>投げ釣りでは釣りにくい魚のひとつだったマゴチだが、特エサの塩イワシの出現によってねらって釣れるようになった。ここでは釣り方からエサの作り方までご紹介します。
マゴチの特エサ「塩イワシ」とは……?
解説◎山崎憲二
こちらの記事は月刊『つり人』2020年6月号に掲載したものをオンライン版として公開しています。
投げ釣りでは釣りにくい魚のひとつだったマゴチだが、特エサの塩イワシの出現によってねらって釣れるようになった。ここでは釣り方からエサの作り方までご紹介します。
エサの塩イワシを準備をしよう
1、スーパーなどで生のイワシを買ってくる。釣り具店で売っている冷凍のイワシでもよい。
2、タッパーにキッチンペーパーを敷き、イワシをきれいに並べてから塩をたっぷりとかける。
3、このような状態で冷蔵庫に2日間入れておく。
4、2日経つと水分が染み出て底に溜まる。
5、イワシを取り出し、さらに水分を取り除くため新聞紙の上に並べる。
6、ある程度水分が取れればタッパーに並べ、フタをして冷凍庫で保管する。
塩イワシを作る際の注意点
塩イワシは販売されていないから自分で作らなければいけない。別枠で紹介しているようにさほど難しくない。時間がある時にたくさん作っておき、冷凍庫で保存しておけば長期保存も可能。1年ぐらいは充分に持つ。エサがあればいつでも釣りに出かけられる。
最近は塩キビナゴを使う人も増えている。小粒なので遠投は利くが、食いという点では塩イワシに軍配が上がる
ただ気を付けなければいけないのが硬さだ。基本的に少々硬くても食ってくるが、出汁を取る煮干しのようなカチカチではさすがに食いが悪い。かといって軟らか過ぎても投入時に身切れを起こしてしまう。指先でつまむと少しへこむぐらいがよい。めざしの一夜干しより少し硬めが理想。
2 連バリ仕掛け。ハリとハリの間隔は5~7㎝とする。イワシが大きい場合は3連バリにすることもある
イワシのサイズは12~13㎝がよい。大きすぎると飛距離が落ちるし食い込みも悪くなる。小さいほうが使い勝手がよい。キャスト時の抵抗が下がって遠投がきくからだ。近年は遠投しやすいように塩キビナゴを用いる人も増えている。釣り場の状況で使い分けるとよい。
塩イワシの刺し方。口掛かりをよくするためにハリは交互に刺す
この塩イワシをハリに刺して投入するのだが、1本バリだと安定が悪く身切れも起こしやすい。そこで2連バリにする。塩イワシのサイズが大きい時は3連バリにすることもあるが、通常は2連バリでよい。ハリの刺し方は上の写真を参考に。この刺し方だとヒット率が上がる。
投げてそのままほったらかしはよくない
シロギスがいるような砂浜の海岸や、イワシや小アジが回遊する防波堤などが釣り場となる。そのような所に仕掛けを投入してアタリを待つのだが、時々仕掛けを動かして誘いをかける。誘った直後に当たることが多いので、マメに誘うのが有効的。ほったらかしはよくない。
40 ~ 50㎝がアベレージだが、60㎝オーバーの大型も期待できる
フグが多いと塩イワシといえど取られる。仕掛けを動かした時の重みでエサが残っているか取られたかを判断する。エサが付いていなければマゴチは釣れないので、取られたと思えばすぐに回収して素早く打ち返す。
時合は朝、夕のマヅメ。そして潮の止まりかけ、動き始めなどもチャンスなので、潮の動きは絶えず観察しておくこと。
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