ビギナーや年配者でも探りやすい比較的小規模な河川。放流の湖産アユが元気にオトリを追う。
引かない引き釣りが追い星を呼ぶ
レポート◎伊藤 巧
ビギナーや年配者でも探りやすい比較的小規模な河川。放流の湖産アユが元気にオトリを追うこの記事は『つり人』2019年9月号に掲載したものを再編集しています。
雨後の増水の中で尺イワナが顔を出す
長良川をはじめ人気河川が目白押しの岐阜県では、アユ釣りが本格的シーズンを迎えて大いに盛り上がっている。やすや岐阜店の大林甲輔さんも解禁から足しげく長良川水系に通っている。アユ好きが高じて川の近くに引っ越すほどで、7月5日は釣友の古川泰寛さんと伏見亮汰さんを誘って6月30日に解禁した高山市の川上川に繰り出した。伏見さんは今回が2回目のアユ釣り。何とかアユを掛けてもらおうと、古川さんと2人でレクチャーを交えながらの釣りとなった。2日前に激しい雨に見舞われ、昨日に比べて水位は落ちたとはいうものの、普段の川上川に比べると50㎝ほど増水しており流れも強かった。何ヵ所か見て回り、大きく開けて釣りやすそうな清見小学校前に入った。

釣りを開始したのは午前9時半。「まずはアユの活性を確認したいので、トロ場から瀬までひと通りチェックします。そして午後から反応があったポイントと同じ条件の場所を集中して探っていきます」と、大林さんは徳野橋の上流から探り始める。

程なく川の中央に沈む大きな石の下にできたヨレにオトリを入れたところで、引っ手繰るような強烈なアタリ。魚を上へ泳がせつつ下手に回り込みながら100mほど川を下って獲ったのは、何と35㎝のイワナ。「真正面からやりあったらサオが折られるところでしたね」と、思わぬゲストに笑みがこぼれた。こうして上流をくまなくチェックして掛けたアユは3尾。増水しながらも瀬の中で反応があると、午後からは瀬を中心にねらうことにした。

腕を伸ばす構えがオトリを泳がせる
オトリの泳がせ方にこだわる大林さんはサオをベタベタに寝かせ、両腕を伸ばして構える。曰く「オトリを引っ張らない引き釣り」とのこと。脇をしめて腕を折りたたむように構えると、必要以上に力が入ってオトリを引っ張ってしまうのだそうだ。「友釣りはオトリに尾を振らせることが重要です。引っ張るとオトリが真っすぐに伸びてしまうので尾ビレの動きが小さくなります。あえて腕を伸ばして力を入れられなくすることで、ギリギリ引っ張らないテンションで待つことができます」と。そして、仕掛けに関してはハナカン回りを徹底的に軽くしている。オトリの動きが俄然よくなり、しっかり尾ビレを振るようになるので釣果が伸びるとのことだ。午後には太陽が出てアユの活性が上がってきた。瀬に差してきたようで、清見運動公園グラウンド前でコンスタントにアタリが出る。そして、この日の最大寸となる20・5㎝のアユが宙を舞った。増水に翻弄されて釣果を得られず撤収する人が多い中で、午後6時までに大林さんは18尾、古川さんも15尾のアユをキャッチした。大雨による増水と水温の低下を考えれば上出来。最後まで粘った伏見さんも3尾のアユを取り込んで、すっかりアユ釣りを気に入ったようだった。
「川上川は追い気の強い湖産アユが放流されているので、平水に戻って晴れが数日も続けば8月は良型の数釣りが堪能できます。河川の規模は小さく淵のような深い場所もありませんから、伏見君のようなビギナーや体力的に不安のある年配の方でも探りやすい川だと思います。友釣りを始めるには格好のフィールドですよ!」
今回の釣行では増水の影響で数は出なかったが、開幕直後の序盤戦から良型が顔を見せてくれた。川上川のアユは順調に育っている。実に魅力的なフィールドだった。




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