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編集部2023年8月30日

アキアジ釣りルアー考|カラーや形状、ウキの選び方などがわかる

魚種別釣りガイド NorthAnglers サケ

ルアーズケミスト代表によると北海道のサケ釣りは年々プレッシャーが高まっているそうだ。シーズン序盤から「新しい群れ」と「古い群れ」それぞれを釣り分ける必要があるという。そこで状況に応じたアプローチ方法をうかがった。

そのサケは何を好むか?

解説=青木弘泰

シーズン初期から釣り分けを

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例年8月中旬を過ぎると、いよいよオホーツク海もサケ釣りのシーズンを迎える。明確なスタートの合図があるわけではないが、私の場合はカラフトマス釣りにサケが混じり始めたら開幕。ざっくりいうとそんなイメージである。

序盤のフレッシュな群れは、魚がルアーを見つけさえすれば口を使わせやすい。ゆえにアクションが大きく、水押し(波動)が強いルアーで、広範囲にアピールすると効果的。一方、中~後期の古い(時間の経った)群れは、スプーンが近くを通っただけで散ってしまうことも少なくない。波動を抑えたタイプで、サケのそばに違和感なく持っていく必要がある。

ただし、これらは一般論だ。ご存じのとおり、近年のサケ釣りはプレッシャーが高い。シーズン初期なのにスレている……なんて状況も多々。フレッシュな群れと古い群れ、それぞれのねらい方を、序盤から分けて行なうことが重要となる。

また、カラーについても考えなくてはならない。前述したように、やる気のある魚にはいち早くルアーを見つけてもらいたい。よって、派手な色の出番が多くなるのは必然だ。逆に食い渋った群れは、強い波動を嫌がると同時に「反射」を苦手とする傾向がある。これは、多くのアキアジルアーが反射を活かしたカラー展開をしていて、スレが加速してしまうことが原因とも考えられる。

そんなときは、なるべくぎらつきを抑えたい。ちなみにルア—ズケミストでは、表を真っ黒、裏面を真っ白(グロウ)に塗った「BGブラック」というカラーをラインナップしている。これにより反射が抑制されるだけでなく、表と裏か相反する色のため明滅効果が発生。リアクションバイトを誘発させることができる。

 

 

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形状・素材による違い

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サケ釣りで使うスプーンは、主にカップ形状(湾曲している)とフラットタイプに分けられるが、群れによって選り好みされる場合がある。これは両者の泳ぎ(アクション)の違いが要因だ。

たとえば、周りは連発しているのに自分だけアタリがない……という問題に直面したとしよう。このときに注目したいのは、釣れているルアーのメーカーや商品名ではなく「形状」。理由は先述のとおり、形状によってアクションが変わるからである。

基本的にはカップ形状、フラットタイプともに回転しながらスラロームアクションを起こす。相違点は、前者はカップが水を受けることで縦方向の動きが生まれるのに対して、後者は平面的(真っすぐ横方向)に泳ぐところにある。もちろん、どちらがよいかは群れのコンディションしだい。カラー同様に形状も精査し、その日のヒットパターンを見出したい。

スプーンの素材(比重)もまた、アクションに影響を及ぼす。代表的な例を挙げるならば、真鍮と鉛(高比重合金)の比重はそれぞれ8.5 と11.3。傾向としては、比重が大きいほど水押しが強く、小さいほど水になじみやすく、動きがやわらかくなる。

ルアーズケミストでは、『ジアキア』シリーズにLSG(低比重合金)を採用している。比重は真鍮や鉛などよりもさらに小さい7.3。大きなアクションでありながら水なじみがよく、波動もナチュラル。幅広い対応力で、シーズン問わず安定した釣果が見込める。

以上をまとめると、大切なのは形状と素材からルアーの特性を想像し、状況に応じて使い分けができるようになることだ。

 

 

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おすすめのルアーカラー

ここでは青木さんに、活性にあわせたのおすすめカラーを「強いていうならば」というかたちで挙げていただいた。

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【高活性】BGハーフフルーパッションピンク

人気・実績ともに抜群のハーフプルーパッションピンクに、高輝度/長時間発光のグロウを組み合わせたカラー。朝マヅメはもちろん、デイゲームでも強さを発揮する

 

 

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【万能】ハーフフルーパッションピンク

開発当初から、その圧倒的な釣果で一躍話題になった。汎用性にすぐれ、シーズン問わず安定した実績を誇る※ルアーズケミスト考案のオリジナルカラー

 

 

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【低活性】BGグリーンパープル(偏光)

グリーンとパープルの偏光カラー。水中では角度によって色調の変化が増し、低活性~比較的活性の高い魚を魅了。微妙な活性の変化に合わせてBG プラックと併用すると効果的

 

 

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【低活性】BG ブラック

低活性時はこれ一択といわれるほどの絶対的カラー。食いの渋いデイゲームやシーズン中盤以降も有効。海域問わず、実績は折り紙付き※ルアーズケミスト考案のオリジナルカラー

 

 

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オーバースペックは不要

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タックルは10~12フィートのロッドに、4000番クラスのリールを組み合わせる。とくにリールは、パワーが強すぎると繊細なアタリを取りにくくなるのが難点。ちなみに私は、シマノC3000(2500番クラス)を使っている。小型のリールほど、負荷が掛かった瞬間が分かりやすいからだ。ただし、あくまでこれは自己責任の範疇。強度面ではさすがに推奨できない。耐久性や感度、操作性などを総合的に勘案すると、4000 番クラスのXG(エキストラハイギアモデル)がよいということになる。いずれにせよ、釣果を伸ばすうえでオーバースペックにするメリットはあまりない。

ラインに関しては、良型かつパワフルな個体が多い傾向にある序盤はPE2号。後半以降、サイズダウンしてきたらPE1.5号にしている。ショックリーダーは通年でフロロカーボンの25~30ポンド。

ウキは終日をとおしてLLサイズの決め打ち。ルアー交換ごとにウキも替えていては、時合を逃してしまうからだ。私は40g台から65g(後述する)まで同じウキを使っているが、たいていのスプーンはカバーできている。

私は最近、65gのスプーンを使用する機会が多い。そのメリットは、第一に飛距離。人的プレッシャーで群れが遠いことはよくあり、遠投が必要な場合は重いルアーが有利だ。

次点で、シケのときの操作性。波が高いとウキ下が安定せず、スプーンが浮き上がってしまう。レンジキープができなければ「追ってくるのに食いきらない」という現象が起こりがち。当然ながら、ルアーは重いほど浮き上がりが抑えられるため、この状況を打開することができる。また、強風時はイトフケが発生しやすい。重量があることで自動的にイトが張り、ラインメンディングが効率的にできるという利点もある。

ところで、水中の仕掛けをイメージしてみてほしい。ウキから下のラインが、スプーンの重みで斜めに下がっているようすが見えてくるはず。同時に、ヒットからラインが張るまでのタイムラグが想像できる。すると、魚が違和感を覚えて離してしまうかもしれない。「ウキの浮力はなるべく小さく」という考え方が一般的なのは、ここに理由があると思う。

 

 

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釣果アップのコツ

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サケ釣りでは、ひたすら等速巻きの人が多いと思うが、「ストップ」をうまく取り入れるとよい。止めることによって、フラットタイプのスプーンでも縦方向の動きが再現可能だ。ルアーローテーションをするうえで、カップ形状のスプーンに交換する前に一度試してみてほしい。仮に時合の真っ只中であったとしても、瞬時に対応できるだろう。

また、エサも非常に重要。高活性時の手返しよく釣りたい状況ならエサ持ちのよいもの(塩締めしたカツオなど)を。食い渋っているときは生エサを選ぶ。前回の釣行で余ったからといって、再冷凍したものはNG。釣り場でも使わない分はクーラーで保管するなど、鮮度重視を心掛けたい。

なおエサが大きい(付けすぎる)とスプーンによっては泳がなくなるので注意。逆に動きが大きいルアーにあえてエサを多く付けることで、アクションを抑えるという裏ワザ的な使い方もできる。

 

 

 

 

 

※このページは『North Angler’s 2023年9月号』を再編集したものです。

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