バスの口に最初に触れる部分にもっと気を遣えば、低水温期に価値ある1尾を手にする可能性が上がる。ルアーアクションを変化させるものから、フッキング確率を上げる方法まで、フックにまつわる7つの試みを紹介する。
7人のプロがフックにまつわる効果的なチューンを公開!
この記事は『Basser』2022年3月号チューン特集号に掲載したものを再編集しています。Basserのバックナンバーは定期購読をお申し込みいただくとデジタル版バックナンバーが4年分以上読み放題! 詳しくはこちらをどうぞ!バスの口に最初に触れる部分にもっと気を遣えば、低水温期に価値ある1尾を手にする可能性が上がる。ルアーアクションを変化させるものから、フッキング確率を上げる方法まで、フックにまつわる7つの試みを紹介する。
この記事の内容
高梨洋平(たかなし・ようへい)
1991年福島県出身。JBマスターズ、TOP50への参戦を経て2014年から桧原湖のフルタイムガイドに。ゲスト向けに桧原湖の釣況やタックルなどを解説するホームページは更新頻度が高く、シーズンごとに着実にファンを増やしている。
根掛かりを減らしつつフッキング率を向上
冬のスモールレイクでは定番のジギングラップ(通称「アイスジグ」)。桧原湖ガイドの高梨洋平さんは11月中旬~4月上旬にかけて多用するアイスジグのフックチューンについて教えてくれた。「水温が下がっていく時期は根掛かりの多いバスの越冬場所をねらいます。ストラクチャー周りで上下左右に飛ばして使うので、根掛り防止策として先端についているフックをペンチでぐにゃっと曲げてしまいます」ジギングラップW7(ラパラ)
雪上の穴釣りで真下に落としても広範囲を探れるように開発されたルアー。激しいダートアクションに好反応を見せるスモールマウスの釣りではよく知られている。「水中では縦に8の字を描く感じでアクションします。着底したら短くシャクって飛ばし、落とす、を繰り返します。1回シャクったらサオをもとの位置に戻して、鋭いサオの動かし方を意識します。“一点ジャークベイト”といったところですかね」
先端のフックはペンチで簡単に曲げることができる。「ここを潰しても、フッキング率が下がるとは感じない。ちなみに根掛かり回収機を使えば、1日のロストは0~1個です」
また、ショートバイト対策としてもともとついていた#7のトレブルフックを、ワンサイズ大きい#8のフックに付け替えている。「ワンサイズ大きくすることと、細軸でロングシャンクのものを選ぶことが重要です。ルアーのボディーに触れるか触れないかくらいのショートバイトが非常に多い釣りなので、アタリを少しでも感じたら即アワセします。多分、バスフィッシングの中で最速のアワセが必要と言っても過言ではないと思いますよ」
ノガレス ゼロフリクショントリプルフック #8(バリバス)
アイスジグにはもともとは#7のトレブルフックがついているが、ショートバイト対策として1サイズ大きい#8のフックに付け替えている。「あくまでも細軸でロングシャンク、というのが基本ですが、一瞬でしっかりと力を加えてアワセられる人は、ショートシャンクかつワイドゲイプのハリのほうがいいと思います。貫通させづらいですが、掛かりはそのほうがよくなるので」
アイスジグのフックアイはハンガーに引っ掛けるタイプなので、交換時はペンチで1度曲げてから行なう必要がある。スプリットリングを入れるという方法もあるが、激しくダートアクションするうちにフックがラインに絡んでしまうので、高梨さんはあまりオススメしない。
「フロントのフックは簡単に曲がるんですが、トレブルフックのアイは折れやすいので要注意。僕は現場で交換するとき、1度ライターで炙ったりしています。そうすると多少折れにくくなりますよ」