今回は釣ったヒラメを美味しく持ち帰る方法を説明したい。「釣った魚は鮮度がよい」ということで、ただクーラーに入れて持ち帰ってはいないだろうか。
今回は、釣ったヒラメを美味しく持ち帰る方法について説明したい。
「釣った魚は鮮度がよい」と信じ、ただクーラーに入れて持ち帰ってはいないだろうか。特に船のヒラメ釣りでは、釣ったヒラメをバケツに入れ、沖上がりまで放置している光景をよく目にする。
しかし、魚は死んだり弱ったりすると、体内で蛋白分解酵素が多く発生し、鮮度の低下が速くなる。加えて、血抜きが不十分なため、肉に血が回り、生臭さの原因にもなってしまう。ヒラメやマダイなどの白身魚が持つ、上品な甘味がこれでは台無しだ。
釣った魚は、元気な内にしっかりと締め、血抜きをしてから氷の入ったクーラーで保存するのが最善である。この方法で持ち帰ったヒラメで作る刺身は絶品だ。ぜひ、その違いを味わっていただきたい。
写真と文◎岡崎 孝
ヒラメの締め方

水に漬けないように持ち帰る
氷が解けた水をそのままにしておくと、ヒラメの切り口から水分が肉に入り込み、水っぽくなる。溶けた氷の水でヒラメがヒタヒタにならないように、クーラーの底にスノコを敷いてもよい。もしくは、濡らした新聞でヒラメを一尾ずつ包み、厚手のビニールに入れ、しっかり口を止めてから氷水に浸してもよい。
※この記事は『つり人』2016年2月号に掲載したものを再編集しています。
