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アマゴ釣り/山梨県・黒桂河内川

美形アマゴが濃厚な沢に親子で釣行。今年も行きたいベスト渓谷

写真と文◎望月竜也

039-051best keiryu_cs6 (17) もちづき・たつや
1970 年生まれ。山梨県南部郡在住。盛期は大ものを求めて本流に通うが渓流域の釣りも大好き



この記事は『つり人』2017年3月号に掲載したものを再編集しています。

荒れた川が復活した


 渓流釣りに本格的にのめり込んだのは20歳を過ぎてから。ホームグラウンドは富士川水系と大井川水系だが、大型渓魚が釣りたい一心で源流のイワナから河口付近のサケまで、大もの有望の情報を聞けば各地を飛び回る。最近は本流釣りをメインに楽しみ、年に数回は沢に分け入り美形アマゴをねらっている。

 行きたい釣り場は数あるものの、富士川の一大支流、早川に注ぐ黒桂河内川でサオをだしたい。かつては下流部でソ上魚がねらえ、中・上流部では数が出た。近年は本流釣りばかりで足が遠のいていたが、2016年久しぶりに訪れると美しいアマゴと再会することができた。

 黒桂河内川を含む早川の水域にはたくさんの支流が枝を広げる。大型が潜む渓、数が有望な沢など魅力あふれる釣り場が多い。しかし数年前の大出水で川が荒れ、渓魚も激減したようす。近年は落ち着きを取り戻し、少しずつだが回復の兆しが見えている。数年前に息子を連れて訪れた夏は、チャラ瀬で数釣りをした思い出がある。

039-051best keiryu_cs6 (20) 雨後、チャラ瀬で連発した時の一コマ。息子もヒットさせて上機嫌

039-051best keiryu_cs6 (18) 堰堤上は深みのある釜が連続するようになる

 解禁は例年3月中旬。標高が高いため上流部は雪が残る。初期は下流部がおすすめで、早川との合流点もよいが、それよりも一段目の堰堤より上流部が魚影は濃い。堰堤はサオをたたみ右岸の踏み跡を辿って越える。しばらくは落差もあるが比較的釣りやすいポイントが多い。

 初期のタックルは硬中硬や硬調の5~6mのサオに0.2号を基本に0.4号クラスの仕掛けも準備しよう。通し仕掛けでもよいが、頭上に張り出す木々や根掛かりでロストすることもある。ハリス、ミチイト、天井イトとパーツを分けたほうがトラブルに素早く対処できる。例としてハリス0.2号ならミチイト0.4号、天井イト0.6号で作る。倍々で太くするとテーパー状になり仕掛けも飛びやすい。ハリは6号前後だが初期は食いも浅い。アタリを送り込むと飲まれる確率も高いので、外しやすいスレバリがおすすめだ。魚体を傷つけにくいため元気があるうちにリリースできる。オモリはG2~3Bを準備し、水深、水量に合わせて換える。低水温では魚の動きも悪いためナチュラルな流しではアタリは出にくい。重めのオモリでゆっくりと流すのが効果的。淵や大トロではガン玉を数個付けてエサを止めるようにして待つと効果的だ。

 エサは初期定番のイクラ、キヂなど匂いの強いものがよく、ブドウムシもあれば幅が広がる。川虫も有効だが現地ではあまり採れない。他の河川で採取してきたほうがよい。

 初期はセオリーどおり落ち込みやトロ場がねらいめ。水深のあるポイントを丁寧に探れば数が出る。一段目の堰堤直下は大型魚が足を止める。特に秋口は見逃せず、初期からねらってもよいが飛沫でビショ濡れになる。レインウエアを着用していなければ諦めたほうがよい。

039-051best keiryu_cs6 (22) 一段目の堰堤下はソ上止めとなる。本流差しの大型も期待できる

039-051best keiryu_cs6 (19) 下流部は平坦な流れが多いため、カーブのブッツケ、深みにねらいを絞る

 堰堤上を釣り進むと2連続で堰堤が出てくるが、ここは左岸の踏み跡で一気に乗り越える。堰堤上は広河原となっている。夏の渇水期、雨上がりに大釣りをした場所だ。6~7寸だったがササニゴリの瀬から湧き出るように魚が飛び出した記憶が残る。普段はアタリがほとんどない浅場も、ニゴリが出た途端に大釣りができると知った。

 堰堤上はしばらく開けた渓相で釣りやすいが、屈曲し両岸の高い壁に挟まれるようになる。その年の川底の深さにもよるが川通しで歩くことが困難。初期の低水温時や雨が降り始めた場合はここで引き返すのが無難だろう。

 この黒桂河内川は左岸の高い場所に電力会社の管理用林道も通っている。そちらを使って取水堰堤付近まで行くルートもある。下流部よりも型はよいが林道を使い入渓する人も多く魚影は薄いケースもある。また入口にゲートがあり1時間半ほど歩かなければならず、入渓点が分かりにくい点も付け加えておく。

 取水堰堤上も魚はいるが、先にも言ったように初期は雪が残り危険だ。入渓は5月以降がよい。また取水堰堤以遠は踏み跡も不明瞭なためルートファインディングに自信のない人はやめたほうがよい。なによりクマとの遭遇率が高い地帯で、私や仲間も近しい人は必ず目撃している。下流部であっても安全対策は万全に。クマ避けの鈴はもちろん、予備の食料、細引きなは常備。「転ばぬ先の杖」である。

039-051best keiryu_cs6 (21) 夏場はこんな遊び方もある。石がきれいで透き通る流れ

039-051best keiryu_cs6 (23) 上流はシカも引き返す峡谷となる。夏場は泳いでソ行できるが、初期はこの辺りで引き返すとよい

039-051best keiryu_cs6 (24) シカはもちろんクマとの遭遇率も高い。クマ鈴は必携

タックルデータ
サオ:がまかつ「幻我」硬調5 m or 6m
天井イト:ナイロン0.6 号
ミチイト:フロロ0.4 号
ハリス:0.2 号
オモリ:G2 ~ 3B
ハリ:がまかつ「ハイパー渓流」6 号、「ナノアマゴ」5 号
エサ:キヂ、イクラ
039-051best keiryu_cs6 (4) ●管轄漁協:早川漁協(℡ 0556・45・2302)
●交通:中部横断道路・増穂IC からR52 を静岡方面に20 分。県道37 号で早川町に入り約30 分で新倉地区。または新東名・新清水IC から甲府方面に50 分ほど走り、県道37 号で釣り場へ
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2018/2/5

最新号 2018年3月号

“春、心を癒す谷あそび”と題して今月の特集は渓流解禁。実釣では長野県・雑魚川、埼玉県・荒川を取り上げている。これから渓流釣りをやってみたいという人向けにはエサ釣り、テンカラ、ルアーフィッシング、フライフィッシングの入門記事を掲載。そのほかウエアやウエーダーの選び方、カワムシの取り方、全国の主要漁協を網羅した解禁情報など解禁を強力にサポートする内容になっている。また巡ってきた春。祝、渓流釣り解禁! “寒の季節の安・近・短 ワカサギ&タナゴ”も必見。霞ヶ浦の寒タナゴ、グルテンの使い方、今大注目の神奈川県・津久井湖のワカサギ釣り、紅白サシのエサ実験を掲載。
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