編集部2020年8月4日

岐阜県高山市・川上川のアユ釣り

アユ 河川・湖の釣り 全国おすすめ釣り場 岐阜

ビギナーや年配者でも探りやすい比較的小規模な河川。放流の湖産アユが元気にオトリを追う。

徳野橋から下流は緩やかな右カーブ。右岸から立ち込んで左岸に当たる本流筋の脇にオトリを泳がせると、目印が激しく暴れて下流に飛んだ

引かない引き釣りが追い星を呼ぶ

レポート◎伊藤 巧

ビギナーや年配者でも探りやすい比較的小規模な河川。放流の湖産アユが元気にオトリを追う

この記事は『つり人』2019年9月号に掲載したものを再編集しています。

雨後の増水の中で尺イワナが顔を出す

 長良川をはじめ人気河川が目白押しの岐阜県では、アユ釣りが本格的シーズンを迎えて大いに盛り上がっている。やすや岐阜店の大林甲輔さんも解禁から足しげく長良川水系に通っている。アユ好きが高じて川の近くに引っ越すほどで、7月5日は釣友の古川泰寛さんと伏見亮汰さんを誘って6月30日に解禁した高山市の川上川に繰り出した。伏見さんは今回が2回目のアユ釣り。何とかアユを掛けてもらおうと、古川さんと2人でレクチャーを交えながらの釣りとなった。

 2日前に激しい雨に見舞われ、昨日に比べて水位は落ちたとはいうものの、普段の川上川に比べると50㎝ほど増水しており流れも強かった。何ヵ所か見て回り、大きく開けて釣りやすそうな清見小学校前に入った。

tba9_ph_04_07 初心者でも入りやすい釣り場の多い川上川。流れにメリハリがあってポイントも絞り込みやすい。あまり情報が出ないマイナーな河川なので、人も少なくおすすめ

 釣りを開始したのは午前9時半。「まずはアユの活性を確認したいので、トロ場から瀬までひと通りチェックします。そして午後から反応があったポイントと同じ条件の場所を集中して探っていきます」と、大林さんは徳野橋の上流から探り始める。

tba9_ph_04_06 午前中は降雨による水温低下の影響でアユの活性は落ちていたものの、ちょっとしたヨレや弛みを捜しながらオトリを入れていくと短気な野アユが飛び掛かってきた

 程なく川の中央に沈む大きな石の下にできたヨレにオトリを入れたところで、引っ手繰るような強烈なアタリ。魚を上へ泳がせつつ下手に回り込みながら100mほど川を下って獲ったのは、何と35㎝のイワナ。「真正面からやりあったらサオが折られるところでしたね」と、思わぬゲストに笑みがこぼれた。こうして上流をくまなくチェックして掛けたアユは3尾。増水しながらも瀬の中で反応があると、午後からは瀬を中心にねらうことにした。

tba9_ph_04_03 開始早々に35㎝のイワナを取り込んで破顔一笑。川上川は渓流の有望河川としてもマニアの間で人気が高まっている


腕を伸ばす構えがオトリを泳がせる

 オトリの泳がせ方にこだわる大林さんはサオをベタベタに寝かせ、両腕を伸ばして構える。曰く「オトリを引っ張らない引き釣り」とのこと。脇をしめて腕を折りたたむように構えると、必要以上に力が入ってオトリを引っ張ってしまうのだそうだ。「友釣りはオトリに尾を振らせることが重要です。引っ張るとオトリが真っすぐに伸びてしまうので尾ビレの動きが小さくなります。あえて腕を伸ばして力を入れられなくすることで、ギリギリ引っ張らないテンションで待つことができます」と。そして、仕掛けに関してはハナカン回りを徹底的に軽くしている。オトリの動きが俄然よくなり、しっかり尾ビレを振るようになるので釣果が伸びるとのことだ。

 午後には太陽が出てアユの活性が上がってきた。瀬に差してきたようで、清見運動公園グラウンド前でコンスタントにアタリが出る。そして、この日の最大寸となる20・5㎝のアユが宙を舞った。増水に翻弄されて釣果を得られず撤収する人が多い中で、午後6時までに大林さんは18尾、古川さんも15尾のアユをキャッチした。大雨による増水と水温の低下を考えれば上出来。最後まで粘った伏見さんも3尾のアユを取り込んで、すっかりアユ釣りを気に入ったようだった。

「川上川は追い気の強い湖産アユが放流されているので、平水に戻って晴れが数日も続けば8月は良型の数釣りが堪能できます。河川の規模は小さく淵のような深い場所もありませんから、伏見君のようなビギナーや体力的に不安のある年配の方でも探りやすい川だと思います。友釣りを始めるには格好のフィールドですよ!」

 今回の釣行では増水の影響で数は出なかったが、開幕直後の序盤戦から良型が顔を見せてくれた。川上川のアユは順調に育っている。実に魅力的なフィールドだった。

tba9_ph_04_02 初めての挑戦で釣果のなかった伏見さんに今度こそアユを掛けてもらおうと釣り方のコツを伝授

tba9_ph_04_04 古川さんも大林さんと同じ流儀の引き釣りを展開。周囲の釣り人が沈黙する中でテンポよくアユを掛けていった

tba9_ph_04_11 当日の最大寸となった20.5㎝。まだまだ成長を続け、お盆には抜けないような太った25㎝級が顔を出す

tba9_ph_04_10 追い星が美しい元気アユの背掛かりに満足げ。環境が整えば50尾近い釣果が期待できるのは川上川の大きな魅力だ



イチオシアイテム
ヤマワ産業『マルチアンカーTF』
tba9_ph_04_kakomi01-1 ウイングを回転させて2本から4本にイカリの形状を切り替えできる引き舟アンカー。2本イカリ時には開閉ロックが掛かるので、アユベルトのベルクロなどに装着できる


ショップ
やすや岐阜店
tba9_ph_04_kakomi02
住所=岐阜市菅生5-6-28
営業時間=月~土10~22時、日曜10~20時。年中無休
問合先=TEL058-210-0667

おすすめ記事

記事検索

    月刊つり人 最新号

    つり人 2020年5月号

    列島をゆるがすコロナウイルス。けれども、日増しに暖かくなる春の日を、じっと家にこもって過ごすのはやっぱり体によくない。その点、手軽な海の釣りは、風も気持ちよく、大人も子どもも、思い切り深呼吸しながら時間を過ごせる。ウミタナゴ、メジナ、クロダイ、カレイ、アオリイカ、カサゴ……。元気な魚たちが泳ぐフィールドで、がんばろう、ニッポン! そのほか、3名手の渓流解禁レポート、里川で見つかる美味しい道草、みちのくタナゴ旅など旬の釣り満載でお届け。