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編集部2022年10月25日

【バサクラ2022】試合観戦ガイド/競技の見どころは? 直近のフィールド状況は?

ブラックバス Basser バス釣り BasserAllstarClassic2022

いよいよ今週末に開催となるBasser Allstar Classic2022。10月末というこのタイミングの利根川・霞ヶ浦水系で開催される競技の見どころを、Basser編集長の佐々木が解説します!

現在のフィールド状況をもとに見どころを解説!

 いよいよ今週末に開催となるBasser Allstar Classic2022。10月末というこのタイミングの利根川・霞ヶ浦水系で開催される競技の見どころを、Basser編集長の佐々木が解説します!

 

佐々木徹(ささき・とおる)

1984年生まれ。広島県出身・東京都在住。『月刊Basser』編集長。Basser編集部員として2007年よりオールスタークラシックの運営に携わる。トーナメント観戦・取材はライフワークのひとつ。魚をキャッチした直後の選手の感情の爆発を見るのが何より好き。

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レギュレーション概要:単日リミット3尾の総重量勝負

 2022年10月29-30日に千葉県・水の郷さわらを舞台に開催されるオールスタークラシック。この記事ではオールスターの生中継(Youtubeチャンネル「釣り人チャンネル」)をより楽しく見るため、競技の概要や見どころについて解説します。

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 まずはオールスターのレギュレーションについて説明します。主要なレギュレーションは以下のとおり。

・競技時間は初日6:30(出船)-14:00(帰着)、2日目6:30-13:30

・リミットは1日3尾(2日間6尾)。1日で釣ったバスのうち、重いほうから3尾がスコアに反映される。計測は何尾でもOK

・400g以上のバスをスコアの対象とする(400g未満の魚はノーカウント)

・各選手に1人のプレスアングラー(審判兼記録係)

・釣ったバスはその場で計測・即リリースするデジタルウエイイン方式を採用

デジタルウエイン導入の目的についてはこちらをご覧ください

 400g以上のバスがスコアの対象となっています。400gといえば、30cmのバスのウエイトがざっくりこのくらいです。

 そして「リミット3尾」が近年のオールスターの特徴のひとつ。国内のメジャートーナメントでは「リミット5尾」を採用している試合が多いですが、オールスターではより思い切った戦略をとりやすいようリミットを3尾としています。具体的には、より遠方のエリアを選択肢に入れやすく(リミット5と比べると、釣りの時間が短くてもリミットが揃いやすい)、またビッグフィッシュに的を絞った釣りを実行しやすいという特徴があります。

エリアについて:魚散る秋の巨大水域バトル

 オールスターならではの特徴に「広大な競技エリア」が挙げられます。競技エリアは会場の水の郷さわらを擁する利根川にくわえ、霞ヶ浦本湖、北浦、鰐川、外浪逆浦、北利根川、常陸利根川。各エリアの流入河川も基本的には釣りOK(横利根川など一部禁止河川あり)となっています。たとえば会場の水の郷さわら(利根川下流)から霞ヶ浦の桜川までは移動だけで60分近い時間が必要です。

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 各選手が戦略を練る際、最初に直面するのが「利根川か、霞ヶ浦サイドか」という選択肢です。というのも、会場がある利根川から霞ヶ浦方面(霞ヶ浦本湖、北浦、鰐川、外浪逆浦、北利根川、常陸利根川)に行くためには開閉式の閘門を通過(ロックスルー)する必要があり、閘門を一度抜けるだけで20分近い時間が必要となります。また、北利根川や鰐川にはデッドスロー走行が義務付けられているエリアもあるため、利根川と霞ヶ浦サイドの両面作戦は効率的とはいえない現実があります(もちろん、朝だけ利根川を釣ってから霞ヶ浦サイドに移動する選手もいます)。

 この選択でキーとなってくるのが「利根川のピーキーな時合」です。河口堰の開閉により流れの強弱や水位の高低がコントロールされている利根川は、他の競技エリアと比べて明確な時合が存在するといわれています。しかも、その時合が釣りのスタイルによって異なってくるのがややこしいところ。たとえば……。

・高水位・流れアリ⇒シャローのパワーフィッシングが有効

・高水位・流れナシ⇒カバーゲームが優勢

・低水位・流れアリ⇒杭など沖のカバー&ストラクチャーで固め釣りの可能性あり

・低水位・流れナシ⇒沖のフィネスがキーになりやすい

 上記は例外のあるざっくりとしたセオリー(傾向)ですが、ここで言いたいことは水位と流れの強弱により有効な釣りやエリアが移り変わるということ。そして、パワーゲーム型の選手とフィネス巧者の「時合」が必ずしも一致しないという事実です。競技時間のどのタイミングで利根川の時合が生まれると読むか……。その判断がメインエリアの選択に大いに影響するはずです。タイミングと釣りがハマれば15分で3バイトを獲れるのが利根川です。

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 利根川支流の根木名川や長門川、将監川に関しては、本流ほど時合に対してシビアな傾向がなく、また魚の個体数も比較的多いのが特徴です。本流の水が悪い際のキーエリアになることは間違いありません。とくに根木名川は、利根川が競技エリアに含まれた2011年以降のオールスターでたびたびキーエリアになっています。ただし本流と比べるとアベレージサイズは若干落ちます(状況によっては支流のほうが魚がデカいこともありますが)。

 一方の霞ヶ浦サイドに関しては広すぎるがゆえにエリアの特徴や傾向を語ることは困難です。2022年に関しては、西浦(霞ヶ浦本湖北西部)とその流入河川(花室川など)が好調であり数と型が両立していました。8月下旬のワイルドカードでは花室川を釣った江尻選手が4尾で5kgオーバーというビッグウエイトを出してきたことは記憶に新しいです。2021年の「King of Kings」でも優勝・赤羽選手のメインエリアのひとつは桜川河口の石積みでした。しかし、前述したとおり、スタート地点から西浦までは1時間近い移動時間が必要。釣りの時間が短くなることをどう捉えるかが難しいところです。

 「10月下旬」という微妙な時期もエリア選びをより困難なものにしています。直前の天候に左右されますが、試合時の水温はおそらく17~18℃あたりになると予想されます。これはあらゆるエリアに可能性がある水温。冬であれば水深のある消波ブロックに魚が集まり、シャローは出ればデカい……というような明確な傾向が生じますが、秋はそうした偏りが生じにくいタイミング。広大さゆえに魚の生息密度が低い利根川・霞ヶ浦で、さらに魚が散る秋の巨大水域戦となると、エリア選びは極めて悩まされる事項となります。各選手がどのように場所を絞っていくのか、スターたちのスタイルや作法は注目ポイントのひとつです。

霞ヶ浦・利根川試合直前の状況

 イベント直前の競技水域の状況を、霞ヶ浦と利根川に分けて、それぞれのエキスパートに聞きました。

霞ヶ浦サイド

案内◎松村寛/霞ヶ浦プロガイド。W.B.S.に長年参戦しており優勝・入賞多数。解説の鬼形さんいわく「もっとも霞ヶ浦湖上で見かけるアングラー」。

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 現在、霞ヶ浦の水温は16~17℃。10月25日から数日冷え込む予報が出ているので、本番ではやや水温が下がるかもしれません。

 時期を問わず、2022年の霞ヶ浦水系のトーナメントでは参加者の半数前後がノーフィッシュで帰着する傾向があります。「400g以上」というオールスターのレギュレーションでは1尾のキーパーをキャッチする難易度は決して低くないと思います。ただし、エリアが合っていれば連発の可能性は充分にあるのも特徴です。

 マックスウエイトは3尾・3500gで、3kgを超えると優勝争いに絡むと考えます。とはいえ、2日間続けて3kgを超えるのは至難の業かと……。現実的に考えて、「2日間5kg」は優勝争いに絡むウエイトだと思います。

 私の予想では、キーエリアは新利根川や小野川周辺、西浦、北利根川です。大きな流入河川があるエリアはバスの産卵が行なわれやすく、比較的魚影が多いというのが私の実感です。とくに今年は桜川や花室川を擁する西浦エリアが好調ですね。

 北浦に関しては今年は調子がいいとはいえません。出ればデカいという話を聞くこともありますが、それは魚影が薄いことの裏返しでもあるかと。

 最後に注目の釣り方について触れておきます。今年の傾向として「ブッシュ」がキーになっていると強く感じます。鳥から身を守ることができる場所として好都合なんでしょうね。同じ理由でミズヒマワリ系の水生植物にも魚が多いです。

 ブッシュをいかにうまく釣るかが結果を左右すると感じます。ノーシンカーリグやパワーフィネス、スナッグレスネコリグで釣る選手が多いですが、雨や曇りでバスがブッシュから出てくる状況になるとビッグベイトやフロッグ、スピナーベイトも機能します。

利根川サイド

案内◎大津清彰/利根川のプロトーナメントTBCに長年参戦。バスのストマック(胃の内容物)調査をライフワークとしている。

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 10月末の利根川は例年であればまだシャロー優勢の時期です。11月中旬になると一気に沖のストラクチャーに魚が寄る傾向があり、消波ブロックや乱杭攻略が有効になってきます。

 今回のオールスターはまだドシャローのブッシュ回りなどでエビや小魚を追っている魚が多いはず。とくに秋は小魚食いのバスのサイズがいい傾向があり、「横の動き」に1kgアップのキッカーが反応しやすくなります。スピナべやスイムジグ、フロッグなどで本流から魚を釣ってきた選手が上位に絡んでくるのではないでしょうか。1300g級の魚3尾の可能性も充分にあると思います。

 とはいえ、あくまで現状では利根川の調子はいいとはいえません。現実的には「2日6kg」が優勝争いの目安になると読んでいます。6kgの内訳ですが、2日間とも3kgは難易度が高いのではないかと予想。初日にドカンとハメて4kg、2日目凌いで2kg……という線が有力です。霞ヶ浦も釣れていないので、優勝は利根川から出ると私は思います。

 最後に付け加えておくと、時期を問わない利根川の特徴として、「高活性時は天井知らずで高活性」というものがあります。巨大なブッシュの左端を撃つと右端から魚がスッ飛んできて食う、1/2ozテキサスリグで手首を折られるんじゃないかと思うような激しいバイトが出る。こんなフィールドは利根川以外に知りません。水質や風の影響次第なのでなんともいえませんが、試合時にこの状況に当たればビッグフィッシュの連打がありますよ!

 

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