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編集部2024年4月3日

峯村祐貴さんのスイミングキャロ。クイックチェンンジャーが支えるウエイト調整の極意とは!?

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スイベルキャロというメソッドをご存知だろうか? 通常のキャロライナリグと違いシンカーを背負わせず、スイベルの重さのみでワームを沈めるというもの。主にライブソナーを駆使した中層攻略に用いられる釣りだ。このスイベルキャロは、ワンタッチで簡単にウエイトを変えられるTGグレネードクイックチェンンジャーを用いるとさらに有効性が増すという。峯村さんに実践してもらった。

魚の反応を見ながらクイックにウエイトをチェンジできる

編集部=文と写真

 スイベルキャロというメソッドをご存知だろうか? 通常のキャロライナリグと違いシンカーを背負わせず、スイベルの重さのみでワームを沈めるというもの。主にライブソナーを駆使した中層攻略に用いられる釣りだ。このスイベルキャロは、ワンタッチで簡単にウエイトを変えられるTGグレネードクイックチェンンジャーを用いるとさらに有効性が増すという。峯村さんに実践してもらった。

 

■この記事はBasser2024年5月号「特集 シンカーの効能」に掲載された「峯村祐貴 スイミングキャロのライブサイト」を再編集して収録しています。

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峯村祐貴( みねむら・ゆうき)
1987年生まれ。東京都出身。NBCチャプターや日相カップで優勝・入賞多数。肉眼・ライブソナーを問わないサイトフィッシングが得意。2024年JBマスターズ亀山湖戦優勝。

 

「バス釣りに黄金比はありません」

 3月2日の相模湖。スイベルキャロの釣りをしたことのない記者が、峯村さんに「基本となるセッティングを教えてほしい」とお願いすると、この言葉が返ってきた。バス釣りに黄金比はないとはどういうことだろうか?

峯村「そのままの意味です。バス釣りで使うルアー、リグには最初から『これが正解』という黄金比のセッティングはないと思っています。今回メインで使っているスイベルキャロに関しても、リーダーの長さやウエイトは基本固定しません。もちろん今日はこのあたりから始めてみようかな、というなんとなくの入り口はありますが、そこから実際に魚の反応を見て、その日、そのときのアタリセッティングが見つかるまであらゆる組み合わせを試すべきです。

 たとえば通常のサイトフィッシングをしているとき、一度見切られたルアーをもう一度投げ直すのはあまり有効ではないですよね。きっとワームを変えたり、カラーをローテーションしたり、色々試すと思います。スイベルキャロの場合、それがルアーの種類やカラー以外に、シンカーのウエイトとリーダーの長さで異なる性質を与えることができます。なので、セッティングを固定してしまうとこのリグの強みを活かしきれないんです」

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シンカーウエイトとリーダーの長さの関係

 では、スイベルキャロにおけるシンカーウエイトとリーダーの長さは具体的にどのような変化を与えるのだろうか?

 まずはリーダーの長さ。スイベルキャロは基本的にチェイスしてきたバスに対してリーリングやジャークを入れて素早くリグを遠ざける「逃がし」でスイッチを入れて食わせる釣りだ。その際、アクションを入れるとシンカーが跳ね上がるのだが、上がったシンカーが再びフォールを始めるまでの間が存在する。その間、ワームはノーシンカー状態で中層を漂うので、それが食わせの間となる。鋭い動きの逃がしと、その後の漂うポーズの動きの緩急を利用するのがキモだ。ポーズが短いと追いきれない場合はリーダーを長く取り、逆に長いステイを見切る場合は短くする。

 次はシンカーウエイト。スイベルキャロの釣りはバスが気付いて反応するレンジ(バスがいるレンジではないのが重要)までカーブフォールでリグを送り込む。その際のスピードと、その後の操作でのワームの動きのキレを決定する役割を担うのがシンカーウエイトだ。バスが泳ぐレンジとスピードを見極めて、レンジが深ければ重く、浅ければ軽く、また動きが速ければ重く、遅ければ軽くするというのが基本……なのだが、これが絶対の法則ではないのがこの釣りの難しさであり、面白さでもある。

峯村「深いレンジを泳ぐバスに対して重めのシンカーをセットしてリグを投入しても、バスが速い動きに好反応とは限りません。中層で使用する以上、リグを操作するときに重いシンカーでは速く引かないとどんどん沈んでしまいます。ボトムに向かって泳ぐものに反応がいい場合はそれでもいいんですが、大抵はバスの目線よりも上を横に引く方が騙せる確率が高いです。とくに透明度が高いフィールドではフォール中にフックやラインを観察されてしまうので。同じ理由で、バスがいる場所まで直接リグを送り込むのもあまり得策ではありません。あくまで、バスが自分からルアーを発見するというのが理想です。魚の進行方向に投げてフォールさせておき、バスの少し上のレンジを横に引いて、泳いできたバスにルアーを発見させるわけですが、着水位置はフィールドによってまちまちです。水に色がついていれば2~3mでも充分ですし、河口湖なんかは10m先でもルアーを発見するのでより遠くに着水、フォールさせておく必要があります。

 また、浅いレンジを泳ぐ魚に軽いウエイトのリグを投入しても、速く動かさないと反応しないということも多々あります。なんにせよ思うような反応を得られない場合は、同じセッティングを2投目以降も使用するより、即座にウエイトを調整した方がいいです。そうすれば、たとえその魚が釣れなくても、この速度には反応が薄いんだなという情報を同じ1匹からでも多く得られます」

 しかし、通常のキャロライナリグに使用する中通しタイプのシンカーでは、ウエイトを交換するのに1度ラインを切って結び直さなくてはならず、泳ぎ回る魚を前に何度も交換しろと言われても無理がある。そこで峯村さんがスイベルキャロのライブサイトで使用するのがTGグレネードクイックチェンンジャーだ。リグの心臓部であるスイベルに、スプリットリングを介さずワンタッチで着脱が可能で、ウエイト別に複数個をボートデッキに並べておけば魚探からほとんど目を離さずに交換することもできる。ウエイト別にキャロ用のタックルを複数用意せずに、どんどん違うスピードを試せるのは嬉しい仕様だ。

ミドルレンジのオダを軽めのシンカーで誘い上げた

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 取材時、峯村さんはサカマタシャッド5inのノンソルトモデルに2.5gの気持ち重めのシンカーをセットして釣りをスタート。朝イチの時間帯に1.5m~2mの表層でワカサギを追うバスにアプローチすると好反応で、エレキの寸前までチェイスしてくるような場面も多かったが、あと1歩のところで食わせきれなかった。すっかり日も登ったタイミングでミドルレンジに点在するオダにねらいを変更。朝の結果を考慮し、レンジは深くなったがシンカーを1.2gの軽いものに交換した。すると、3mレンジを泳ぐリグに5m付近のオダからバスが浮上してバックリと吸い込んだ。魚の追い方に合わせたウエイト調整がもたらした1匹だ。

……誌面につづきます。このとき峯村さんがシンカーのウエイトのみを調整してリーダーの長さを変えなかった理由は? スイベルキャロの釣りの実際のスピード感とは? ぜひ誌面でご覧ください。

 

 


 


 

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