今回はロングミノーの1/3サイズにあたる40mm以下のミノーに絞って近年各社から出ている小型ミノーを紹介する。
目次
ベイトフィネスにも使える!ウルトラライトタックル用おすすめ小型ミノー7選と釣れるポイント紹介
ロングミノーは細かな操作が必要なく、ルアーの存在感により、魚を連れてきてくれる容易さがある。しかし、ロングミノーばかりに慣れていると渓流釣りでのテクニックを失いかねない。渓流釣りの見せ所であるキャスティングやロッドワークなどは繊細なテクニックを要し経験も必要だ。
そこでロングミノーの1/3サイズにあたる40mm以下のミノーに絞って近年各社から出ている小型ミノーを紹介する。その前に小型ミノーを使う上で頻出するキーワード「ベイトフィネス」と「ウルトラライトタックル」についても触れておこう。
ベイトフィネスとウルトラライトタックルとは?
ベイトフィネスとは、5g以内の軽量なルアーやライトリグを細いラインを用いてベイトリールで釣りすることを意味する。
本来は、細いラインでは攻略できないカバーを太いラインで補うために普及してきたものだが、現在では太いラインと細いラインそれぞれを釣り場に合わせて使い分けるようになってきている。
太いラインが巻けるので大ものを抜き上げれるし、軽いルアーやリグを手返しよくキャストすることも可能なフィッシングスタイルだ。
また、ウルトラライトタックルとは軽量のロッドやリール、小型のルアーなどの釣り道具全般を指す。これらを使ったフィッシングをライトゲームと言い、身近な釣り場で楽しめる上にゲーム性が高いことから近年ウルトラライトタックルを使って釣りをする人も増えているという。
小型ミノー7種を一挙公開!
1)D-3カスタムルアーズのダリア30SSは飛距離が抜群!
シリーズ最小モデルながら大ものを想定し、太軸シングルフック1本と割り切った北海道基準のミノー。3.2gと高比重なのでベイトタックルでキャストしても飛距離は抜群。同シリーズ共通のブリブリとした大きなウォブリングアクションと、急流に負けない安定感が最大の特徴。
●30mm3.2g
2)ラパラ・ジャパンのCD3は安定感抜群!
バルサミノーの元祖。これは多数あるサイズ展開のなかで、下から2番目のモデル(最小サイズはCD1の25mm2.7g)になる。ファットなボディで重量も4gと重く、広い河川も余裕で対応する。クランクベイト並の安定感が最大の特徴で、アクションは少々強めに入れるといい。
●30mm4g
3)ダイワのシルバークリークミノースローフォールカスタム40SSはトゥイッチング向き!
ボディーサイドを削ぎ落としたようなフラットサイドボディーのスローシンキングミノー。アルミ貼りのフラッシングが特徴だ。後方重心でキャスト時のストレスが少なく立ち上がりも速い。このタイプのボディーはシェイキング向きが多いが、これはトゥイッチングのほうが向いている。
●40mm3g
4)D-3カスタムルアーズのバルキッド40Sは多彩な動きを楽しめる!
フラットサイドのシャッドボディータイプで小さなオフセットリップが付き、激流の逆引きにも対応する。トゥイッチングで幅広いダートアクション、シェイキングで大きなフラッタリングアクションというように、アングラーのロッドワークしだいで多彩な動きを演出できる。
●40mm4g
こちらの動画はD-3カスタムルアーズの動画ではないが、水中アクションなどが詳細に載っているのでぜひ参考にしていただきたい。
5)デュオのスピアヘッドリュウキ38Sならフラッシングとキャストが容易!
高比重・後方重心ミノーシリーズの最小サイズ。フラッタリングアクションによる大きなフラッシングとキャストの容易さが一番の特徴。38mmモデルは連続したシェイキングより、「トントントンッ」とアクションを入れた後、フッと間をつくるといい。直アップでもとても使いやすい。
●38mm2.8g
6)アレキサンドラAX-35HWはパームスの最小サイズ!
フラットサイドミノーの先駆け的ミノーシリーズの最小サイズ。50mm以上がトゥイッチングに特化したタイプとするなら、35mmはシェイキング専用機といってもいいだろう。1.9gと軽量なので、シャイキングさせながら水面直下をドリフトさせるイメージで使うのがベストだ。
●35mm1.9g
アレキサンドラAX-35HWの動画ではないが、2021年アレキサンドラシリーズの他のルアーを豊富に紹介している。
7)デュエルのLミノー(S)はサイズに似合わず実力を発揮!
古くはラグゼミノーという名称から始まったこのミノーは、マイクロプラグとしてはラパラの次に歴史があるだろう。ファットなボディー形状により、タダ巻きでもクランクベイトのようなブリブリとした大きなウォブリングアクションを起こす。キュートな見た目に似合わない実力派。
●33mm3.5g
小型ミノーで釣れるポイントは”ラインシステムを見直す”
使用するルアーが小型&軽量であるほど、ルアー直前に結ばれているラインの太さがアクションの良し悪しを決める。
たとえば、最近主流のPEラインをメインにする際、0.6号とか0.8号など太さばかりに目がいきがちだが、どれほどメインラインを細くしても6lb(ナイロン約1.5号)のリーダーを50cmも結べば、ミノーのアクションに影響を与えているのは1.5号の太さになる。
リーダーが8lbだとするとナイロン約2号。2号といえば本流や湖の大ものねらいで14g以上のスプーンやロングミノーを使用する際の太さだ。
さすがにその組み合わせで40mmサイズのミノーを使い、小渓流を釣るというのはナンセンスだろう。結んでいるミノー本来の性能をかなりスポイルしているはずだ。
渓流で6lbもあれば50アップのニジマスが掛かっても普通に勝負できるだろう。
キャストでねらう距離も30m以下で風の影響が大したことがなければ、飛距離の優越は考えなくていい。それであれば4~6lbのナイロンやフロロカーボンラインを直結したほうがトラブルは少なく、快適だと思うのは僕だけではないはずだ。
たしかに、同じポンド数であればラインが細くなるPEラインは水切れがよいことや、ライン自体の伸びがほとんどないので高感度などのメリットはある。しかし、PEラインはメインラインとリーダーの結束部をちゃんとしたノットで組まなければ、その利点の恩恵はないに等しくなる。
釣りを始めて間もないビギナーにとって、複雑なノットは最初の難関になるはず。それであれば、わざわざPEラインを使わずに、ナイロンやフロロといったモノフィラメント(単糸)ラインを直結したほうがいい。
ヤマメやイワナねらいで渓流に入る際、スピニングでもベイトでもナイロン4lb(0.8~1号)もしくは5lb(1~1.2号)の直結をすると、ルアー直近のラインが細いことで軽量ルアーのアクションがよいことに加え、直アップの釣りではラインスラックを大きくつくりながらシェイキングができたりと利点が多い。
使用するラインを固定してしまわずに、釣り場や釣り方で【PE orナイロン&フロロカーボン】を選択してほしい。
小型ミノーにはモノフィラライン!
上記でも伝えたように、小型ミノーと相性が良いのは、ナイロンを始めとしたモノフィラメントライン。エステルラインと言われる単一繊維を示しており、非常に硬くて張りがある、感度がいいことなどが特徴として上げられる。
ビギナーの方はまずは自分のノットの強さを知ってベイトフィネスをぜひ楽しんでもらいたい。
北海道の釣り情報誌ノースアングラーズでは北海道の川釣り、海釣り、湖釣りについてやビギナーのための情報も発信している。
なお、ベイトフィネス用のおすすめリールなどについても掲載しているので併せて読んでいただきたい。
2021/06/30