年始に「ガーミン・ライブスコープと『Basser』との付き合い方」について考えた バス釣りの専門誌バサーが、バス釣りのテクニックから道具、試合の最新情報、初心者のバス釣り入門までバスフィッシングのすべてを公開しています。
年始に「ガーミン・ライブスコープと『Basser』との付き合い方」について考えた
Basser編集部=写真と文
最新号の『Basser』には「佐々一真が挑む真冬のビッグフィッシュゲーム」「普通の冬の釣りを折金一樹さんに改めて教わってみた」「並木敏成のイマドキ魚探道場」など、ライブスコープを用いる実釣記事がいくつも登場します。どの記事も、アングラーとフィールドは違えど、ライブスコープで得た情報を活用して厳寒期の釣果を手にしています。もはやライブスコープが、使いこなすことさえできれば釣果に強く結び付くデバイスであることに疑いはありません。
今月号の冒頭では、今後『Basser』がどのようにこの革新的な魚探機能と向き合っていくのかを記事にしました(以下、「from editor/年始に『Garmin LiveScope』と『Basser』との付き合い方」について考えた」より)。
「過去の画像」によるシューティング
「シューティング」あるいは「ディープサイト」といった言葉を初めて耳にしたときから15年が経つ。そのときとは2004年7月、野尻湖で開催されたJBワールドシリーズ(現TOP50)第4戦・野尻湖だ。この試合で神谷勇紀さんはディープフラット攻略にホンデックスHE‐5700を使用し、スモールマウスバスがワカサギの群れに突っ込む瞬間をとらえて釣果を伸ばした。結果は4位。シャロー(虫パターン)優勢の状況下でただひとりディープから表彰台に上がった。
従来式の2D魚探が表示する「過去」の情報から、「現在」の水中で起こっている出来事を読み解くスキルは、「未来視」に近いものがある。HE-5700は名機だが、シューティングに特化した機能を備えてはいない。その魚探画像を目にしたとして、捕食中のバスの眼前にルアーを送り込むほどの解析力(≒経験値+的確な想像力)を備えていたのは当時、神谷さんを始めとするごくひと握りの選手だった。
「現在の映像」で可視化される事実
そのシューティングは現在、まさにディープサイトと呼ぶのに相応しい進化を遂げている。可能にしたのはほかでもない「ライブスコープ」だ。水中を「過去の画像」ではなく「現在の映像(動画)」として見せてくれるこのデバイスにより、アングラーはモニター越しにディープレンジでのサイトフィッシングが可能になった。
発売中のBasser2020年3月号に掲載の「並木敏成のイマドキ魚探道場」では、ここ数年で一気に進歩した魚探の活用法を編集スタッフが教わりました。サイドビューやライブスコープなど最新テクノロジーだけでなく、従来型の2D魚探の活用法もしっかりレクチャーしてもらいました
ライブスコープを買えば(高額のため買うだけでもたいへんだが)すぐにシューティングができるようになるわけではない。しかし従来のように、過去の2D情報を現在の3D情報に脳内変換したうえで、バスの動きを先読みしつつ水中にルアーを投下することに比べれば、技術的ハードルは極めて低くなったといっていい。バスも、ルアーも、バスのルアーへの反応も、すべてがライブスコープで見たままだからだ。
誌面作りの問題点
価格面のハードルの高さからライブスコープはまだまだ一般的なタックルとはいえない。しかし、登場から1年半が経ってトーナメンターの間では普及率が急速に高まっている。
誌面作りの問題点とは、本誌が彼らトーナメンターを取材する機会が多いということだ。
「水深5m(立ち木のトップから2m上)にサスペンドするバスをねらった」
「当日はこのルアーにとくに好反応だった」
「バラしたバスが元いた場所に戻ったので、1時間後に再チャレンジした」
「食った瞬間、吐かれる前にアワせた」
こうしたライブスコープが見せてくれる事実や、的確な試行や、可能になるタイミングといったものは、これまでヴェールの向こうに透かし見ていた釣りのエロスを、無修正で突き付けてくるところがある。本誌スタッフを含め長年にわたって理論と妄想力でバスをねらってきたアングラーほど刺激が強すぎるわけだが、これまた本誌スタッフを含め多くのアングラーはライブスコープを所有しても使いこなしてもいない。普段の釣りにライブスコープを使っているか否か。そこにトーナメンターとその他アングラーのズレが生じている。
一方で、さまざまなコトやモノを検証させてくれるライブスコープは、最高の取材ツールでもある。過程を軽んじることなく、正しい検証に基づいた取材からのフィードバックで、理論と妄想力を補強するような記事作りを心掛けていきたい。
このように、ライブスコープありきの釣りを伝えるのではなく、それを活用してバスフィッシングの本質をより正確かつ具体的に記事にしています。
今月号は、ライブスコープを所有している方も、そうでない方にも読んでいただきたい1冊です。
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今号は、ウインターシーズンにこそ読みたい記事が満載です。
実釣では、佐々一真さんの河口湖モンスターチャレンジ、オリキンガイドサービスのフィネス講習、並木敏成さんのイマドキ魚探道場などを掲載。これらの記事には、ライブスコープをはじめとした最新魚探が登場します。それが何のために・どのようなときに必要なのか、どう使いこなすのかはもちろん、それがない場合はどうすればいいのかまでを知ることができる内容となっています。
「モノ」のコンテンツも充実です。
まだ発売されていない最新モデルではなく、すでに発売されている注目製品を、本当に使い込んでいるアングラーが深堀りインプレ。ルアーやタックルはもちろん、ボート関連パーツからアパレル、往年の名作まで、あなたにとってのマストバイがきっと見つかるはず。
アメリカのトーナメント情報も大ボリュームです。雨貝健太郎さんが今季のBPT、B.A.S.S.エリート&オープンの見どころとフィールドの特徴を詳細に解説。今号を手元に置いておけば、日本人選手が参戦するトーナメントをより奥深く楽しむことができます。
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2020/1/27