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クロダイ&キビレ釣り/静岡県浜松市/奥浜名湖 

人気のチニングが本格化

レポート◎伊藤 巧
090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (41) 夜が更けると静寂に包まれる奥浜名湖。空気を切ってキャストする音と時おり跳ねるボラの音だけが響く。時間の経過を忘れてしまう


この記事は『つり人』2017年7月号に掲載したものを再編集しています。

新緑眩しい湖に立ち込む


 浜名湖といえばポッパーゲーム発祥の地として知られるチニングのメッカ。汽水湖としては国内最大規模という広大な水域面積を誇りながらも大部分は非常に浅く、船の座礁を防ぐため大小さまざまな航路が網目状に掘られている。そんな浜名湖の環境がクロダイとキビレにとって居心地がよいらしく、一年を通して湖内で過ごす個体も多い。明るいうちは水深のある航路や深場から近い障害物に身を寄せ、太陽が傾いて薄暗くなってくるとエサを求めてシャローに差してくる。

 チニングは浜名湖全域で楽しめるが、中でも盛んなエリアが北部の奥浜名湖本湖。ここを中心に地形の入り組んだ4つの枝湾で構成されており、絶好のフィールドを形成している。観光地として整備が行き届いた表浜名湖とは対照的に、懐かしい里山の風景が広がる奥浜名湖は実に趣き深く、癒しの空間としても魅力的だ。その分釣り人に配慮した駐車スペースは少なく、生活の息づかいを感じるほど民家が近い場所も多いので、現地で迷惑をかけないよう注意したい。一帯はカキやノリの養殖が盛んなので身を潜めるに最適なカキ棚やノリ粗朶が多く、河口周りは砂泥底、岬周辺はカキ殻とジャリが入り交じったガレ場が広がっている。アサリや甲殻類といった好物のエサも豊富で、クロダイとキビレの魚影はすこぶる濃い。

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (45) 奥浜名湖は遠浅のポイントが多く、ウエーディングゲームが基本。航路の手前まで近づいて、カケアガリを舐めるように斜め引きすると効率的だ

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (46) 2016年は3月からキビレ、クロダイともに釣れていたが、2017年シーズンは天候不順の影響で例年より1ヵ月ほど推移が遅れていた。4月下旬には安定して釣れはじめた

 基本的に遠浅なので、航路や岬の落ち込み近くまで立ち込み、カケアガリの斜面を斜めにねらうのが定番スタイル。岸から100m近く入れる場所もあるので、釣行前にグーグルマップなどを活用して大まかに地形を把握しておくといい。春先の釣り方は、ジグにバグ系ワームをセットした底ズルが鉄板だが、新緑の季節ともなれば奥浜名湖も適水温の18℃に達しているので、トップからボトムまでさまざまな釣り方でねらうことができる。シャッド系のクランクやミノーを扇状にキャストしながらスローに中層を探ってくると手堅く反応が得られる。梅雨入りするまでは湾奥で冷やされた水が落ちてくる下げ潮よりも、遠州灘の温かい潮が差してくる上げ潮にバイトが集中するので、潮時表を確認してから釣り場に入ること。ちなみに高水温期は下げ潮がねらいめになる。

ゲストも豊富なハードルアーゲーム


 浜名湖の情報に精通する「あけぼの釣具店」の加藤篤也さんが水谷峰彦さんと伊藤敏宏さんを誘って奥浜名湖に繰り出したのは2017年4月下旬。本格化を目前に控えてようすを伺った。3人が夕マヅメに入ったのは細江湖に注ぐ都田川の河口。水門や橋など地形の変化に富んでいる上にカニやハゼといった底生生物が多い実績場だ。明るい時間帯から潮目に沿ってシーバスらしきボイルが沸いていたが、残念ながらキビレたちは姿を見せず。奥浜名湖はシーバスも濃いので、チニングが芳しくなければ方針転換もありだ。

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (43) 水谷さんに小さなセイゴ。このサイズが活発にエサを追うようになり、状況が安定してきたことが分かる

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (42) 都田川の河口は底の起伏が激しい上に用水の流れ込みや橋脚などが絡む一級スポット。木の枝などが堆積して根掛かりが頻発するのでミノーの表層引きが有効

 続いて沖まで馬の瀬が張り出した猪鼻湖の津々崎や湖西市の女河八幡宮前などをランガン。シャッド系のミノーやバイブレーションをキャストして、マゴチやセイゴなどがヒットする中で女河八幡前ではキビレらしい大型のバラシも見られた。前線が通過して水温が15度を割ったこともあって、好釣果に恵まれるとはいかなかったが、無事に魚たちが入ってきていることを確認できた。このまま天候が落ち着いて水温も上昇して安定すれば、エキサイティングなゲームが楽しめそうだ。

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (10) 090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (47) 低水温期は底ズル系のジグが鉄板だが、初夏ともなればキビレの活性も高まり、トップゲームがおもしろくなる。ミノーやポッパーに反応して水面を割る

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (44) 都田ダムの放水が行われなくなって奥浜名湖の塩分濃度が上がり、マゴチも釣れるようになった。加藤さんのバイブレーションにヒット

イチオシギア
月虫66浮
090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (49) 奥浜名湖のチニングに好適なシャッド系ミノーのシャローランナー。浮力が強いのでカキ殻が堆積した底の荒い馬の瀬ねらいに威力を発揮する。写真の赤玉緑金太郎と赤玉クリ太郎は、あけぼのオリジナルカラー。

あけぼの釣具店
090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (48) 090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (50) 土日祝5~23時、月~金8~23時
住所=浜松市西区舞阪町浜田346-1
問合先=℡053・592・4164

090-101_zenkokutsuriba07_cs6 (4) 交通●東名高速道路・三ケ日ICを出て、R362を経由して各釣り場へ

レポート◎伊藤 巧
昭和44年生まれ。愛知県在住。美味い魚を求めて東奔西走。クロダイかかり釣りとアオリイカのヤエン釣り、ビワマスのレイクトローリングが大好き。今年はサーフの尺アジ釣りに燃える予定。下手釣り集団チーム白馬車&江戸前なめろう隊所属

2018/6/6

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