雪解けを迎えた春の渓。河畔林の足もとや山肌に目を凝らすと、芽吹きを迎えた多くの山菜を見つけられる。なかでも見つけやすく食べやすい、おすすめをピックアップ。
調理が簡単で食べやすい
写真と文◎浦壮一郎
雪解けを迎えた春の渓。河畔林の足もとや山肌に目を凝らすと、芽吹きを迎えた多くの山菜を見つけられる。なかでも見つけやすく食べやすい、おすすめをピックアップ。イワデンダ科クサソテツ属
分布:北海道・本州・四国・九州
生育地:里山から低山帯。渓流沿いの湿った地面に多い
食べ頃:4~6月(地域や標高による)
シダ植物の仲間としては、ワラビとともに人気の高い山菜。
正式な名はクサソテツだが、一般にはコゴミのほうがよく知られている。里山や低山帯、渓流沿いで適度に湿り気があり、かつ陽当たりのよい場所に多く見られる。先端が渦を巻いた若い芽が食用とされる。
特徴はゼンマイやワラビのような強いアクがないこと。そのため面倒なアク抜きをしなくても食べられるのがいい。極端なことをいえば生のままでも食べられるが、一般的には軽く1~2分ほど塩茹でしたのちに胡麻和えやおひたしにする。マヨネーズを付けるだけでも充分美味しいし、味噌汁にも合う。天ぷらの場合は下茹での必要はなく、軽く水洗いすればOKだ。
ひと株から5~8本ほどの茎が伸びているのが普通だが、採取する際は数本残しておくのがマナー。すべて刈り取ってしまうと枯れてしまうからだ。
場所にもよるが、旬は4~6月。低山なら春の早い時期、少し標高のある場所や雪渓が残る渓沿いなどは6月初旬まで楽しむことができる。
アウトドア用の小さなワンバーナーとすり胡麻、またはマヨネーズを持参すれば、日帰り釣行でも春を満喫することができる。
見事な群生もよく見かける
2018/4/10