川も海も湖も、 釣りを始めたいすべての人を応援する総合釣りサイト

親子で楽しめるタナゴ釣りのすすめ :前編

里の小川でねらうべきポイントは?

文◎松井伸吾、写真◎編集部
124-129-kansai-tanago_cs6 (15)a
山間の台地に真新しい住宅が建ち並ぶ兵庫県三田市。大阪・神戸へ至近のベッドタウンとして発展する町には、緑豊かな田園地帯もまだ多く残っており、春の小川を探索すれば、元気な野のタナゴに会える。穏やかな日曜日、父娘水いらずのお散歩フィッシングへ。

この記事は『つり人』2018年5月号に掲載したものを再編集しています。

引っ越して始めた小もの釣りにどっぷり


私がタナゴ釣りを始めたのは、大阪から今住んでいる兵庫県の三田市に引っ越してきた3年ほど前。三田に流れている武庫川水系にはタナゴがいるらしいと知人から聞き、釣ってみたいと思ったのがきっかけだ。

124-129-kansai-tanago_cs6 (2) 松井伸吾さんは鳥取の大学を卒業。釣り好きが高じて釣りメーカーに就職。営業や製品開発に長く携わったが、夢を追い求めて独立した。環境のよいこの土地がすっかりお気に入り

もともとアクアリウムが好きで、タナゴにも以前から興味はあった。しかし、それまでタナゴは水族館か熱帯魚店でしか見たことがなく、野生の姿はもちろん目にしたことがなかった。三田にタナゴがいる!?  それだけで興味をそそられた。

とはいえ、どうやって釣るのか、どんなところにいるのか全く分からない。タナゴ釣りというと、水路やホソで短いサオを使って足もとを釣るイメージがあったので、まずはそういう場所を捜すことから始めた。ところが、三田にはそういうポイントがないのだ。「えっ、どこにいるの?」という感じ。とりあえず「ココかな?」と思うポイントでサオをだすが、釣れるのはカワムツばかり。タナゴ釣りは手軽で簡単なものとばかり思っていたので、「完全になめていた!」と痛感したのを覚えている。

タナゴを釣るにはどうすればいいか? まずは魚のことを研究しようと、ネットや博物館の資料を読み漁った。あとは地図を広げていろいろな現場、ポイントを廻ってひたすらサオをだし続けた。すると偶然にも、初めてのタナゴが釣れた。

初めての野生のタナゴはアブラボテだったと思う。その時の感動は今も忘れていない。それ以来、どっぷりとタナゴ釣りにハマり、小一時間もあれば近所を探釣するようになった。

YouTube「つり人チャンネル」にてタナゴ各種の観察動画を公開中!

緑多く住みやすい町


三田は六甲山の北側にあり、標高が200~300mほどだ。夏は涼しくちょっとした避暑地になっている。阪神エリアからのアクセスもよく、車だと高速を使って大阪から40~50分、神戸から30~40分だ。

三田牛が有名だが、他にも黒枝豆やイチゴ、原木シイタケ、米、酒米(山田錦)、マツタケ、山の芋などの畜産・農産物に恵まれている。そして、昔ながらの田園風景、雑木林などの里山的な環境が今も多く残っている。三田城の城下町だった三田駅周辺は旧市街と呼ばれ、歴史を感じられる。

一方で、市内にはウッディタウンと呼ばれる、近畿でも最大規模のニュータウンが広がっている。里山、旧市街、ニュータウンが融合した全国でも珍しい町ではないかと思う。また、関西地区のバス釣りで有名な青野ダムもここ三田にある。あとはとにかく大きな公園が多い。週末になると大勢の家族連れがレジャー目的で三田を訪れる。妻と家を捜していて、たまたま三田を訪れた時に、空気はうまいし、特産物&美味いものもたくさんあるし、自然も多いし、公園も多いし、子どもを育てるならもうここしかないなといった感じになり、引っ越しを決めたのだった。

124-129-kansai-tanago_cs6 (3) 住宅街から少し足を伸ばすと田園地帯の里川があちこちに

生息するのは6種類。好む流速が種により違う武庫川水系に生息しているタナゴは、アブラボテ、ヤリタナゴ、カネヒラ、シロヒレタビラ、タイリクバラタナゴ、イチモンジタナゴだ。

アブラボテはここを代表するタナゴで、比較的いろいろな場所で釣ることができる。流れが緩い場所を好むようで、石垣の隙間や大岩の反転流、藻の陰などに多く見られる。サイズもよく、大きいものなら10㎝くらまで釣ったことがある。体色は一見すると地味な茶色だが、よく見ると淡いオリーブグリーンで、オレンジの尻ビレと相まって大変きれいだ。婚姻色は春から初夏に見られ、晩秋まで姿を確認できる比較的釣りやすいタナゴである。

124-129-kansai-tanago_cs6 (1)_2 娘の実花ちゃんも釣ったタナゴは凛々しいアブラボテ

ヤリタナゴとカネヒラは、岩や石がゴロゴロしていて、周囲に藻が生えており、日当たりがよく、比較的流れがあるところで、群れでヒラを打っている姿をよく見かける。アプローチが難しく、ちょっと近づくと逃げてしまうので、少し距離を置いて、そっとエサを流してねらう。ヤリタナゴは春、カネヒラは秋の婚姻色が非常にきれいだ。

あとはシロヒレタビラとイチモンジタナゴが今一番釣ってみたいタナゴなのだが、自分はまだ釣ったことがない。周囲には釣れている人がいるので、私も今年こそはと思っている。シロヒレタビラは初夏頃に婚姻色が出て非常にきれいになるとのことなので、その頃にぜひ釣ってみたい。数が非常に減っているタナゴということで、もちろん釣れた時にはいつも以上に大切にしたいと思っている。あとは移入種のタイリクバラタナゴも姿を見ることができる。

タナゴ釣りをして驚いたのは、彼らの遊泳能力の高さだ。種類にもよるが、流れの速いところにも多く生息しており、最盛期(春~秋頃)には川の瀬の中で、多くのタナゴたちがヒラを打っているのを見ることができる。武庫川水系、三田周辺の河川は比較的流れが速いため、そのようなタナゴたちが多いのかもしれない。タナゴ釣りを始めた当初は、タナゴというのは流れが緩いところや、止水域にだけいるものと決めつけてしまっていたので、この意外な習性を実感として知った時はとても驚いた。もちろん時期にもよるが、5~10月には瀬、チャラ瀬もチェックするようにしている。

タナゴ捜しの注目要素

・川が屈曲しているベンド部分(速い流れが適度に緩む)
・川の合流部や流れ込みの合流点
・日当たりぐあい(日向と陰のバランス)
・隠れ家となる石、石垣、流れ藻がある周辺
・周辺に貝があるかどうか

124-129-kansai-tanago_cs6 (4) 人工的な水路の合流部も小魚が集まる

124-129-kansai-tanago_cs6 (5) この流れにもタナゴがいた

124-129-kansai-tanago_cs6 (7) 川の水量は季節によっても大きく変わるので、定期的なポイント探索が欠かせない

124-129-kansai-tanago_cs6 (9) 水路に架かる木橋の陰も有望ポイント

124-129-kansai-tanago_cs6 (10) 武庫川上流部の大きなカーブ。治水用の石垣などが入っており周辺でタナゴの魚影が見られる

後編「子連れフィッシングの魅力」へ続く








2019/4/8

つり人社の刊行物
タナゴ・フナ 水郷&首都圏ワクワク釣り場ガイド
タナゴ・フナ 水郷&首都圏ワクワク釣り場ガイド 本体1000円+税 A5判並製96P
人気の月刊『つり人』東京近郊HOT情報の記事を中心に、選りすぐりの淡水と汽水の小もの釣り場を集めたガイドブック。対象魚は表題のタナゴ、フナ以外に、ハゼ、テナガエビ、ヤマベの小もの5種!  釣り場は霞ヶ浦や北浦をはじめ、茨城・千葉・埼玉・東京…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
釣りあそびジャーナル 骨抜きの達人Ⅲ
釣り人道具店


つり人社の刊行物
タナゴ・フナ 水郷&首都圏ワクワク釣り場ガイド
タナゴ・フナ 水郷&首都圏ワクワク釣り場ガイド 本体1000円+税 A5判並製96P
人気の月刊『つり人』東京近郊HOT情報の記事を中心に、選りすぐりの淡水と汽水の小もの釣り場を集めたガイドブック。対象魚は表題のタナゴ、フナ以外に、ハゼ、テナガエビ、ヤマベの小もの5種!  釣り場は霞ヶ浦や北浦をはじめ、茨城・千葉・埼玉・東京…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
つり人社の刊行物
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc.
困った時はココ!東京近郊キラキラ釣り場案内60 タナゴ、フナ、テナガエビ etc. 本体1,200円+税 A5判並製
月刊『つり人』で、首都圏近郊小もの釣り場の紹介記事を長年執筆してきた著者が、その圧倒的な釣り場情報量をはじめて一冊にまとめた!東京都心部、水郷周辺、千葉、埼玉、神奈川県まで60の釣り場を厳選してピックアップ。釣り場のようすがひと目で分かる写…
釣りあそびジャーナル 骨抜きの達人Ⅲ
釣り人道具店

最新号 2019年7月号

第1特集は「これなら釣れる! ドライフライ・テンカラ」。テンカラは渓流釣りナンバー1のシンプル装備。けれどもいざ毛バリを振ってみると、思うように飛ばないし、どこを流れているのかも分からない。今号ではドライフライ使用のスタイルを提案! 魚がバシャリと飛びつけば興奮度はMAX。羽虫が飛び交う盛期は今! 風薫る新緑の渓へ身軽にダッシュ。第2特集は「スタートダッシュの入れ掛かり河川! アユ釣り開幕2019」。今期は全国的に渇水傾向といわれる中、気になるアユのソ上状況はいかに? 名手たち注目のアユ釣り河川は? いよいよ本格的なアユシーズンに向けてカウントダウン。今年も熱くニッポンの香魚を追う、待望の季節がやって来た。
[ 詳細はこちらから ]

オンライン書店Fujisan.co.jp

つり人最新号を、毎号、発売日当日までにお手元にお届けいたします。 (地域や交通事情によって発売日より遅れて届くことがございます。予めご了承ください。) 送料は全国無料。印刷版、デジタル版共に1冊から定期購読がはじめられます。 店頭で売り切れてしまったり、忙しくて買いそびれる、という心配もありません。
定期購読をお申し込みいただくと、デジタル版の最新号からバックナンバーまで約1年分が無料で読めます。

[ 定期購読はこちらから ]

 

読み込み中