道内各地のルアーアングラーに、思い出の釣行を振り返っていただき、自信を持っておすすめできるルアーを紹介してもらうコーナー。そのルアーの特徴や使い方、タックルも聞く
道内各地のルアーアングラーに、思い出の釣行を振り返っていただき、自信を持っておすすめできるルアーを紹介してもらうコーナー。そのルアーの特徴や使い方、タックルも聞く。
写真=齋藤義典
トラウティンサージャー6cm
海サクラで大ブレイクして以降、北海道のフィールドを意識したジグミノーが続々と投入され現在にいたるが、私にとってジグミノーの元祖といえば、かれこれ30年以上はお世話になっている『サージャー』だ。
そして、『サージャー』のダウンサイジングモデルとしてリリースされたのが、今回紹介する『トラウティンサージャー』。渓流でニジマスを追いかけていた頃に見つけ、新たな戦力を求めていた私は手に取った。当時、ジグミノーは今のようにメジャーではなく、使っている人は本当に少なかった。それを止水ではなく渓流で試したのだから、私もなかなかチャレンジャーである(笑)
すぎて、第一印象は「何じゃこりゃ!?」というのが正直なところ。しばらくルアーケースの肥やし状態だったが、あるとき貴重な一尾を導いてくれた。夕マヅメのプール。そこにデカニジがいるのは分かっていたが、何を投げても全く反応がない。そんななか、ダメモトで投じたこの一本をフォール中、妙な違和感……。その直後、デカニジが派手に水面を割り、自分のルアーに掛かっていることが分かった。無我夢中で寄せたのは自身初となる60cm級の大物だった。
そんなよい思い出があるため、どこに行ってもあきらめかけたとき、このルアーに手が伸びる。数年前は洞爺湖で初めてニジマスを誘い、道東の糠平湖、然別湖の特別解禁でもよい仕事をしてくれている。基本的にはワカサギの生息する止水がマッチしているが、前述のように渓流の流れが緩いポイントでも有効だ。
また、春にかけては海アメねらいでも面白い存在。3月以降、サケ稚魚が降りて魚が岸寄りし、海がベタナギの状況であれば、このルアーの持ち味が最大限に発揮される。ライトタックルで味わう海アメの引きは強烈で、私の好きな釣りの一つ。写真のルアーはけっこうな年月をともに過ごしているだけに、ご覧のように塗装が剥げてぼろぼろだが、まだまだ活躍してもらうつもりだ。(高柳 聡)
【タックルデータ】ロッド……ルーパス77(ヤマガブランクス) リール……ステラC3000XG(シマノ)ライン……スーパートラウトアドバンス 8lb(バリバス)
トラウティンサージャー6cm(60mm6.5g/スミス)フック……シュアーフックWトラウト タテアイ5B(スミス)
※このページは『North Angler's 2024年3・4月合併号』を再編集したものです