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編集部2023年12月5日

【シーバス】ライコの使い方│使い勝手抜群のウエイクベイト【ジャッカル】

シーバス-川 シーバス-海 釣りの仕掛け集

ジャッカルからランカーを獲るシーバスルアーの第一弾として『RAICO(ライコ)132F』がリリースされる。大型ベイトパターンに特化したウエイクミノーに、ジャッカルらしい斬新なアイデアが随所に盛り込まれている。ライコの開発に携わり、実際にフィールドでテストを重ねた馬場啓輔さんと久田智司さんに効果的な使い方を伺った。

ジャッカルからランカーを獲るシーバスルアーの第一弾として『RAICO(ライコ)132F』がリリースされる。大型ベイトパターンに特化したウエイクミノーに、ジャッカルらしい斬新なアイデアが随所に盛り込まれている。ライコの開発に携わり、実際にフィールドでテストを重ねた馬場啓輔さんと久田智司さんに効果的な使い方を伺った。

まとめ◎伊藤巧 協力◎ジャッカル

(右)馬場啓輔 (ばば・けいすけ)/ 97 年生まれの26 歳。愛知県在住。遠征釣行を好み、渓流トラウトからロックショアまで広く精通する  (左)久田智司 (ひさだ・さとし)/ 98 年生まれの25歳。東京都在住。シーバスゲームとタナゴ釣りを愛する年間釣行300 日の理論派アングラー

(右)馬場啓輔 (ばば・けいすけ)/ 97 年生まれの26 歳。愛知県在住。遠征釣行を好み、渓流トラウトからロックショアまで広く精通する

(左)久田智司 (ひさだ・さとし)/ 98 年生まれの25歳。東京都在住。シーバスゲームとタナゴ釣りを愛する年間釣行300 日の理論派アングラー

 

アクションを抑えた軽快な操作感が特徴

アクションを抑えた軽快な操作感が特徴

ライコは干潟や河口のシャローエリアで活躍するウエイクベイト。秋にコノシロや落ちアユ、イナといった大型ベイトを荒食いする産卵前のシーバスに極めて有効なルアーである。特徴はタイトなウォブンロールアクション。一般的なウエイクベイトに比べて波動が抑えられて巻き抵抗も軽く、誰にでも使いやすいルアーに仕上がっている。

 

誰にでも使いやすいルアーに仕上がっている

馬場「多くのシーバスアングラーが汎用性に優れるミディアムライト~ミディアムパワーのスピニングロッドをメインで使っているかと思いますが、ウエイトがあって巻き抵抗の大きいウエイクベイトを扱うにはパワー不足が否めません。ルアーがダウンに入ると巻きが重くなるのでロッドが曲がり込み、手首にかかる負担も大きくなります。そんなスピニングタックルでもストレスなく使えるウエイクベイトが欲しいと思ったのが開発のきっかけです」

ライコはフック込みで42gという軽さも魅力で、ミディアムパワー以上のロッドならば振り抜くようなキャストも可能だという。

久田「水押しを弱めにしてあるので、強波動のウエイクベイトでは出切らないシーバスが口を使ってきます。弱波動といってもこぢんまりした動きではなく、ウエイクベイトらしいアクションを残しつつ、大潮の下げに生じる速い流れのなかでもちゃんと泳いでシーバスを誘います。ウエイクベイトでありながら使いどころが多いので一年を通して使うことができますよ」

久田さんによればアクションの大きいウエイクベイトには60cmに届かないような小さなシーバスが先に食ってくることが多く、大型が食う前に場所を荒らしてしまうケースが少なくない。しかも強い波動はシーバスにプレッシャーを与えやすいので時合も短い傾向が強い。波動を抑えたライコを使えばシーバスを警戒させることもなく、大型との遭遇率を上げることができる。大型ベイトが群れているにもかかわらずボイルがないなど、それほどシーバスの活性が高くない局面でもライコが有効とのことだ。

キャスト時にタングステンボールがテールに移動するので後方重心となり、ウエイクベイトながら無理なく50m以上の飛距離を稼ぐ

キャスト時にタングステンボールがテールに移動するので後方重心となり、ウエイクベイトながら無理なく50m以上の飛距離を稼ぐ

 

特徴的なリップ形状。横のホールが巻き抵抗を軽くする。ベリー側のブリッジ構造はキャスト時に空気抵抗を減らして飛距離を伸ばす工夫だ

特徴的なリップ形状。横のホールが巻き抵抗を軽くする。ベリー側のブリッジ構造はキャスト時に空気抵抗を減らして飛距離を伸ばす工夫だ

 

大型ベイト群れる秋の汽水域で活躍

大型ベイト群れる秋の汽水域で活躍

東京湾では水温が下がってくる10月の前半から12月にかけてコノシロが河口や干潟に集まってくる。するとコノシロに誘われるように深場へ落ちる前の産卵を控えた大型のシーバスが姿を見せ、栄養を蓄えるために盛んに捕食する。これがコノシロパターン。同じように河口近くまで落ちてきたアユを荒食いするのを落ちアユパターンと呼ぶ。いずれも大型のシーバスを高確率でキャッチできる好機。こうした大型のベイトフィッシュを偏食する場面で威力を発揮するのがライコだ。

久田「コノシロパターンで有名な荒川や多摩川、旧江戸川などでテストを重ねて完成に至りました。コノシロパターンといえば東京湾のイメージが強いですが、熊本県の緑川や島根県の宍道湖など地域ごとに朗報が飛び交います。落ちアユパターンも含めると、全国各地にライコが活躍するフィールドが点在しています」

コノシロパターンで大いに盛り上がる関東ベイエリアのほかにも、水温が20℃を下回るころから汽水域に大型ベイトが群れる地域は多い。タイミングを外さなければ熱いゲームが堪能できる。

 

 

光量と水質を見てカラーをセレクト

ライコのカラーは馬場さんが提案したとのことで、選んだ理由と使い分け方を解説してもらった。

「カラーは全部で8色。いずれも昼夜を問わず使いますが、私は金コノ、デイコノ、ボラメッキUV、スミシオパールをデイゲーム。オーロラマーカー、ケミクリア、グローチャートパール、オールマットチャートをナイトゲームで使うことが多いです。さらに時間帯、水質、そしてベイトの濃淡に応じて選択します。

たとえば金コノとデイコノは似ていますが、強い濁りが入っていたりマヅメ時には金コノが有利ですし、その逆ならデイコノです。スミシオパールは、読んで字のごとく澄み潮で使うと威力を発揮します。アピールが弱めなので月明かりが強い日のナイトゲームにもおすすめです。余談ですが川に入ってアユを捕食しているシーバスは、腹が白いパール系のルアーにものすごく反応することがあるので、リバーシーバスには必ず持っておきたいカラーです。九頭竜川や最上川のような北陸や東北に多い大河川で使ってほしいです。

逆に東京湾を中心とする関東ベイエリアや熊本の島原湾のような濁りの入りやすいエリアでは、メッキのフラッシングで強くアピールするボラメッキUVや、激しい明滅効果でアピールするオーロラマーカーの使用頻度が高まります。ホロ系の金コノとデイコノも抜群です。なかでもボラメッキUVは紫外線を浴びるとキレイな紫に発光するので昼夜を問わずよく釣れます。そしてベイトが若干小さくてライコのシルエットを小さく見せたいときは、ボディーの模様だけ浮かび上がるケミクリアを結びます。

グローチャートパールとオールマットチャートはシーバスルアーの定番ともいえる強いカラーです。東京湾はもちろん全国各地の濁りやすいエリアで使います。雨などの影響を受けて突然濁ったときも頼りになります」

普段の釣行ではお気に入りのカラーを結ぶアングラーが多いと思うが、シーバスの活性が高い局面でより多くのバイトを得るだけでなく、活性が低いときにはカラーが明暗を分けることも往々にしてあるので、常にフィールドの状況にマッチしたカラーを選びたい。

カラーは8色。光量や水の透明度など、昼夜にかかわらず状況に応じて使い分けることで大型との遭遇率を高められる

カラーは8色。光量や水の透明度など、昼夜にかかわらず状況に応じて使い分けることで大型との遭遇率を高められる

 

ウエイクベイトにはミディアムヘビーのロッドが望ましいが、ライコに関してはワンランク軟らかいロッドでもストレスなく扱える

ウエイクベイトにはミディアムヘビーのロッドが望ましいが、ライコに関してはワンランク軟らかいロッドでもストレスなく扱える

 

ライコの使い方とゲームの組み立て

ライコの使い方とゲームの組み立て

馬場「ライコを一言で表現するならば、ウエイクベイトとミノーのハイブリッド『ウエイク系ミノー』です。ウエイクベイトという固定概念を取っ払って自由に使ってほしいルアーです。ウエイクベイトらしく引き波を立てながら水面を引くのはもちろん、少し潜らせたところでミノーのように流したりドリフトさせても食ってきます。タダ巻きもよく、ブルブルと穂先が揺れてライコが泳いでいるのが分かるぐらいの巻き速度で引いてきます。水面直下でドリフトさせると、ボディの横から流れを受けた際にスライドアクションしたり瞬間的にバランスを崩してヒラを打つので、その不規則なアクションでシーバスにスイッチが入ります」

久田「有望なポイントは、水深が50を切る激シャロー、もしくはブレイクが絡むやや深い流心です。激シャローはベイトを追い込んでいるので食い気が非常に高く、鼻先を通すことができれば派手に水面を割ります。川の中洲といった地形変化も見逃せません。特にカキ瀬は本命スポットです。シャローでは引き波を立てながら水面を引いて反応が得られなければ10cmほど潜らせます。流れが速い場所では潜り過ぎないようリトリーブを遅くしたり、ロッドを立てるなどして対応します。ブレイク周りも基本的に水面から下に刻んでいきます」

ライコを使った組み立ては一般的なウエイクベイトと同じ。橋脚周りなら道路灯の明かりでできる明暗を釣る。基本的にシーバスは暗い側に身を潜めているが、ベイトの動き方によっては明るい側にも出てくる。まず明るい側をチェックして、次に明暗の境目、そして暗い側といった順にライコを通していく。活性の高いシーバスはベイトを追って明るい側に出てくることが多く、好条件の日なら明るい側だけでゲームが成立するとのこと。ちなみに大型が出やすいのは明暗の境目。アップクロスで明に入れて、流れに乗せてリーリングしながら暗との境界線を通す。境界線を通過するタイミングでライコをターンさせると一層効果が期待できるそうだ。

馬場「大型ベイトを捕食しているシーバスのなかに強波動を嫌がる個体がいます。ミノーのような弱波動のルアーに交換してもシルエットまで変わるので食ってきませんが、ライコならバイトに持ち込むことができます。実釣テストでも強波動のウエイクベイトを使って時合が終わったところでライコをキャストしたら立て続けにヒットしたこともあるので、ライコをルアーローテーションに加えればチャンスが巡ってくる確率は確実に上がります」

引き抵抗が軽いことからも分かるようにアクションが抑えられているので、通常のウエイクベイトでは使えない速くて強い流れのなかでも泳ぎが破綻しない点もライコの大きな魅力だ。ダウンに入ってライコがターンしたあとも軽やかに泳ぐのでヒットゾーンが長いという。ウエイクベイトらしからぬ安定感でシーバスを引き出す。

久田「フロロリーダーを使っている人が圧倒的に多いと思いますが、ぜひ浮力のあるナイロンリーダーを試してみてください。左右の振れ幅などライコの動きが少し変わります。全体的に柔らかい動きになってシーバスの反応も変わります。弾かれることも少なくなりますよ」

間もなく佳境を迎える大型ベイトパターン。大型シーバスとの遭遇率が高まるチャンスだ。生まれたてのライコを手に、フィールドに繰り出そう。

川の流れが強まり、通常のウエイクベイトが使えない状況になってもライコなら泳ぎが破綻しない。ウエイクベイトらしからぬ安定感はライコの武器だ

川の流れが強まり、通常のウエイクベイトが使えない状況になってもライコなら泳ぎが破綻しない。ウエイクベイトらしからぬ安定感はライコの武器だ

 

沖に控えている浅瀬にキャストして手前に深くなるブレイクを探ると食ってきた

沖に控えている浅瀬にキャストして手前に深くなるブレイクを探ると食ってきた

 

 

 

 

※このページは『つり人 2023年12月号』を再編集したものです。

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