秋、クロダイの活性も高まり釣果も上向きとなるのだが、同時にフグなども活発にエサを取るため、付けエサのオキアミが瞬時になくなってしまう。
sブロックの際をタイトにねらう
案内◎時田眞吉
時田眞吉
昭和39年生まれ。埼玉県富士見市在住。釣り雑誌編集者を経てフリーに。クロダイを得意とするが、多彩なジャンルの海の陸っぱり釣りもこなす。クロダイの自己ベストは59㎝
この記事は『つり人』2016年10月号に掲載したものを再編集しています。
秋のカイズはエサ取り対策がキモ
秋、クロダイの活性も高まり釣果も上向きとなるのだが、同時にフグなども活発にエサを取るため、付けエサのオキアミが瞬時になくなってしまう。そこでダンゴ釣りや、スイカエサのポカン釣りなど、エサ取り対策に秀でた釣り方が主流となる。釣り場の選択によっても高確率でクロダイを手にすることも可能だ。
そんなエサ取りに強い釣り場が片貝港だ。九十九里浜のほぼ中央に位置する作田川河口部に設けられた、九十九里随一の大きな漁港。上流にある小さな漁港が旧片貝港、外海側に面して作られた新港を併せて呼んでいる。
片貝港の堤防は左右それぞれに分かれているが、左側の大きな堤防は通称・北堤防と呼ばれ、大型ブロックがかなり不安定に積み上げられている。ここは足場が非常に悪く危険。おすすめなのは右側の白灯堤防。以前は離岸堤だったが、現在は陸続きとなっている。カイズのポイントは外海側に入れられたブロック帯。比較的小型の消波ブロックは足場も取りやすくサオもだしやすい。
白灯堤防のポイントだが、当日の波の大きさを見て決めること。ナギなら波立ちのよい海に向かって右寄り、波が大きいようなら北堤防寄りの左手に釣り座を取るとよい。
ブロック際がポイント
タックルは磯ザオの1~1・5号に小型スピニングのセットでOK。ミチイトは2~3号、ハリスは消波ブロック際を探るため少し太めの2号を結びたい。キモはウキ。ブロック際に打ち返す波の影響を受けにくく、感度のよい小型の円錐ウキがおすすめ。2B~5Bとなるべく重いアイテムを選びたい。
配合エサとオキアミを混ぜた寄せエサに付けエサはオキアミでOK。水深は3m前後で沖は変化の乏しい砂地帯。ブロックの中にクロダイが潜んでいるので、際からウキを離さないようにするのがキモ。また、仕掛けをドンと沈めて張りを作るため、ガン玉をハリから50㎝ほどに打つようにする。
ブロックの際に寄せエサを撒き、仕掛けを投入。沈んでいるブロックとの間にポッカリと空いたスペースにウキを落ち着ける。払い出す波に流されないよう注意しながら探るとよい。
スーッとウキが海中へ入ると、遊動にしているミチイトを少し持ち上げて聞く。これがキーポイント。沈んでいるテトラなどでウキがシモることも多いのですぐに合わせず、サオ先で聞いてグンと入るようならアタリと判断する。
ハリ掛かりしたらブロックに入り込まれないように、サオの弾力を生かしつつ、やや強引に巻き上げ、フィニッシュは必ず玉網ですくうこと
片貝新港の白灯堤防。比較的ブロックも小さく釣りやすい
問合先●やお善釣具店(℡0475・76・5341)
2017/8/25