ドーム船でのワカサギ釣りが一番手軽だろう。寒くない、座れる、道具は借りられる、
そして何より釣れるのだ。とはいえドーム船の釣りでも身一つで挑むよりも少し勉強してから行けば釣果UPが見込めるはずだ。そんなドーム船のワカサギ釣りの基本を一からまとめてみた。後編です!
ドーム船のワカサギ釣り超入門
丸山 剛= 写真と文
ドーム船でのワカサギ釣りが一番手軽だろう。寒くない、座れる、道具は借りられる、
そして何より釣れるのだ。とはいえドーム船の釣りでも身一つで挑むよりも少し勉強してから行けば釣果UPが見込めるはずだ。そんなドーム船のワカサギ釣りの基本を一からまとめてみた。後編です!
目次
こちらの記事は 好評発売中の「なるほど! THE ワカサギ大全 2021-2022」から抜粋したものです。今号はワカサギ釣りの基礎をおさらい。 ボート、氷上、ドーム船の釣り方やそれぞれの道具立てをわかりやすく整理しました。これから始めてみたい人だけでなくステップアップしたい人にもおすすめの一冊です。是非ご覧ください! ↓↓↓
初心者は先調子の穂先がおすすめ
ドーム船でのワカサギ釣りは、今や電動リールが主流である。せっかく、ドーム船で釣りをするなら、電動リール1台と穂先1本を持っていても損はないはずだ。最初の1台は、上級クラスではなく、定番クラスを選ぶとよい。ラインはPE0・3号を60m巻いておけば間違いない。穂先は行く湖に合わせた穂先が各メーカーから出ているので、カタログを見ながら、1本だけでいいので選んでみよう。初心者は先調子のものが使いやすいかもしれない。
オモリは水深と使う穂先によって決まるが、水深10mなら5gを目安にし、それ以上なら7〜10g、それ以下なら3〜4gを目処に用意しておこう。仕掛けも湖に合わせた仕掛けが各メーカーから出ているが、手っ取り早いのは、船宿で勧める仕掛けを購入して使うことだ。
エサも湖によってシロサシがよかったりベニサシだったり、ラビット、アカムシなどと違うので、船宿推薦のエサを使ってみるのがベスト。サシの付け方は人によってさまざま。簡単なのは仕掛けの上下のハリをサシの両端にチョン掛けし、その真ん中をハサミでカットする方法。エサは小さく吸い込みやすくなり、サシのエキスもでるようになる。
サシの頭と尻に2つのハリを刺す
真ん中をハサミでカットする
サシは半分になり、断面からエキスが出るようになる
ワカサギは湖によって個性があり、エサの食い方、アタリの出方など千差万別。魚探を持っていれば魚影がどの深さにいるのか分かるが、魚探が無ければとりあえず底を釣ってみることだ。下バリは最初の頃は付けずに、オモリが底にあるのか、少し浮いているのか分かるようにしていく。そうすることで、オモリが底に着いている状態でオモリに近い所に魚が掛かれば、魚は底にベッタリ着いている状態だと分かる。上の方のハリに掛かるようなら、群れは少し浮いているので、オモリを底から魚の掛かったハリ位置の半分の長さ分上げれば、仕掛けは魚の掛かった位置の真ん中にくる。それから、真ん中に掛かるのか、上にも掛かるのか、下にも掛かるのかを見て、最終的にタナを決める。それ以外にも底にオモリが着いている状態から、サオをゆっくり持ち上げていって、アタリがあったところで、仕掛けのどの位置に魚が掛かっているか見て、タナ決めをするのもよい。
おすすめのラインはPE
ワカサギ釣りで主に使われるイトはPE、フロロカーボン、エステルがある。それぞれ特徴があるが、まずはPEラインを使うのがおすすめ。ワカサギ釣りで使われる電動リールはイトを収納するスプールの径が小さい。そのため巻き癖が付きやすかったり、ライントラブルを起こしたりしやすい。PEラインはしなやかなのでライントラブルが少ないのが特徴だ。
アタリは穂先に表われる
誘いの基本は、電動リールを持ち、穂先を上下にフワフワと3回くらい振った後、叩き台に電動リールを置いて穂先に集中する。2〜3秒してもアタリが無ければ、再び同じ動作を繰り返す。アタリは止まった穂先に何かしらの反応が出るので、引き込むアタリでなくても、違和感があったらアワセを入れる。アワセは電動リールを持ち上げる程度でよい。あまり強いアワセは口切れの原因になる。もう一つの有効な誘いは、一度タナから仕掛けが無くなるくらい高く上げてからタナに戻すというもの。タナに仕掛けがいつまでもあると、ワカサギが飽きてしまうのだ。一度仕掛けを群れから離して再度落とすことで、目新しいエサが下りてくる。するとワカサギが咄嗟に食ってしまうのだ。これをリアクションバイトという。また、ワカサギがエサを瞬間的に咥えてすぐに離してしまうことはショートバイトという。アタリは大きく出るが、合わせてもすでにエサを離してしまっているので掛からない。
サオ先が3㎝程動くように手首を返しては戻す。これを数回繰り返す
誘ったら叩き台に置き、サオ先がブレないようにしてアタリを待つ
エサはマメに交換すること。エサ交換の目安は、エサが透明になってきた時だ。ベニサシでもシロサシでも、付けたばかりの時は色が濃い。仕掛けを上げ下げしているうちに、色が透けてくる。この時がエサ交換のタイミング。エサ交換はよく魚が掛かるハリを重点的に早めに交換するのがコツ。全部を交換するのは、本当にアタリが遠のいた時である。
エサ交換する際、短い仕掛けなら目の前で横に置いてエサ交換できるが、長い仕掛けの場合、ワカサギアンテナという伸びる仕掛け掛けがあると楽にできる。ドーム船、ドームでは上からフックが垂れ下がっているところもある。そういうところではフックに仕掛けを引っ掛けてエサ交換や釣れた魚を外すのに仕掛けが絡まなくてよい。ただし、ミチイトと仕掛けが重ならないようにすること。仕掛けとミチイトが重なるとそこでオマツリしてしまうからだ。
難しい動きは一切なく、フワフワと誘えばこのとおり‼
ハリ外しはイトを切らないように
ワカサギが釣れたら、ハリを外して、水を入れた容器に入れる。ハリハズシを容器に取り付けておくタイプがよい。手を汚さずに外すことができるのでとても便利。ハリがワカサギの上顎に掛かった時は、ハリスを軽く引っ張っただけですぐに外れるが、下顎の場合は硬いので外れにくい。無理に引っ張ってイトを切らないようにしたい。ハリがワカサギの口に残ってしまうと、食べる時に危険である。
釣れたワカサギはチャック付きの密閉できる袋に入れてクーラーボックスに入れて持ち帰る。持ち帰ったワカサギは空揚げ、天ぷら、フライにして食べるとよい。空揚げにするときは、一度、ザルに入れてウロコやヌルヌル感が無くなるまで水で洗う。水気を切って塩コショウをまぶした後、ビニール袋に小麦粉とワカサギを入れたら、袋の口を手で締めて下からポンポンと軽く持ち上げると手を汚さずにワカサギにまんべんなく小麦粉が付く。熱した油でカラッと揚げれば完成である。
ドーム船ならではの快適なワカサギ釣りに今シーズンは是非デビューしてみてはいかがだろう。
気軽できて半日でこれだけのワカサギが釣れるのはドーム船ならでは
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