長門川と将監川は、ともに「川」という名で親しまれているものの、どちらも源流は存在せず、上流、下流といった一般的に川と聞いて連想する概念とは違い、バスアングラーには「水路」や「クリーク」と表現したほうが適切かもしれない。 クセのない教科書どおりの長門川とクリークの性質が強い将監川。 トーナメントも開催される関東のメジャーフィールドだ。 今回は将監川・長門川のシーズナルパターン「夏編」を紹介!
トーナメントも開催される関東のメジャーフィールドだ
将監・長門川シーズナルパターン 夏編(6月上旬~8月下旬)
解説◎鈴木美津男 & 飯島崇史
この記事は将監川・長門川・印旛沼大明解MAPに掲載したものを再編集しています。
長門川と将監川は、ともに「川」という名で親しまれているものの、どちらも源流は存在せず、上流、下流といった一般的に川と聞いて連想する概念とは違い、バスアングラーには「水路」や「クリーク」と表現したほうが適切かもしれない。
クセのない教科書どおりの長門川とクリークの性質が強い将監川。
トーナメントも開催される関東のメジャーフィールドだ
将監川
将監川は利根川の支流にあたるクリークといえる。
長門川との合流部をクリークマウス、最奥の突き当たりをクリークエンドと解釈したほうが理解しやすい。
ただクリークと表現してしまうと釣りをする季節や釣り方が限定される印象を受けるかもしれないが、全長約3にわたる広大なクリーク内で四季折々の釣り方が存在し、季節感のある釣りを展開することでオールシーズン楽しむことができる。
長門川との合流部が利根川に近い関係で利根川の水の影響を強く受け、基本的に印旛沼の水といえる長門川とくらべ水質がよく、農業用水路として使用されていないこともあり、田畑の影響による水質悪化が起こらずニゴリにも強い。その影響かバスのみならずその他の生き物も豊富だ。
クリークという性質上、特に春と秋にバスの出入りが頻繁に起こり、フレッシュな状態が確保されやすいことから、フィッシングプレッシャーにも強く長門川よりもバスは多い。
シ ョアラインには杭やレイダウンといった、さまざまなウッドカバーが続き、そのすべてが釣れそうで思わず目移りしてしまうが、一見するとただのストレートバンクが実はボトムに起伏があったり、シャローフラットが張り出していたり、川の中央部にイケス跡やオダ、コンクリート塊があったりと、現場で発見しなくては分からないことが多々あり、そのすべてが将監川でバスを釣るうえで重要な要素になる。
とにかく攻略しがいのあるフィールドなのだ。
季節により水位変動があり、おおむね4月から8月が満水期、9月から3月が減水期となるが、利根川の潮汐の影響を受けるので季節だけでなく日に~も水位変動する。
レンタルボート店は長門・将監で3軒あり、将監ボートと長門川マリーナの2軒は有料スロープも完備しているのでマイボートを浮かべることも可能。
将監川で船外機を使用する場合は、全域デッドスローでの航行がローカル・ルールとして定められている。ハイシーズンにはトーナメントも頻繁に開催される関東メジャーフィールドのひとつである。
長門川
印旛沼と利根川を結ぶ長門川は、主に印旛沼の排水を目的とした水路のため、平水時は印旛沼から利根川への流れが発生するが、酒直機上からの給水や利根川の増水により流れが逆流することがある。
この流れを攻略することで釣果に差がつくことから、利根川本流へとステップアップするうえでも非常に勉強になる。
それほど距離がない水域ながら何箇所も蛇行していることで、インサイドベンドはシャローフラットを形成、アウトサイドベンドはブレイクが寄った急勾配のバンクが続く。
将監川にくらべクセのない教科書どおりといえるフィールドなので、初めて訪れるアングラーでも釣行前に机上である程度エリアを絞り込めるし、木が茂っていれば倒木が沈んでいたり、杭に沿ってブレイクが入ったりとボトムのようすや地形もショアラインを見ればおおよそ判断がつく。
初心者にもオススメのフィールドだ。
夏(6~9月) 底質や地形変化を気にせずショアラインを流すだけで攻略可能な最もイージーなシーズン
6月に入った頃には大多数のバスがスポーニングの疲労から回復し、積極的にエサを捕食するようになる。
そして初夏から晩夏にかけてのメインベイトとなるスジエビを中心とした甲殻類の接岸もピークを迎えるので、ほぼすべてのバスがバンクに移動するといっても過言ではない。水温は℃を超え、いよいよハイシーズン到来だ。
夏は春や秋と違い、底質や地形変化を気にすることなくバンク一択で終日楽しめる。長門川・将監川特有のいかにも釣れそうなゴ0ージャスに続くショアラインのカバーが機能する唯一のシーズンでもある。
この時期は特筆して有効な釣り方やルアーもなく、初心者から上級者まで誰にでも、好きなルアーで、好きな釣り方で釣れる。ただ長門川と将監川では釣り方が多少異なる。
長門川は流れの強弱や当たり方でインサイドベンドか? アウトサイドベンドか? バンクの奥か? 手前か? と流れを軸にしたエリア選択をすることに対し、流れがほとんどない将監川の場合はシェードを軸にプラスアルファの要因を掛け合わせるとよい。
たとえばオーバーハングが形成するシェードにある杭や石積は「シェード」という単体要因にくらべ「より好スポットになる」といった感じだ。
夏の盛りになる7~8月は上記事項に付随してカバーが落とすシェードの向きからバスが潜んでいる位置をイメージし、ルアーをトレースすることを心がけると釣果アップに繋がる。
釣行前夜が満月でさえなければ、朝夕のフィーディングタイムがより顕著に形成される時期なので、より集中して釣り込みたい。時折り発生するボイルも見逃せないチャンスだ。
この状態は8月の最終週まで続くので、苦手なルアーの練習やキャスティングのスキルアップに、最も適したシーズンといえるだろう。
夏のタックル & ルアー
(ロッド・リール・ライン・ルアーの順)
夏のタックル & ルアー
(ロッド・リール・ライン・ルアーの順)
①ポッパー用(長門川/鈴木)
ギャップツールズ STRIKE66(ジャストエース)
アルファス SV105H(ダイワ)
デファイアー 15lb(サンライン)
トネスプラッシュ(ラッキークラフト)
②クランクベイト用(長門川/鈴木) Makimono X 64MMLB(テーパー&シェイプ)
アルファス SV105H(ダイワ)
FC スナイパーインビジブル 14lb(サンライン)
LC RTO1.5DRS(ラッキークラフト)
③ フロッグ用(長門川/鈴木)
ギャップツールズ ACME66(ジャスト
エース)
アルファス SV105H(ダイワ)
バススーパー PE56lb(サンライン)ワッカー(テッケル)
④ポッパー用(将監川/飯島)
テクナ GP 64C UL J(フェンウィック)
アルファス SV105SH(ダイワ)
バススペシャル 12lb(サンライン)
マイケル(ティファ)
⑤クランクベイト用(将監川/飯島) Makimono 63MLB(テーパー&シェイプ)
ジリオン SV TW H(ダイワ)
マシンガンキャスト 14lb(サンライン)フットルース(バンディット)
⑥バズベイト用(将監川/飯島)
バトラー U.S. トレイル 661MRB-G(ダイワ)
ジリオン SV TW H(ダイワ)
バススペシャル 16lb(サンライン)
プロバズベイト 3/8oz(エクスキャリバー)
⑦ラバージグ用(将監川/飯島)
エイシス 68CMHJ(フェンウィック)ジリオン SV TW XXH(ダイワ)
FC スナイパー BMS16lb(サンライン)ラバージグモデルⅠ 5g(ケイテック)+ブシドー 3inch(イマカツ)