リチウムバッテリー「リチビー24V80Ah」を使ってみた【siteBインプレッション】 出勤前など隙間時間も釣りに行きたくなる楽さ!
出勤前など隙間時間も釣りに行きたくなる楽さ!
siteB担当ササキ=写真と文
今回はBasser編集スタッフ・ササキのインプレをお届けします。釣行回数は月1~6回。レンタルボートでの釣行がメインです一気に普及が進んでいるリチウムバッテリーを使用する機会がありました。「リチビー24V80Ah」です。
リチビーはバスプロの大塚茂さんが経営するプロショップオオツカのオリジナル品。アメリカのバストーナメントでリチウムバッテリーが普及していることを加藤誠司さんから聞いた大塚さんが「日本でも定着させたい」と考えて開発したのがはじまりです。
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リチウムバッテリーのメリットは「軽さ」。そして、内蔵されているBMS基盤により電圧が安定しており、エレキの速度が安定していることが魅力といわれています。3か月ほど使ってみてそのことに間違いはないと実感しました。
バスフィッシングに用いられるバッテリーの主流は鉛ディープサイクルバッテリーでした。
僕がこれまで使っていたバッテリーは1個約24kg。24Vエレキ(TR82V)を使っているのでバッテリーは2個必要で合わせると約48kg。誰しも経験があると思いますが、バッテリー保管場所から車まで運んだり、車からボート桟橋まで運んだりするのは大変でした……。
バッテリーが2個⇒1個になると車のトランクやボートが広く感じます
何より嫌だったのがケガの心配です。これまで10年のレンタルボート生活で、バッテリー運搬が腰痛の原因になったことが2度。そして運搬時の万が一の落下の際のケガのリスクに常に怯えてきました。バッテリー運搬時にケガをしたり落水した人を目撃したこともあります。
それが、リチビーの24V80Ahモデルだと重量19.9kg(24Vモデルがあるので24Vエレキの場合もバッテリー1個でOK)。運ばなければならない重さに30kg近く差があります。正直使う前は「30kgを運ぶ苦労がなくなるといっても20万は出せない……」と思っていましたが、いざ使ってみると考えが変わりました。ケガや事故のリスクを抑えられるというのはプライスレスなメリットだと感じました。
※「リチビー24V80Ah」は21万8000円+税
「リチビー24V80Ah」のボルト径はM12なので、鉛バッテリーと径が違う場合があります。僕はアンダーソンコネクタで接続するシステムにしました。バッテリー側のコードは繋ぎっぱなしなので、セッティング時はアンダーソンをパチンとはめるだけ。楽すぎる……
もうひとつ、バッテリー運搬が楽になることで、出社前などのちょっとした時間に釣りに行く気になるという効果もありました。身体も気も楽なんです。
……とここまで読んで、「1個19.9kgって意外と重くね?」と感じた方がいると思います。僕自身も、初めて「リチビー24V80Ah」を持ったとき、「思ってたより重い」と感じました。しかし使ってみるとこの重さはむしろメリットであると気付きました。
というのも、レンタルボートのリアに乗せるバッテリーが軽すぎるとボートバランスがフロントヘビーになりがちで、リアが浮き気味になってしまい安定感が損なわれます。フィールドで「新しくリチウムバッテリーを買ったけど、バランスをとるために鉛バッテリーを1個積んでいる」という人に出会ったこともあります(逆に言えば、ボートの種類によってはバッテリーが軽くなることでバランスが劇的によくなることもあります)。
この重量バランスに関してはデッキやマウントの重さ、体重、ライブウエルの有無などに大きく左右されるのでバッテリーの適正重量はここでは言い切れませんが、「リチビー24V80Ah」の19.9kgというのは僕にはちょうどいい重さだと感じました。運ぶのも楽だし、ローボートでひとりで釣りをしていて不安定だと感じたこともありませんでした。
ちなみに24V60Ahモデルだと15.6kgとさらに軽いですが、上記の理由と、万が一のバッテリー切れの心配を避けて僕は80Ahにしました。ちなみに24V60Ahモデルでのメーカー釣行テストでは以下のような結果が出ています。
条件①■平均速度1.5kmで釣りをしながら移動
15時間/23.17kmでBMS作動
※BMS=バッテリー・マネジメント・システム。ある一定の放電量を超えると入出力が遮断される。
条件②■速度6~7kmで移送し続ける
4時間38分/約25kmでBMS作動
15時間/23.17kmでBMS作動
※BMS=バッテリー・マネジメント・システム。ある一定の放電量を超えると入出力が遮断される。
条件②■速度6~7kmで移送し続ける
4時間38分/約25kmでBMS作動
と、この結果を見る限り普通の釣行では60Ahで充分ですが、「ハイシーズンの12時間釣行で逆風時にエレキを踏みまくる。しかも2人乗り」「新利根川の最上流まで行く」などの状況(かなり限定的ではありますが……)だと途中でバッテリーがなくなることも考えられるので、心配性の僕は80Ahがよかったというわけです。
ちなみに鉛バッテリーだと容量が減るにしたがってエレキのスピードが落ちたりして残り容量を実感することができますが、リチビーの場合は急にBMSが作動します。容量チェッカーなどで把握しておくのがベターでしょう。
最後に付け加えると、80Ahモデルをプライベート釣行や大会の釣り、取材などで3か月使って途中でのBMS作動やトラブルはゼロでした。ちなみにプロショップオオツカでは500台以上販売してクレームはないそうです。リチビーのサイクル回数はメーカー公称値で2000回以上。オススメの一品です。
リチビーにはさまざまな種類があります。
●12V
20Ah、40Ah、60Ah、80Ah、100Ah
★12Vは150Ahと200Ahも新たに発売開始!
●24V
40Ah、60Ah、80Ah
●36V
30Ah、40Ah、50Ah
■詳細はこちら
https://www.bass.co.jp/index.php?m=feature&pageid=98
2020/01/08