福島県の河川ではこれまで原発事故の影響で禁漁が強いられていましたが、一昨年より解禁されました。今年も7月1日から解禁されます。福島県の各河川については最新号の月刊つり人でも電話取材をしていますが、その中でも特に好調だという木戸川と阿武隈川の近況をつり人オンラインではさらに電話で聞いてみました。解禁直前の河川の状況も詳しくお伝えします。
7月1日解禁の福島県のアユ釣り場、今年好調!
つり人オンライン=文
木戸漁業協同組合=写真
福島県の河川ではこれまで原発事故の影響で禁漁が強いられていましたが、一昨年より一部で再開されました。ここで紹介する河川は今年も7月1日から解禁されます。福島県の各河川については最新号の月刊つり人にも全国の河川の解禁情報を一覧表で掲載していますが、その中でも特に好調だという木戸川と阿武隈川の近況をさらに電話で聞いてみました。解禁直前の河川の状況を詳しくお伝えします。
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木戸川
福島県楢葉町の木戸川は2011年の東京電力福島第一原発事故の影響で禁漁となっていたが、一昨年からアユなどの一部魚種が解禁された。
7月1日解禁に向け、湖産・海産・人工産が合わせて4400kg放流予定となっている。
また、6月26日に試し釣りが行なわれた。放流場所である8ヶ所にそれぞれ2名ずつ入り、2時間半ほどで上がった。釣果は65尾ほどでサイズは12~20cmと例年よりも好調。
なかでもよく釣れたのは下流に位置する鮭やな場のすぐ近くにかかる鉄橋~旧国道(※詳しくは下のチラシを参照)だった。今後は「ひと雨ごとに上流へどんどん遡上していく見通しです」と漁協の関係者は言う。また、昨年工事中であった仏坊堰の魚道が今年は完成しているため仮魚道だった昨年よりも魚は多く上流へ向かうようになるのではないかと期待しているようすだ。
最盛期は7月の2~3週目だと予測していて、9~10月までは楽しめる見通し。直近の放流は7月8日に222kgほどの予定だ。
解禁日の前日に話を聞いたが「雨が降っているが濁るほどでもなく問題はないのではないか」と言っていた。
阿武隈川
福島県と宮城県をまたいで流れる阿武隈川もまた、原発事故の影響で禁漁となっていたが、一昨年からアユなどの一部魚種が解禁された。
7月1日の解禁に向けて阿武隈川漁協では海産と人工産のアユを2000kgほど放流する予定となった。漁協の関係者は「昨年よりも遡上量が多く期待できる」と話す。なかでも魚影が濃い場所を2箇所教えてくれた。
まず1ヶ所目は福島市と伊達市の境目付近。川幅が広いことが特徴である。
2ヶ所目は阿武隈川に注ぐ支流の摺上川。瀬上橋から東北縦貫自動車道。
釣果を伸ばすコツは、反応のよい場所に常駐することだ。よくないと判断した場所で粘るよりも場所移動をしっかりすることが大切だと言う。
好調だった昨年よりもさらに今年の方が遡上量は多いとのことだ。
なお、解禁前に雨が降っているため、濁りなどが入っている可能性がある。釣行前に国土交通省のライブカメラなどをチェックしてみよう。
どちらの河川でも夏が楽しくなってくる話を聞けた。魚たちは震災前と変わらず、ぐんぐん川を登っているようだ。
編集部が全国の河川に電話取材をしてまとめた解禁情報は月刊つり人8月号に掲載されているのでこちらもぜひ手にとってほしい。