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編集部2020年2月7日

海釣り超入門 メバル・ルアー釣り編【道具&釣り方解説】

メバル 海の岸釣り PICKUP 魚種別釣りガイド

海のルアーフィッシングで外すことのできないターゲットがメバルです。漁港や堤防など身近なエリアからねらうことができるうえ、道具立てもシンプル。釣りの入門ターゲットとしても、奥深いゲームの対象魚としても人気です。

海岸からねらえる身近なルアー対象魚

つり人オンライン=まとめ



 海のルアーフィッシングで外すことのできないターゲットがメバルです。漁港や堤防など身近なエリアからねらうことができるうえ、道具立てもシンプル。釣りの入門ターゲットとしても、奥深いゲームの対象魚としても人気です。



メバルのルアーフィッシングの概要

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メバルは岸からねらえるもっとも身近なルアーターゲットのひとつ

 メバルは海岸からねらうルアーフィッシングの対象魚として、シーバスやアジと並んで不動の人気を誇る魚です。

 堤防や漁港、岩礁帯、磯場など岸からアクセスできるポイントからねらいやすく、ルアーにも果敢にアタックしてくるゲーム性の高さが多くのアングラーを魅了しています。

 かつては小エビなどを使ったエサ釣りが主流でしたが、上記のような魅力から、いまではルアーフィッシングのターゲットとして広く認知されています。

 夜釣りのイメージが根強かったメバル釣りですが、近年ではデイメバルという用語もあるように明るい時間帯でもヒットに持ち込むテクニックが開拓されてきています。

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堤防や漁港などから岸釣りでキャッチできる

 メバルは一年中ねらうことができますが、ベストシーズンは冬~春にかけて。水温の低くなる冬に繁殖期を迎えるため、この時期になると岸寄りに集まってきて20cmを超えるような大型の個体もキャッチしやすくなります。

 メバルのルアーフィッシングで使うルアーは後程詳しく説明しますが、はじめに少し説明すると、1~3in(3~7cm)程度の小さ目のワームを、ジグヘッドというオモリと一体となったハリにセットしたものが基本です。ただし、メバル用のジグヘッドは重いものでも3g前後という小型のものがほとんど。遠くに飛ばすことが難しいので、ジグヘッドに加えて、ラインの途中にオモリやフロートといったウエイトを稼ぐパーツをセットした、遠投するためのリグ(仕掛け)がいろいろと考案されています。

 また、ワームだけでなくプラグやジグなど小型のハードルアーを使う釣りも、状況によってはワームをしのぐ釣果をたたき出すこともあり、メバルゲームに奥深さを与えている存在です。

メバルのルアーフィッシングに適した竿・リール・ラインの選び方

ロッド

 現在ルアーのメバルゲーム用として販売されているロッドは、7ft~8ft台後半(2.1~2.6m)くらいまでのスピニングロッドが主流です。アジやカサゴなど小型の対象魚などと一緒に「ライトソルトウォーター」用としてカテゴライズされていて、ほかのターゲットとも兼用できるシーンも多いです。このクラスのルアーロッドを1本持っておくと海釣りの楽しみが広がることでしょう。

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価格もさまざまだが、持っておくと海釣りの楽しみ方が広がる「ライトソルト用」ルアーロッド

 メバルゲームでは、1g未満のジグヘッドを単体で使う場面や、15g程度のフロート(飛ばしウキ)と組み合わせてリグを組む状況もあるため、ロッドのパワーは軽いジグヘッドに対応するUL(ウルトラライト)から遠投の利くM(ミディアム)までラインナップされています。

 価格帯は1万円未満から5万円超まで選択肢があります。予算にあわせて選べばOKですが、高級なモデルは軽量化と感度を追求している設計になっているものが多い傾向です。

 ビギナーがまず1本用意するなら、7ft6in(2.3m)前後のL(ライト)パワーのモデルがおすすめ。ジグヘッドからプラグまで対応するルアーの幅が広く、どんなタイプのポイントでも出番があります。ただ、極端に軽いジグヘッドを繊細に操作する必要のある場面や、重めのフロートで遠投したい状況はちょっと苦手。前者の場合はよりライトより(柔らかめ)のモデルが、後者ならパワーがあって長めのモデルが向いています。

  ライン

 リールの選び方を説明する前にラインの選び方を解説します。メバルをはじめとするライトソルトゲームでは、現状メインのPEラインの先にフロロカーボンのリーダーを接続して使うシステムが主流です。飛距離を稼ぎやすい0.4号といった細めのPEラインをリールに巻いておき、ルアーの側には擦れに強いフロロカーボン素材のラインを1~1.5mほど接続して使うのです。

 リーダーを接続する理由は障害物や魚の歯にラインがこすれたときに切れてしまうリスクを減らすことです。それに加えて、PEラインよりもフロロカーボンのほうが魚が警戒心を抱きにくいという声もよく聞かれます。

 リーダーの太さは0.6号や0.8号など細めが魚を警戒させにくく有利ですが、根周りをねらうときや30㎝級の大物がヒットしそうなときは2号くらいまで太くする場合もあります。

 ただしPEラインはコシがなくふわふわしているので風が強いと扱いにくいデメリットがあります。漁港や堤防周りなど近距離をねらっていくスタイルではフロロカーボンのメインラインのみを使うのが快適です。

リール

 リールはソルトウォーター対応で1000番台~2500番クラスの小型スピニングリールを合わせましょう。この条件内であれば、どの価格帯のモデルでも使えるはずです。メーカーによってはメバルやアジなどライトソルトゲーム専用モデルがラインナップされています。そういったモデルは自重の軽さや巻き心地の軽快さに優れているので、繊細なアタリを感じやすいという面でアドバンテージがあります。

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スピニングリールは1000~2500番くらいのサイズのものが適している

 サイズについては、より小さいモデルが自重も軽く、最先端の軽量なロッドと組み合わせてメリットを生かしきることができますが、注意したいのはラインとの組み合わせ。しなやかなPEラインを使うのであれば小さいスプールのモデルにも糸馴染みがいいのですが、コシが強いフロロカーボンを使う場合はスプール径がより大きい2500番クラスなどを使うほうがトラブルを少なくすることができます。

そのほかにあるとよいアイテム

 ライフジャケットは必ず着用しましょう。岸釣りなら着けなくても大丈夫と思ってしまいがちですが、落水時に身体や頭を強打して思うように動けない状態で転落してしまうリスクが高いのが岸釣りです。たとえ意識を失ってたとしても、自動的に顔を水面上に浮かべてくれるライフジャケットは生存の確立をぐっと高めてくれます。

 PEラインとリーダーを結ぶためにぜひ覚えたいのがFGノットなどの摩擦系と呼ばれる結び方。ラインの直線強度に近い強さを発揮する結び方ですが、きちんと結ぶには少し慣れが必要です。それを補助してくれるノッターというアイテムを使えば、釣り場で結ぶのが楽になります。

 ライトは夜釣りだけでなくマヅメをねらう場合でも必要になります。ヘッドランプタイプのほかランタンタイプもあれば準備や片付けのときに重宝します。現在ではLEDのランプを搭載し、軽くて光量の大きなものが比較的安価で購入できます。
メバル用のルアーの選び方 まずは基本となるジグヘッドリグについて解説します。ハリとオモリが一体となったジグヘッドにワームをセットして使うルアーです。

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ワームをセットしたジグヘッド

 ワームは全長1.5in~2.5in(4~6cm)くらいまでの大きさのメバル用ワームが各種販売されています。おすすめはボディーから1本の細いしっぽが伸びているピンテールタイプ。場所や状況を問わずオールマイティーに使えます。カラーはクリア系が定番ですが、ピンクやホワイトなど目立つカラーも用意しておきましょう。

 ジグヘッドの形状はさまざまなものがありますが、まずはオーソドックスなラウンドタイプを選んでおけばOK。ハリの大きさがワームの全長の1/3~1/4くらいのものがよいです。状況に応じて重さを変えて探っていくので、1~3gくらいまで重さ別に揃えましょう。

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ワームのほかジグヘッドとシンカー各サイズを準備

 ジグヘッドだけでは飛距離が足りない、もっと遠くへ飛ばしたいというときは、フロート(飛ばしウキ)や追加のオモリ(キャロライナシンカー、スプリットシンカー)を糸の途中にセットして使うこともあります。遠くの表層付近でルアーを漂わせたいときはフロートを、深い水深まで沈めたいときはシンカーを選びます。重さは15gくらいまで販売されていますが、タックルの項で紹介したL(ライトパワー)のロッドで快適に扱えるのは7gくらいまで。それより重めのウエイトを遠投したい場合は、よりパワーのあるロッドに替えたほうが無難です。

 次にハードルアーについて。メバルをねらうのに使われるハードルアーはミノー、シャッド、バイブレーション、ペンシルベイト、シンキングペンシルなどプラスチック製のプラグや、メタルジグ、メタルバイブ、テールスピンジグのような金属製のルアーなど多岐にわたります。ワームと比べてそれぞれのタイプごとに効果的な状況が限定されるものの、大物だけを選んで釣れたりそのルアーにだけヒットが続いたりとはまったときの爆発力に優れる傾向があります。

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メバルに使われるハードルアー。上のふたつがミノープラグ。3番目はシンキングペンシル。下はメタルバイブ

 プラグ系のハードルアーでビギナーに使いやすいのはミノーやシャッドなど、リールを巻いて水中を引っ張る(リトリーブ)と水の抵抗を受けてブルブル震えながら潜っていくタイプです。難しい操作をしなくてもリールを巻くだけで、魚を誘いながらそのルアーなりの浮力と潜行力が釣り合う水深を泳いできてくれます。

 また、応用範囲の広いのが小型のメタルジグです。ラインテンションをかけずにフォール(落とし込む)させると、水の抵抗を受けてひらひらとボディーを回転させたりジグザグの軌道を描いたりしながら落ちていきます。このときのトリッキーな動きや光の反射で魚を誘うルアーです。

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メタルジグにヒットしたメバル

 金属の塊であるメタルジグは遠投性に優れるのも特徴。ほかのルアーが届かないポイントをねらうことができます。またフォールで食わせるという特性によって、表層から底付近まであらゆる水深を探ることができるのです。
 メバルは外洋に面した磯から穏やかな港湾部の堤防まで、さまざまな場所で岸からねらうことができます。ビギナーであれば、足場が確保されている漁港や堤防がおすすめです。

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ジグヘッドリグで釣る場合の基本は、一定の水深を横方向に泳がせるスイミングです。キャストしたら一定のスピードでリトリーブして泳がせますが、同じ巻きスピードでもジグヘッドを重くするとルアーが泳ぐ水深は深くなります。また、同じ重さでもリールを速く巻けば泳ぐ水深は浅く、ゆっくり巻けば深くなるという関係があります。

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堤防周りのゴロタ岩や沈み根のまわりを探ってみよう

 一定の水深を泳がせると聞くと、難しいイメージもあるかもしれません。コツとしてはリールのハンドルを同じ速さで巻き続けることを前提として、ルアーが遠くにあるときは竿先を高く上げ、足元に近づいてくるにつれて徐々に下げていきます。これによってラインと水面との角度が変化しないよう心がけると、一定の水深を泳がせやすいです。

 ミノーやシャッドなどのプラグはリトリーブするだけで、そのルアーなりの潜行深度を泳いできてくれるので操作が簡単です。一方で状況変化に臨機応変に対応するには、タイプの違う複数モデルを用意しておかなければならないのが弱点といえるでしょう。

 堤防周辺はメバルの住処になる障害物が豊富にあります。消波ブロック、建設時に基礎にするために敷き詰められた岩、藻場や沈み根などなど。ただやみくもにキャストするのではなく、そういった場所を重点的に探っていくのがいいでしょう。

 こういった住処に着いているメバルは、下から上を見上げていて、自分より上を泳ぐエサを突き上げるように捕食します。したがって、まずは軽めのジグヘッドを使い表層近くの浅い水深から始め、徐々にジグヘッドを重いものにローテーション。上から下へ順に探っていくのがセオリーです。メバルがその日どの水深で反応してくるのかを効率よく探りながら釣ることができます。

 ルアーが着水してから沈み込む時間を数えてから巻き始める「カウントダウン」というテクニックも有効です。自分が使っているリグが何秒でどのくらい沈むのかを把握しておけば、任意の水深へ送り込むことができます。1mおきにマーキングされているラインを使えば、沈むスピードを把握しやすいです。

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あらかじめジグヘッドにセットしたワームを重さ違いで準備しておくといい

 この釣りをするうえで気になるのがジグヘッドの重さの選択基準です。軽いジグヘッドでも時間をかければ深いところまで沈めることは可能ですが、水深に対して軽すぎると操作感よりもラインにかかる水の抵抗のほうが勝ってしまい、意図した操作ができません。また、横風でラインが煽られてしまう状況も軽いウエイトを扱いにくい状況です。ねらう水深やフィールド状況を見ながら、キャストした先でも竿先でジグヘッドの存在を感じられる重さを選ぶのが重要です。

 次にメタルジグの釣り方も説明しましょう。前述したとおりメタルジグの持ち味はフォール中のアクションです。フォールによって魚を誘うルアーなので、1回のキャストの中で繰り返しフォールを演出できるメインになります。

 キャストしたらカウントダウンで任意の水深まで沈めたのち、ロッドを鋭く跳ね上げてルアーを持ち上げます(リフト)。そこから間髪入れず、完全にラインを緩めることで、ラインテンションから解放されたジグを活き活きとフォールさせることができます。2~3秒フォールさせたら余ったラインを巻き取って、再度リフト。これを繰り返し行なうリフト&フォールでさまざまな場所をねらってみましょう。

 


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