数ある海のルアー対象魚のなかでも、カサゴは岸からねらえる手軽さに加えどんなルアーにもアタックしてくるバイトの多さからビギナーにもおすすめのターゲットだ。
海のルアーフィッシング入門に最適なターゲット
数ある海のルアー対象魚のなかでも、カサゴは岸からねらえる手軽さに加えどんなルアーにもアタックしてくるバイトの多さからビギナーにもおすすめのターゲットだ。
今回発売となったソルトルアーのターゲット別解説書『ルアーフィッシング レッドオーシャン戦略』のなかから、カサゴという魚種の特徴、タックル&ルアー選び、釣り方のヒントまで紹介しよう。
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ルアーフィッシングの基礎/トレブルフックとシングルフック。それぞれの長所は?
カサゴ
分布:全国産卵期:春
ベストシーズン:周年
食性:雑食性が高い
釣法:ハードとソフトの双方のルアーで成立
釣り場:沖、岸(磯や堤防)
釣法:ハード&ソフトルアー(専門でねらうなら沖も岸も小さめが妥当)
押さえておきたい3大要素
■沖も岸も困ったときの切り札
■ボトムを小刻みに撃っていく
■しっかり重みが乗ってからフッキング
カサゴはこんな釣り
沖で釣っていてもオカッパリで釣っていても、砂地以外の場所なら、いや砂地でもテトラなど身を潜める障害物があればいる魚で、大きな口で小魚から甲殻類、虫類まで幅広く捕食する。可愛げのある顔つきと味のよさから、大きなものはみんな喜んでお土産にする。ベラやイラよりも人気がある。
カサゴは年中いつ食べても美味しく、調理法もさまざまある
岸でも沖でもヒットするので釣りの入門には適した魚だ。他のターゲットの外道で掛かることも多く、タックルはそのときの本命に合わせておけばよいが、専門にねらうなら、岸もボートも細いラインを使えるライトタックルで充分。
ただし、岩礁帯を好み、しかも岩礁帯の至近距離でヒットすることが多いため、リーダーはワンランク太めにしておくとよい。一例を挙げるなら、PE0.8号を使う場合で3号リーダーくらいだ。
日中も夜もねらえるので時間帯も気にしなくてよい。
釣り場の条件は、天然の岩礁帯のほか、漁港の敷石ブロックの隙間など、人工的な障害物でもよい。夜なら岸壁の壁に沿ったところもねらいめだ。
使えるルアーは多岐にわたる。したがって、カサゴの口の近くに根掛かりが少なく届けられるルアーは何かを考えればよい。それはルアーの釣りの仕組みを知るのにとても役に立つ。その点からも、入門者のターゲットとして好適といえる。
また、特に沖では本命が釣れる前にカサゴが釣れると、潮の動きの鈍さやルアーのミスマッチのサインと考えられるので、釣りを修正するヒントになる。
ルアーセレクト
メバルやアジ用のジグ単及びメタルジグ、ハタ用ジグやハイブリッドリグ、シーバス用プラグ、オフショアで使う大型青もの向けメタルジグなど、食ってこないルアーのほうが少ない。それほどどんなルアーでも釣れる。岸から専門にねらうならルアーを根掛かりでなくしても痛くないワームや安いメタルジグでよい。メタルジグにワームを組み合わせるなど、自分なりの工夫が魚に通用するかを試すにもうってつけのターゲットだ。
地磯でワームのジグヘッドリグにヒットした1 尾。ハリ掛かりした直後のダッシュはなかなかなもの
オフショアジギングのロングジグに果敢にアタックしてきた
シンキンギペンシルにヒットした個体。ワームでの釣果のほか、メタルジグなどでもよく釣れる
基本タックル&基本釣法
ロッド:ライトゲームやシーバスやエギング用の6~8ftリール:PE0.8号が150m巻けるリール
ライン:PE0.3~2号(気にせずリールに巻かれたもので可)
リーダー:フロロカーボン2~5号(PEに応じればよい)
底からなるべく離さないようにジャーク&フォール(リフト&フォール)で転々と探ればよい。ただし、ルアーにアクションを加えたあとのフォールはテンションを保ったほうがバイトに対応しやすい。フッキングが決まったあと根に潜られても恐れなくてよいが、その際は使用ラインの太さで引き出せるかラインブレークするかが決まる。ラインが太くても食ってくるので、専門にねらうなら太めで臨むのが吉
タックルはメバル・アジ用のライトゲーム用で充分
独特の位置づけ
タイラバやインチクといった漁具にも盛んにヒットする。昔からルアーで釣れる魚として認識されていたものの、カサゴを専門とするルアージャンルはいまだに成立していない。だからといって嫌われているわけではなく、お裾分けしてもみんなが知る美味魚だ。大きいものは40㎝を超え、ウッカリカサゴと呼ばれる。
タイラバにもよくヒットする
『ルアーフィッシング レッドオーシャン戦略』『ブルーオーシャン戦略』は2冊であらゆるソルトルアーの釣り方を網羅するターゲット別解説書。レッドはすでにターゲットとして不動の地位にある人気魚種を中心に、ブルーは今まさに釣り方が確立されつつある新しいターゲットを中心に、合わせて41魚種を収録。ビギナーから経験者まで役に立つ、まさに「基本を知り、応用を知れば百戦危うからず」の内容です。
レッドオーシャン戦略 掲載魚種一覧:
シーバス(マルスズキ)/ヒラマサ/ブリ/メバル/アジ/ヒラメ/タチウオ/ヒラスズキ/カンパチ(幼魚含む)/シイラ/カツオ/メッキ(エバ、GT含む)/カサゴ/アイナメ/ソイ(クロソイ、ベッコウゾイ、ムラソイetc含む)/シロザケ(カラフトマス含む)/カラフトマス/アオリイカ
定価:本体1,500円+税
A5判並製カラー112P
掲載魚種一覧:ブルーオーシャン戦略
マダイ/キジハタ/アカハタ/オオモンハタ/アオハタ/アマダイ/キンメダイ/クロムツ/イサキ/スジアラ/ハマフエフキ/サワラ/カマス/サバ/クロダイ(キビレ含む)/ハゼ/マゴチ/海サクラマス/海アメマス/ホッケ/ジンドウイカ(ヒイカ)/ケンサキイカ/マダコ
定価:本体1,500円+税
A5判並製カラー112P
▼魚種ごとの最初の見開きに押さえておきたい「3大要素」「基本タックル&釣法」「ルアーセレクト」を収載。これだけでその釣りのアウトラインはOK! その先のページは必要に応じてステップアップ等のさらなるキモを追加
▼付箋表示で「岸から? 船から? シーズンは?」もひとめで分かる!
▼そのほか海のルアーフィッシングに役立つコラムページも
レッドオーシャン戦略掲載コラム
ルアーフィッシンングの予備知識
・トレブルフックとシングルフックの違い
・餌木、スッテ、タコ餌木を使い終えたら
・ソリッドとチューブラーの違いがわからない
・ドラグや2本継ぎロッドにまつわる悲話
・知っておきたい遊漁船、瀬渡し船のマナー
・沖釣りも岸釣りも安全はまず足元から
・使ったルアーの賢い片付け方
・出掛ける前にわかる釣りにいい日と悪い日
・魚の保存方法
・ルアーにシンカーを貼って調整する手もある
・地磯やオカッパリ釣行は車上荒らしにご用心
沖磯瀬泊まり釣行備品リスト 春夏編
プラグ&ハードルアーの主な種類
漁具由来ルアーの主な種類
ブルーオーシャン戦略掲載コラム
ルアーフィッシンングの予備知識
・専用ロッドじゃないと釣りができない?
・スピニングロッドとベイトロッドはなぜある?
・イトが巻ければリールはなんでもよい?
・ルアー釣りのほぼ全部がPEラインなのはなぜ?
・PEの4本、8本、12本ってどう違うの?
・釣りから帰ったら塩分とサヨナラ
・透湿性防水釣りウエアの洗い方
・寒さ対策、暑さ対策
・そもそもルアー釣り場がどこなのかわからない
・ルアーの決め方がわからない
・ラインは消耗品だが、すぐに捨てないこと
・ショップイベントは収穫が多い
・遊漁船及びプレジャーボート釣行のライフジャケット着用義務化
特別寄稿 中深海、深海のルアーゲームについて 奥津剛
ルアーフィッシンングの予備知識
沖磯瀬泊まり釣行備品リスト 秋冬編
ワームの主な種類
2019/8/29