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編集部2022年11月14日

【バサクラ2022に学ぶ】今江克隆選手/霞水系で発見したジャバロン140の超デッドスローリトリーブ

ブラックバス Basser バス釣り BasserAllstarClassic2022

今江克隆選手のメインパターンは、ジャバロン140の超デッドスローリトリーブでした。2日間で今江選手が釣りあげた魚は計3尾。初日の1520gと730g、2日目の670gすべてをジャバロン140のデッドスローリトリーブでキャッチします。

オカッパリ&レンタルボートでも真似できる出場選手のメインパターン

2022年10月29~30日にかけて利根川・霞ヶ浦水系で行われたBasser Allstar Classic2022。トーナメントの釣りには、オカッパリやレンタルボートの釣りに生かせるヒントが詰まっています。今回は今江克隆選手の釣りを紹介します。

◎まとめ:編集部 ◎写真とフットステップレポート:DAY1プレス/木内武雄、DAY2プレス/塚田 智

今江克隆選手のプロフィール

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今江 克隆(いまえ・かつたか)
1964年生まれ
主な戦歴
1991年 Basser Allstar Classic 琵琶湖大会優勝
1992年 Basser Allstar Classic 琵琶湖大会優勝
2011年 JB TOP50 早明浦湖戦優勝
2021年 JB TOP50 年間3位

ジャバロン140を使った理由と使い方のコツ

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 Basser Allstar Classicに約30年ぶりの出場となった今江選手。オールスターから長年離れていた今江選手でしたが、昨年(2021年)、歴代のオールスター優勝者を集めて開催されたKING OF KINGSに出場したことがBasser Allstar Classic2022出場のきっかけになりました。

 KING OF KINGSでは、12月の霞水系でビッグベイトの釣りを展開した今江選手。1590gのビッグフィッシュをライブ中継カメラの前で釣りあげたのは記憶に新しいところです。

 「今回もビッグベイトの釣りで魅せてくれるのではないか」という期待や予想の斜め上をいくかのように、Basser Allstar Classic2022で今江選手が繰り出したメインパターンは、ジャバロン140(イマカツ)の超デッドスローリトリーブでした。2日間で今江選手が釣りあげた魚は計3尾。初日の1520gと730g、2日目の670gすべてをジャバロン140の超デッドスローリトリーブでキャッチします。

今江克隆選手のメインルアー

■ジャバロン140(イマカツ)

+セオライズ オフセット WG-M #4/0(がまかつ)

+タングステンネイルシンカー Ver.2 1/64oz×2 または1/96oz×2 (レイン)

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imae_day2_062ネイルシンカーは写真の位置から刺している。薄皮1枚で刺すと低重心化して泳ぐ姿勢が安定する ※写真ではわかりやすいようにネイルインカーを半分抜いているが、実際はしっかりとボディーに埋めて使う

 ではなぜジャバロン140だったのでしょうか。

今江「とにかく、バスにとって真新しい釣りを探そうとプラをした。そこでプラ初日に見つけたのがジャバロンのI字引き。ウネウネ系の動きが特徴のジャバロンを、ゆっくりゆっくり巻いてI字引き的な使い方をすると反応を得ることができた。同じことをビッグベイトや、大きめのシャッドテールワームでもやったけれど釣れなかった。ビッグベイトは多分みんなやってるんやろうし、プラのときの水温は17℃。ビッグベイトにちょうどいい水温は12~13℃くらいだから時期的にまだ早い。大きめのシャッドテールは、泳ぎが綺麗すぎたのかダメだった。メインにしたエリアにはジャバロンと同じくらいの大きさのイナッコが多くて、サイズ感やフォルムもハマっていたんやろうね」

 どのように使えばよいのか、操作方法について聞きました。

今江「まず、ジャバロンに薄皮一枚でネイルシンカーを入れるのがポイント。低重心になりスイミング姿勢が安定して、I字引きしやすくなる。投げたらまず、ラインを沈めてボトムに敷く。琵琶湖のカバースキャットの釣りのようなイメージやね。とにかくゆっくり巻くことが重要。引いているとき、ルアーは見えないうえにノー感じだが、モノに当たったときだけは伝わってくる。ジャバロンが流れにあおられたり、水中の杭やモノに当たったときに体勢が自然に崩れ、その瞬間に〝スコーン〟とひったくるような強いバイトが出る。巻くときはサオとラインを一直線にする。サオ先とラインに角度がついてしまうと、ジャバロンがラインに引っ張られ過ぎて不自然な動きになる」

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imae_day2_061trim水中の物に当たるとヒラを打つようにして姿勢を崩す

 オリジナルが廃番になってから久しく、釣具店で手に入れることが難しいジャバロン140ですが、なんと2022年11月末に復刻リリース予定。ジャバロン140の超デッドスローリトリーブ、ぜひ皆さんも試してみてください。

[タックル]

■ジャバロン140(イマカツ)+セオライズ オフセット WG-M #4/0(がまかつ)+タングステンネイルシンカー Ver.2 1/64oz×2 または1/96oz×2 (レイン)用

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ロッド:7ft1in MHパワー プロトモデル(エバーグリーン)

リール:グラビアスAURORA K.T.F.チューン(ジーニアスプロジェクト)

ライン:エクスレッド16Lb(東レ・モノフィラメント )※初日は15Lb。ラインブレイクがあったので2日目は太くした。

※硬いサオを使うこともキモで、ラインスラックを処理しやすく、バイトがあったときにはしっかりと合わせることができると今江選手は話す。

 

今江克隆選手のフットステップ

DAY1

_____

▼スタート前~直後

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「3発いけば5000g弱行けると思う。僕の懐かしいスタイルを見てください」

7番フライト。

6:30 スタート

______

▼北浦・矢幡ワンド南岸

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7:20 

ジャバロン140(イマカツ/0.3gネイルシンカーを腹部に2つセッティングしたもの)とアベンタクローラーRS(イマカツ)をローテーション。ジャバロンの使用方法はI字引き。

「寒くなったときの定番スポット。水温は15℃で、トップでもチャンスはあると思う」

「プラのときと違って、イナッコが全然見えへん」

MCハンガージグ+風神スパイダー(ともにイマカツ)やモグラモスチャター(イマカツ)を、ジャバロン140とローテーション。(※メインはジャバロン140)

「ベストな水位。どっかで何かある。(沖の白波を見て)今日はここで心中すると思います」

______

▼北浦・矢幡ワンド北岸

9:08 

「予想はしていたけれどバイトが遠いね。このワンドにバスは確実にいると思うんだけど」

「プラのとき、水温は17℃あったが今は15℃。2℃低くなっている」

9:35

「プラで釣れたのは10:30ごろ。そのときにいたイナッコのサイズがジャバロン140と同じくらいの大きさ。プラでは5本で6キロ釣れた」

______

▼潮来マリーナ前・桟橋

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10:13 

ジャバロン140とジャバシャッド3.5inのダウンショットリグで誘う。

10:30

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ジャバロン140で1尾目をキャッチ。1520g。

「ドリフトで桟橋に当てて抜いてを繰り返した」

10:41

ジャバロン140にバイトがあるが、合わせた直後にラインブレイク。

「今のはデカかった。合わせたタイミングで桟橋の鉄に擦れて切れた。シーバスということにしよう(笑)。重量的にはさっきのよりデカかった」

「イナッコの成長したやつが岸に寄っている」

ジャバロン140をセットしてキャスト再開。上流側の護岸、水門などを探る。

10:57 潮来マリーナ桟橋

ジャバロン140にバイト。

「抜けた~!」

バイト後、ジャバシャッド3.5inダウンショットにローテーション。

11:10

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ジャバロン140で2尾目をキャッチ。730g。

「バス釣り界のアントニオ猪木を目指す!(笑)」

「ジャバロン140のI字引きは、デッドスローかつノー感じなので疲れる」

その後、モグラモスチャターやジャバロン140、スラッシュバンビ5.5in(イマカツ)、I×Iシャッド(メガバス)で探る。

______

▼北浦・矢幡ワンド南岸

12:06 

「水温は18.3℃。朝より3℃も上がっている。水位は少し下がった」

13:30 小見川閘門を抜けて利根川へ向かう。

______

▼利根川・津宮鳥居河岸、下流の消波ブロック帯

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13:39 

ジャバロン140、ジャバシャッド3.5inダウンショットリグ、セクシーアンクル5.5in(イマカツ)ネコリグで探る。

13:54 帰着。

1尾目1520g、2尾目730g、合計2250g。初日4位で折り返す。

 


DAY2

▼スタート前~直後

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「めっちゃ悩んでんねん〜。今日はフライト遅いからな〜。3尾釣るか、1発デカいのねらうか迷うな。ライブ中継のカメラが乗るからいいとこ見せたいという邪念がアカンなあ」

試合の前日は睡眠導入剤を飲んでしっかりと眠るとのこと。

(首位清水選手との差は1665g。どのようにとらえているか)

「今日少なくとも3kg釣らなあかんやろ。矢幡ワンドで2尾釣れたら可能性がある。この釣りでは500g前後はなかなか釣れないから」

(3日ほど前からの水温低下については?)

「マイナスやけど、激しく上下するわけではないからまだいいと思う」

(水筒の中身はなんですか?)

「コーラ」

______

▼スタート~ファーストスポット(潮来マリーナ前桟橋)まで

6:22

萩原閘門通過。江口、奥村、藤田、山岡選手らも一緒。

「まず潮来マリーナの桟橋に行きます。潮来→矢幡ワンド→潮来と回ろうと思っている。最後は時間次第で北利根のピンに行くか考える。桟橋は10時くらいの、暖まってからのほうがいいんよね。でも今日は風当たってないから早い時間からいいかも」

「晴天無風。今日は最高の天気。これ釣れるで。ちなみに秋のいわし雲は最悪。釣れたことない」

6:51

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潮来マリーナ桟橋からスタート。ジャバロン140から。桟橋を縦に舐めるように、またはスキッピングで下を抜くように入れていく。

「なぜかマリーナ側2本の桟橋は釣れないんよね」

7:16

最初のバイトか? 乗らなかった。

「イトがふけすぎてて合わせられなかった」

フォローでラバージグを入れるが反応はない。

別のジャバロン140を入れる。

「たくみづけみたく、バイトリキッドとかで味と匂いつけてんねん。あんま効果を実感したことはないんやけど」

この日、たくみづけジャバロンはこれ以降キャストせず。

7:36

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imae_day2_023ジャバロン140で1尾目ヒット。 670g。

「桟橋の中に浮いてるやつが出てきたんやと思う。シェードの中にバスがいて、ジャバロンが外に逃げようとしているところをオラッ!と食ったんじゃないかな」

「これ、なんで釣れるかわかる? イナッコのサイズと合ってるから釣れんねん。色もハマってる」

7:51

プチ移動。潮来マリーナ南側のドック周りをジャバロン140でねらう。

8:06

桟橋に戻る。「もうワンチャンスあるかもしれない。もうちょい風吹いてほしいな」

8:11

「いい流れが生まれてきてるね。桟橋にあたる流れ。これがルアーを自然に中に入れるように動かしてくれる」

「流れがなかったらビッグベイトでもいいけど、ビッグベイトは12〜13℃くらいがいちばんいい。ちょうどスポーン開始くらいの温度がいい」

8:18

バスロイドをキャスト。

「サイズ的にいいかなと思って。イト鳴りさせないように、スラックだけ弾いて首振りさせる」

8:51

ジャバロン140にバイトあり。

「一瞬重くなって、鉄骨に引っかかったかと思ったけど巻いたらくわえてたっぽい。すぐ離された」

8:53

「よし、あと桟橋1本やったら出ます! 今日の本命、矢幡ワンドに行きます」

______

▼矢幡ワンド

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 ジャバロンの効くもうひとつのスポットとして今江選手が見つけていたのは矢幡ワンドのシャロー。木板、アシ際、杭周り、ドック周り、桟橋跡などをワンドの奥に向かって流していく。

(今日は、アベンタRSの出番はありますか?)

「矢幡ワンドであるで。トップは騙せる。おそらく、カスミの魚は上から降ってくるものはエサと認識してない。横移動のルアーがいちばんええね」

→結局この日、アベンタRSの出番はなかった。

9:02

矢幡ワンド。スモラバからスタート。

「今日のほうがなんとなくいい感じがする。まあ感覚だけどな。でも本当に魚は少ない。勝手に思ってるだけだけど、このワンドにバス50尾しかいないんじゃないかな」

9:45

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桟橋跡でジャバロン140にヒット、しかしバラす。桟橋跡の真下でバイト。サオを水面に叩きつけて悔しがる。

9:53

またバイト? 乗らず。

「ちょっとバスの活性がマックスではないね。ゴンッというバイトがない」

10:18

北利根に行くプランについて。

「沈みモノのピンを見つけているが、魚がデカくないんよね。運良くキロフィッシュ釣れるかもしれないけれど、時間的にどうだろうか。さっきのバラシがなければすぐ動いてたかもしれない」

10:22

ワンド対岸へ。

「昨日のエリがなくなっている。全部撃てるやん」

10:50

移動。桟橋へ。

______

▼潮来マリーナ前桟橋

10:54

「ヨシッ、ラスト! いちばんいい時間帯やね。波の当たりかたが昨日と同じくらいになっている」

11:02

ジャバロンのカラーをグリパンっぽい色に変えてみる

「色変えたらなんか反応変わるかなと思ったけどそんなことないね」

 

11:08

「さっきからちょこちょこバイトがある……でもすごく弱い。ガツンと食わない。かなり警戒してる。これは、昨日からさんざんジャバロンを通してるから。だから矢幡で釣るのが理想だったよね」

11:33

かなりしつこくジャバロンを通すもなかなか反応がない。

「正直なところここ(桟橋)はもう厳しいと思ってる。さんざんジャバロン通しているから。迷うな……北利根に見つけてるピンでキーパー獲りにいくか……」

11:38

「やり抜くしかないわやっぱり。バカと思われるかもしれんけど。状況は絶対悪くないはず」

11:44

ジャバロンをワカサギカラーに変える。

11:47

「ここがだめなら、北利根に行ってやれるとこまでやります」

11:49

「くそーだめだ。なんでおれはこんなに弱くなったんだ」

11:50

「おそらくもうスレたね」

11:59

潮来マリーナドック外壁をスピナベで巻く。キャストがなかなか決まらない。

「うーん、心が乱れてるな」

12:03

移動。

「北利根と鰐川のピンを撃ちたい。いやあ、ジャバロンでできるスポットをもういっこ持ってればなあ」

昨日のラインブレイクと今日のバラシを嘆く。

「そういうのがあってもなお釣らなアカン」

______

▼鰐川~北利根川

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12:13

鰐川に移動。風が当たっている矢板沿いにジャバロン140を通す。

12:23

北利根東関道ちょい上。ちょこっと頭を出している木にカバーネコを通す。

12:28

北利根をランガンしスモラバを撃っていく。

「うわあもうみんな帰っていってるわ」

12:39

小見川閘門通過待ち。スモラバを撃つ。

12:57

小見川閘門通過。江尻、小島、千葉、橋本、三原選手。

「次がラストスポットやな」

______

▼利根川

笹川閘門前、消波ブロック帯~帰着

13:02

 

笹川閘門前。スモラバ、カバーネコ、チャターで攻める。最後まで撃つ、巻く。

「ああーちくしょう。今回は悔しい。こないだのKOKより悔しい」

13:21

利根川さわら下流の消波ブロック帯。カバーネコ

13:26

ストップフィッシング

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「ああー悔しい!!!」

「あれが獲れへんからリズム崩れんねん。でもなんでバラしてるのかがわからへんねん。瞬発力とか、身体的なものなのか。あと速さ以上になくなったと思うのは集中力。この歳(58歳)になって、集中力が切れるのが早いと感じるようになった」

 

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Basser Allstar Classic2022 最終成績表

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