ドーム船でのワカサギ釣りが一番手軽だろう。寒くない、座れる、道具は借りられる、
そして何より釣れるのだ。とはいえドーム船の釣りでも身一つで挑むよりも少し勉強してから行けば釣果UPが見込めるはずだ。そんなドーム船のワカサギ釣りの基本を一からまとめてみた。
ドーム船のワカサギ釣り超入門
丸山 剛= 写真と文
ドーム船でのワカサギ釣りが一番手軽だろう。寒くない、座れる、道具は借りられる、
そして何より釣れるのだ。とはいえドーム船の釣りでも身一つで挑むよりも少し勉強してから行けば釣果UPが見込めるはずだ。そんなドーム船のワカサギ釣りの基本を一からまとめてみた。
目次
こちらの記事は 好評発売中の「なるほど! THE ワカサギ大全 2021-2022」から抜粋したものです。今号はワカサギ釣りの基礎をおさらい。 ボート、氷上、ドーム船の釣り方やそれぞれの道具立てをわかりやすく整理しました。これから始めてみたい人だけでなくステップアップしたい人にもおすすめの一冊です。是非ご覧ください! ↓↓↓
ドーム船は大きく分けて2タイプ
ワカサギ釣りドーム船(屋形船)は大きく分けて2タイプがある。桟橋などに設置されているものと、エンジンが付いていて自走するものだ。今回は設置されているものをドームあるいは屋形と呼び、自走するものをドーム船、屋形船と呼ぶことにする。
ドーム船の始まりは、諏訪湖である。諏訪湖の船宿「みなと」の先代が船台にビニールハウスを付けたら、寒い諏訪湖の冬でも快適に釣りができるだろうと考案し、それにエンジンを積んで自走させるようにしたのが最初のドーム船なのだ。ドーム船はその後、山中湖に沢山あるレンタルボート店が次々に造船して就航するようになっていく。かつて山中湖の冬のワカサギ釣りは手漕ぎボートが主で、休日には沢山のボートが湖に浮かんでいたものである。ワカサギ釣りのドーム船、屋形船があるのは諏訪湖、野尻湖、山中湖だけである。
自走できるドーム船。船内に入ったままワカサギのいる場所に移動してくれるので一番快適
ワカサギ釣りメッカの桧原湖の氷が無いシーズンは、水に浮く大型のドームや屋形をポイントにアンカーで係留させてあり、ボートで釣り客をピストン送迎している。冬になって氷が張ると小さな屋形は移動させられ、氷上に運ばれてくる。氷が張る前にアンカーで係留された大型ドームや屋形はそのまま氷に覆われる状態となる。氷が張るとボートではなく、スノーモービルで釣り客をピストン送迎するようになる。桧原湖では、屋形と呼ばれていることが多い。水に浮いているドームや屋形までボートやスノーモービルで送迎してくれるタイプは、桧原湖、小野川湖、木崎湖、諏訪湖、河口湖、相模湖、津久井湖にある。
沖に浮かぶドーム。そこまではボートで渡してくれる
その他に桟橋にくっついているタイプのものがある。桟橋にくっついているタイプはビニールハウス系のものばかりなので、ドームである。桟橋で陸地と結ばれているので、陸とドームの間を自由に行き来できるのがよい。ただし、移動させることができないので、ワカサギが桟橋に寄らない年は、ほとんど釣れないこともある。こういった桟橋設置型のドームは、東北で岩洞湖、花山湖、関東で白樺湖、高滝湖、関西で津風呂湖、佐仲ダム、東条湖といったところだろう。
桟橋固定式のドーム。移動することができないのでワカサギが回遊してこない時は釣れないのが難点
ドームまでの移動時間に注意
ドーム船やドームを利用するにあたって注意することがある。ドーム船、桟橋付きのドームは車からそれほど歩くことがないので、防寒対策は最低限でも何とかなる。しかし、ボートやスノーモービルで送迎してくれるところは、完全防備の状態がマスト。特にスノーモービルでの送迎は、帽子、手袋、防寒着、長靴といった雪の中を歩けるくらいの装備が必要になるので、前もって準備しておきたい。ドーム船でも桟橋が凍っている場合が多いので、滑りにくい靴を履いておこう。
ドームまでの移動時間が長いなら防寒対策は指先まで必要
荷物はなるべく小さくまとめ、1回で持ち運べるようにしたい。桟橋付きのドーム以外は、忘れ物をすると戻れないので、忘れ物がないように事前にチェックしておくこと。また、ドーム船のほとんどでガスバーナーなどの火は使えない。その代わりに電気ポットがあったり、ストーブにヤカンが掛かっていたりしていてお湯がいつでも使えるようなところも多い。山中湖のドーム船はたいてい電気ポットが置いてあり、電子レンジまである船もある。カップラーメン等を持って行きたい時は、事前に船宿に問い合わせしておくとよいだろう。
桧原湖はスノーモービルで屋形まで移動する。充分な防寒対策が欠かせない
仕掛けもエサもすべて完備な船宿も多い
ドーム船の中に入るとき、ほとんどの場合が土足厳禁。指定の靴置き場に靴を置いて中に入る。その際、マイサンダルを持っていると、足もとが暖かく、水濡れも防げるのでよい。椅子も置いてあるところと無いところがあるので、胡坐が苦手な人がドームに行くときは、小さな椅子を用意していくといいだろう。船内は暖かいので外着は不要。身軽になって釣りができるのもドーム船の魅力の一つだ。
お座敷スタイルが基本となるが、椅子に座ってできるところもある
ドーム船は全くの初心者が手ぶらで行ってもワカサギ釣りが楽しめるようにレンタルタックルが用意された船宿がほとんど。エサや仕掛けもセットされているが、トラブルも多いので、どれくらい購入しておけばよいか受付するときに聞いてみるといいだろう。タックルを自前で持っている人は、叩き台があるか否かもチェックしておきたい。山中湖のドーム船は叩き台がある船宿が多い。設置された叩き台を外すことができるところもあるので自分の叩き台を使えるかどうか事前に聞いておいた方がよい。
ビニールハウス型は広々としているところが多い
レンタルタックルが充実しているところも多い。電動リールを貸してくれるところも増えてきた
ご当地の仕掛けがあることも多いので事前に船宿に確認を取るとよい
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