた“最大公約数”的なものが多かった。よく言えばバーサタイルだし、逆に言えば器用貧乏なモデルもあるというわけだ。

 ベルサートの語源は「バーサタイル」。つまり1本1本が汎用性の高いモデルであることはむしろコンセプト通り。だが、近年ますます難しくなるバスフィッシングシーンにおいて、釣法やルアーをある程度絞ったロッドの存在感が高まってきていることもまた、三浦は感じていた。つまり、ベルサートがカバーできていない隙間を埋めるべく、明確なコンセプトを持って生まれたのがG.O.A.Tなのだ。初回のラインナップは4種。いずれも三浦が得意とするカバーゲームやファストムービング系を高い精度で扱うためのモデルとなっている。

 2つ目は「機能だけでなく所有感も満たし、長く使えるモノにしたい」という思いだ。

 

09-May-30-2024-06-20-15-9347-AMコルクグリップ&マットブランクの武骨なデザインは合わせるリールを選ばない。経年変化も楽しめ、長く使うほどアングラーの身体の一部となる

三浦「釣り具、とくに釣りザオってコロコロ変えるものではなく、長く使いたいというのが個人的な考えなんですね。そのときに、やっぱり機能だけでなく見た目も時代に左右されずにイケていて、愛せるものがいい。

 まずG.O.A.TではグリップをEVAからコルクにしました。コルクって使いもむほど経年変化で味が出るし、適度に目抜けしたほうが表面がエンボス化してグリップ力も上がるので。

 また、ブランクは武骨さを感じるマットな質感のブラックにして、ロゴやネームもブランクと同系色で目立たないように。各パーツやスレッドに至るまで、差し色になるようなワンポイントカラーも一切入れていないので、どんなリールともマッチするんですよ。僕はメイン使っているゼノンを合わせてますが、この組み合わせはテンション上がりますね。ロッドとしてシンプルに『かっこいい』と思えるデザインになっていて、家でもタックルを眺めながら一杯飲めますよ(笑)。

 ファンタジスタからベルサートへの進化の過程で、もう釣り具の機能としては充分すぎるというか、性能のいいロッドというのはすでに前提としてあるんです。なので、そこにいかに道具としての魅力を上乗せして、アングラーと一緒にストーリーを作っていけるロッドにできるかを考えました」

 トーナメントで磨き上げられた技術がユーザーに寄り添う形で具現化され、さらに機能をブラッシュアップしつつ、アングラーに所有する喜びまで想起させる……。“最強”から“最高”へ進化を遂げたG.O.A.Tは、まもなくマーケットに投入予定だ。B

07-May-30-2024-06-20-16-0576-AM本流のリップラップエリアでグッドサイズのナマズがロッドを絞り込んだが、勝負は一瞬でついた

G.O.A.T 初期ラインナップ4モデル

※価格は4モデル全て3万3000円(税抜)

VGC-64L plus-LV

ベイトタックルのライト級バーサタイル。Lパワーながら軽量かつハリのある1本でネコリグやコンパクトカバージグなどをワーミングに軸を置いた設計ながら、シャッドやタイニークランク、小型トップなど7g以下ハードベイトにも対応。ゼノンLTXを合わせてフロロ8~12Lbの組み合わせがオススメ

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VGC-610M-FM

「F M 」はファストムービングの意。三浦が巻物用として溺愛していたファンジスタ611MGXの設計思想を踏襲しつつブラッシュアップ。低弾性カーボンブランクのしなやかなティップ~ベリーがテイクバック時にしっかりとロッドがしなり、ルアーウエイトを感じながら正確にはじき出すことができる。クランクやバイブレーションなどのトレブルフック系へのバイトを絡め取ることが得意だが、バットにはしっかりとパワーがあるため、巻きアワセをすればチャター系やスピナーベイトなどシングルフックのルアーもフッキング可能だ。リールはフロロ12~14Lbを組んだゼノンMG7などが好適

 

08a三浦が長く溺愛していたファンジスタ611MGX へのリスペクトから生まれたVGC-610M-FM。しなやかな低弾性カーボンがルアーをねらったピンポイントへ置くように届けてくれる。トレブルフックのハードベイトを前提にデザインしたが、しっかり巻き合わせすればシングルフックのワイヤーベイトも全く問題なくフッキングしたのはうれしい誤算だったという

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VGC-610MH plus

高比重ノーシンカーやテキサスリグによるカバー撃ちから、スイムジグ、デカトップ、2ozまでのビッグベイトなど、中~重量級の釣りを精度高くこなすパワーロッド。超軽量・高感度……というわけではなく(124gと充分軽いが)、適度な粘りと曲がるテーパーで、パワーフィッシングにおける不安や非力さは皆無だ。三浦が「頼りがいのあるMH」と評する1本

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VCS-610MS

初期ラインナップ中唯一のスピニングモデル。ジグの吊るしやカバーネコなど、パワーフィネス的なカバーに絡めた食わせの釣りに最適。一般的なガチガチなパワーフィネスロッドとは異なり、打ち込んだ操作にも重きを置いている、そのため、ティップは繊細なシェイクなどがしやすいソリッドティップを採用。ティップによる繊細な操作と、強靭なベリー~バットによる強引なファイトという要素を併せ持った1本。ラインはPEがメインで、ゼノン3000SHなどがマッチ。冬にはメタルバイブ用ロッドとしても活躍

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◆アブガルシア

https://www.purefishing.jp/product/brand/abugarcia/

 

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