初夏は清流釣りが楽しい。澄んだ流れの中で釣りイトを垂れるのは至福の時間である。今回紹介するのは神奈川県厚木市を流れる小鮎川のヤマベ釣り。小鮎川は、相模川水系だけあってヤマベの数が大変多い。とりわけこの季節は婚姻色鮮やかな大型も混じり、数、型ともに楽しめる。
毛バリに飛び出すスリルを満喫
坂本和久◎レポート
レポーター=坂本和久
昭和38年生まれ。東京都中野区在住。東京ハゼ釣研究会所属。息子に釣りの楽しさを伝承中のサンデーアングラー。今年もフナ釣り絶好調!! マブナ釣りはやっぱり楽しい!!
この記事は『つり人』2016年7月号に掲載したものを再編集しています。
ねらいを絞りやすい放水路周りz束釣りもねらえる
初夏は清流釣りが楽しい。澄んだ流れの中で釣りイトを垂れるのは至福の時間である。今回紹介するのは神奈川県厚木市を流れる小鮎川のヤマベ釣り。小鮎川は、相模川水系だけあってヤマベの数が大変多い。とりわけこの季節は婚姻色鮮やかな大型も混じり、数、型ともに楽しめる。
真平田橋から相模川合流点までがおすすめエリア。例年6月になると小鮎川を訪れている。釣果は、半日でだいたい40~60尾だが、食いがよいと束釣りなんてこともある。釣れるヤマベのサイズは10~15㎝がメイン。時おり20㎝クラスのハヤ(ウグイ)も掛かるので強い引きが楽しめる。
この時期はなんといっても毛バリ釣りが面白い。水面からバシャッと出てくるヤマベを見たら興奮は最高潮に達するだろう。なお、相模川水系では3月1日~5月31日まで毛バリ釣り不可。6月1日より毛バリ釣りが可能になる。
扇型に流して広く探る
ハエザオもしくは渓流ザオ3・9mに市販の毛バリ仕掛けをセットすれば準備完了。毛バリ仕掛け(5~7本バリ)のミチイトは長めなので、仕掛けの全長をサオの長さよりも70㎝~1m長くなるように調整すること。これからの時期、ヤマベは瀬に出て活発にエサを食べるようになる。したがって、ねらうポイントは10~40㎝ほどの瀬。ねらいめは、流れと流れがぶつかっている場所、流れが石にぶつかってできた流れのヨレ、瀬頭手前のカガミの部分などである。小鮎川は川幅7~8mの小河川であるから、対岸に仕掛けを振り込み、まんべんなく毛バリ仕掛けを流すと、どのような場所からヤマベがヒットしてくるか分かるだろう。
婚姻色鮮やかな大型も混じる
毛バリ釣りで大切なことは、かならず上流から下流に釣り下ること。そして、自分の立ち位置よりやや下流に仕掛けを投入し、毛バリ、瀬ウキ、幹イト、サオが一直線になるようにイトを張って、手前岸まで扇型に流すこと。アタリは、瀬ウキに出ることはほとんどなく、ダイレクトに手もとにガガンッときたり、毛バリにバシャッと出たりして向こう合わせでヤマベが掛かる。
ヤマベが掛かったら、水面を流れるように寄せ、仕掛けを手でつかんで取り込む。ヤマベが複数尾掛かった場合は、必ず上のヤマベから外すこと。下から外すと上のヤマベが暴れて仕掛けが絡まってしまう。
仕掛けを流していてヤマベの食いが悪く、毛バリに反応しないと感じたら、仕掛けを前後に引いてアクションをつけると効果的だ。不自然な動きをする毛バリに反射的に飛びついてくる反射食いが期待できる。毛バリ釣りに最適な時間帯は朝と夕方。特に夕方は食いがよい。川の中を移動するので、ウエーダーは必需品である。ぜひ、ヤマベの小気味よい引きを楽しんでいただきたい。
交通●東名高速厚木ICで降り、R129を大和方面に走り、市立病院前交差点を右折し1つ目の交差点松枝を左折すると小鮎川に架かる境橋。電車は小田急線本厚木駅下車。徒歩15分ほど
問合先●相模川漁連(℡046・265・0317)
2017/5/25