北海道で近年盛り上がりを見せるオフショアのジギングゲーム。なかでも網走の能取岬沖エリアではマダラが数多くキャッチされている有名ポイント。この釣りに詳しい『ブルーマリン』オーナーの西川竜哉さんに釣り方のコツを伺いました。
スローピッチで楽しむ五目ジギング
レポート◎小林亮
北海道で近年盛り上がりを見せるオフショアのジギングゲーム。なかでも網走の能取岬沖エリアではマダラが数多くキャッチされている有名ポイント。この釣りに詳しい『ブルーマリン』オーナーの西川竜哉さんに釣り方のコツを伺いました。
マダラは10㎏オーバーも!
北海道では近年、オフショアジギングの人気が高まっている。これはブリの来遊量が増えたことが大きな要因だが、ブリ釣りが一般的になる以前から根魚、マダラ、サクラマス、平ものなどをジギングでねらっている愛好者は少なからずいた。美幌町のショップ、『ブルーマリン』オーナーの西川竜哉さんもそのひとり。
ブルーマリン

営業時間=8時半~20時(5~10月)
問合先=℡0152・73・3545
「オホーツクでは20年ほど前からマダラ、オヒョウなどがジギングのターゲットになっています。最近はオヒョウがあんまり釣れなくなってしまいましたが、マダラやホッケは変わらずよく釣れていますし、食味がよいアオゾイも掛かります。シーズン開幕は例年、ゴールデンウイーク明けからで、10月くらいまで楽しめます」
ポイントは知床のウトロ沖と網走の能取岬沖が有名。ウトロ沖はホッケ、アオゾイなどの根魚、能取岬沖はマダラの魚影が濃いのが特徴だ。マダラは3~4㎏が多いが、10㎏オーバーも出る。ホッケは50㎝オーバーの通称「メガホッケ」も期待できる。


タックルはいわゆるスロージギング用が主流。ポイントの水深は時期によっても異なるが、能取岬沖で初夏に探るのは30m前後ゆえ、ジグは100~180gがメイン。ロッドはこのウエイトのジグに合うものをセレクトすることになる。ラインはPE1.2~2号、ショックリーダーはフロロカーボン20~30ポンドが一般的。


明邦化学工業『バケットマウス』
道内の遊漁船は座席、ロッドホルダーのないタイプが多いので、小移動時に座れる堅牢なタックルボックスがあると重宝する。別売りのロッドスタンドをセットしておくと便利。

底をタイトにねらう
釣果を上げるコツを西川さんにうかがった。「マダラ、ホッケ、アオゾイがメインターゲットになりますが、いずれも底から10mの範囲を探るのが基本です。アクションはフォールで食わせることを意識し、反応がなかったらいろいろな動きを試したいですね」。ジギングというと大きくシャクり上げるイメージが強いが、西川さんのロッド操作はゆったりとしたリフト&フォールだ。
また、根が荒いポイントが少なくないので、ジグが着底したら素早く底を切ることが大切。ただし、「マダラの場合、底ギリギリをねらったほうが大ものの可能性が高く、底から離れすぎると型が小さくなる傾向がある」とは取材日の最大魚をキャッチした佐々木一さん。船を流しながら釣ると水深が目まぐるしく変わり底をタイトに探るのは難しいが、ウデの差が出て楽しいところでもある。
オホーツク海のオフショアジギングは魚種が多彩で、何が掛かるか分からない面白さがある。取材ではメインターゲットのマダラ、ホッケ、アオゾイに加え、3種類のカジカ、ソウハチ、アイナメ、シマゾイ、エゾメバルと五目で収まらず10目釣りを達成。この日は対面ならなかったが、キタノホッケ、ヤナギノマイ、スケソウダラ、ウサギアイナメ、サクラマスなども日によっては混じり、6月中旬以降はブリも高確率で回遊してくる。






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レポート◎小林亮
昭和55年生まれ。北海道札幌市在住。好きな釣りはルアーフィッシング全般、アユの友釣り、氷上ワカサギ釣りなど。姉妹紙「ノースアングラーズ」で道内の釣り場紹介記事を担当。釣って食べて浸かって北海道の生活をどっぷり満喫中
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2019/6/8