サーフのルアーフィッシングの人気ターゲットがマゴチ。ヒラメが冬にターゲットとなるのに対し、マゴチ釣りのシーズンは夏。マゴチに絞ってねらうのであれば、釣り方は最初からシンキングミノー、バイブレーションプラグ、ジグヘッドリグを使うのがいい。
マゴチのルアーフィッシング。ヒラメと同様、サーフ、港、河口部でねらえる
写真&文◎新保明弘 写真◎つり人オンライン
※この記事は『海のルアー釣り入門』(新保明弘著/2014年出版)を再編集したものです
サーフのルアーフィッシングの人気ターゲットがマゴチ。ヒラメが冬にターゲットとなるのに対し、マゴチ釣りのシーズンは夏。マゴチに絞ってねらうのであれば、釣り方は最初からシンキングミノー、バイブレーションプラグ、ジグヘッドリグを使うのがいい。
目次
マゴチ釣りの主なポイントはサーフ(砂浜)、時期は夏
「照りゴチ」という言葉もあるマゴチは夏がシーズン
ヒラメと並び、サーフのルアーフィッシングの人気ターゲットにマゴチがいる。マゴチは「照りゴチ」といわれるほどに夏が旬とされる。ヒラメよりも高水温を好み、生息域は最深で30mほど。本州の中部以南に多く生息する。そのため、夏のサーフの「砂もの」の定番はマゴチ、冬から春先のターゲットはヒラメと大まかに区別される傾向にある。
砂地を好み、擬態し、目の前を通るベイトを捕食するのはヒラメと同じだが、ヒラメのように中層、表層のベイトフィッシュを浮き上がって捕食することは希であるため、底を中心としたゲームになってくる。また、ヒラメよりも波に弱い傾向があり、穏やかな日和のほうがヒット率は高くなる。暗い時間帯、夜間にヒットする確率もヒラメより高いため、より夜行性であるといえよう。
ヒラメと同じくサーフでの釣りがメイン
サーフでのマゴチゲーム使用するタックルは9ftクラスのロッドに中型スピニングリール、PEラインも0・8号からとヒラメよりも若干ライトなものでよい。エギングタックルをそのまま流用することもできる。しかし、ショックリーダーは底付近を重点的にねらうため、フロロカーボンの4号以上と若干太めにしておいたほうが無難である。また、ジグヘッドリグを使用していると50㎝を超す良型のマゴチにリグを飲み込まれることがあるので、その点も安心である。ヒラメと同じように、マヅメ時に払い出し、カレントをねらうと高確率であるが、活性の高い状況でもヒラメのように水面近くのフローティングミノーに襲い掛かってくることは少ない。そのため、ヒラメと合わせてのヒットを期待し、フローティングタイプのルアーを使うのであれば、1m以上潜航能力のあるものを使用し、なるべく底近くをトレースする。
その際、できれば波打ち際から10mほど沖でルアーが底に当たるようにねらうとよい。上を泳ぐルアーをマゴチが追尾してきて、底に触れる瞬間にバイトしてくることが多いからだ。そのため、波打ち際でルアーをピックアップする寸前にバイトして驚かされることもある。
マゴチに絞ってねらうのであれば、最初からシンキングミノー、バイブレーションプラグ、ジグヘッドリグを使用する。
キャスト後、底を取ったらミディアムリトリーブ、ジグヘッドリグならばスローリトリーブする。ヒラメはそのまま巻き上げてねらってもバイトするが、マゴチは何度もいうように底を離れたがらないので、キャストした距離を3~5等分した目安でリトリーブを止め、カーブフォールさせて底を取るようにする。そうすることで、より底近くをねらうことができ、ヒット率も上がる。
港、河口部でのマゴチ釣り
フッキング率を上げるために、ジグヘッドリグに孫バリを付けてもよい
マゴチもヒラメと同様に、サーフに隣接した底が砂地の港や両岸が整備された河口部でねらうことができる。サーフよりも手軽な装備で臨めるのが魅力である。
港、河口部でのマゴチゲームは、底を中心にねらうところからジグヘッドリグをメインとした釣りになる。水深にもよるが、ジグヘッドは7~ 28gでワームは3 in前後を組み合わせる。また、ジグヘッドリグでより効果的といわれる、ロッドをあおることで左右に激しく動くダート系のタイプを使用してもよい。
河口部でねらう場合、マヅメ時がチャンスであることは変わりないが満月時は夜間でも高確率である。潮回りとしては上げ潮時が流れも緩くなり、入り込んでくる海水に乗ってマゴチも活発に行動する。港では常夜灯周りが夜間有望なポイントであり、昼間は船陰や港の出入り口の船道となる。ねらい方はサーフ同様にキャストしてから回収するまでに何回か底を取るようにする。ダート系のジグヘッドでねらう場合も小まめに底を取るようにし、底近くでアクションさせるように心がける。