海のファミリーフィッシングといえば本州ではアジ、イワシ、サバなどの小型青もののサビキ釣りがポピュラーだが、北海道では何といってもチカが人気だ。
チカは厳寒期がハイシーズン!
小林 亮◎レポート
この記事は『つり人』2017年2月号に掲載したものを再編集しています。海のファミリーフィッシングといえば本州ではアジ、イワシ、サバなどの小型青もののサビキ釣りがポピュラーだが、北海道では何といってもチカが人気だ。キュウリウオ科の魚で姿はワカサギに酷似し、最大で25㎝ほどまで成長する。ほぼ道内全域に生息しており、手軽な港で比較的イージーに釣れ、食べて美味しいのが人気の理由。港などでは群れを通年見るが、好期は大きい個体が釣れる秋~早春。そう、まさに今がハイシーズンで、12~2月の厳寒期は20㎝クラスの通称「オオチカ」がねらえる。
釣り方はサビキ釣りだと数釣りしやすい。タックルは次のとおり。サオは4~5m、1~2号の磯ザオ、またはノベザオ。前者なら小型スピニングリールが必要だが、安価なものでも大丈夫だ。ミチイトはナイロン2~3号。オモリはナス型1~3号。仕掛けは市販のチカ用サビキ4~5号。ハゲ皮やウーリー付きが定番だが、空バリタイプもある。寄せエサはアミ。付けエサは、ハゲ皮付き仕掛けならなくても釣れるが、空バリタイプや食いが渋い状況なら、スピードエサ付け器でハリにアミを擦り付けると釣果があがりやすい。また、ワカサギ釣りのようにサシを使ったり、サケの白子を用意する人もいる。また、サビキ釣りのほか、ノベザオと1本バリでねらうウキ釣りも面白い。
チカ釣りには難しいテクニックは求められない。回遊する群れを足止めすべく寄せエサを少量撒き、そのなかで仕掛けが踊るようにサオをゆっくり上下するだけ。数を伸ばすには手返しのよさがカギを握る。この釣りでは仕掛けを強く張ってから激しく揺すり、掛かった魚を地面に落とすのが常套手段なので、家族での釣行ならサオを握る人と、落ちた魚を拾う人で分担するのも手だ。なお、釣れた魚を素手で触るとすぐに手が冷える。魚を掴むトングなどがあると便利。
おすすめのチカ釣り場は新冠町の節婦漁港。日高の漁港はどこも期待できるが、同港は特にオオチカの釣果をよく聞く。そして、札幌から約110㎞と手頃な距離にあり、無料区間が設定されている日高自動車道を利用できるのでお財布にやさしい(笑)。また、日高エリアは道内では比較的温暖で雪が少ないのもよい。近くを流れる静内川は道内でも希少な〝凍らない川”。トラウトフィッシングの用意をしておけば、ニジマスやブラウントラウトをねらえ、河口近くではそれらの降海型である大型のスティールヘッドやシートラウトも視野に入る。
ちなみにチカのいただき方は、基本的にワカサギと同じでOK。テンプラ、空揚げ、フライ、マリネのほか、刺身にする人もいる。また、オオチカは一夜干しが絶品だ。鮮度のよいチカは本当に旨いので、ぜひ挑戦していただきたい。
静内川最下流部、静内橋からの眺め。スティールヘッドやシートラウトをねらえるロマンいっぱいのフィールド
日高は日本一の馬産地。あちこちでサラブレッドを見られる。ちなみに2015年の有馬記念を買ったゴールドアクターは新冠町の生産場
節婦漁港の風景。港内に群れが入れば、厳寒期も大賑わい!
クルマを横付けして楽しめるので、すぐに暖を取れる
静内温泉
℡0146・44・2111
泉質は美肌の湯として有名な含硫黄ナトリウム炭酸水素塩泉。軟らかく肌に染み渡るお湯は、湯冷めしないと評判。予約すれば1時間1000円(超過30分毎500円)で家族風呂(4~5人)も利用できる
住所●新ひだか町静内浦和106
営業時間●午前10時~午後10時
料金●大人500円
交通●日高道日高門別ICから約23㎞℡0146・44・2111
泉質は美肌の湯として有名な含硫黄ナトリウム炭酸水素塩泉。軟らかく肌に染み渡るお湯は、湯冷めしないと評判。予約すれば1時間1000円(超過30分毎500円)で家族風呂(4~5人)も利用できる
住所●新ひだか町静内浦和106
営業時間●午前10時~午後10時
料金●大人500円
2017/12/25