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編集部2024年9月4日

岐阜県/板取川上流・長良川郡上 美濃の名川アユゲーム

アユ 全国おすすめ釣り場 岐阜

岐阜県美濃地方は山紫水明なアユ名川が連なる。立ち込むだけでも気持ちがよい清らかな流れで猿渡俊昭さんが解禁初期の爽快な釣りを味わった。

岐阜県美濃地方は山紫水明なアユ名川が連なる。立ち込むだけでも気持ちがよい清らかな流れで猿渡俊昭さんが解禁初期の爽快な釣りを味わった。

写真と文◎編集部

残りアカねらいの釣り場選び

残りアカねらいの釣り場選び

岐阜県美濃市で丸佐おとり店を経営する猿渡俊昭さんは従来のオトリ店にはないサービスを展開している。アユザオのレンタルサービスに小澤剛さん、小沢聡さん、島啓悟さんといった名手の協力を得てアユ釣りガイドのサービスも始め大好評である。また店には自家焙煎のコーヒーやかき氷を提供するカフェ、瀟洒なバーベキュースペースも設けており、釣り人だけでなくさまざまなお客さんを呼び込んでいる。

自身のユーチューブ「釣らざるチャンネル」も人気。ホームの長良川をはじめ近隣河川の最新の釣り場紹介や攻略法を詳しく解説している。今回はそんな猿渡さんと「爽快な友釣り」をテーマに解禁間もない6月4日に美濃の清流を釣り巡った。

6月1日に解禁を迎えた岐阜県の河川は大半の流域が白っ川になっていた。5月28日に降った大雨の影響である。釣り場選びはアカが残っていることが必須条件。猿渡さんが目指したのは板取川の最上流域である。板取川は長良川の支流。下流部は長良川中央漁協が管轄し、洞戸観光ヤナを境に上流は板取川上流漁協の管轄エリアとなる。入川したのは板取川温泉のある杉原地内だ。多くの河川は上流部ほど石が大きく水引きも早いのだ。

橿瀬橋から川を見ると青空に新緑の山々が映え青く透き通った水が流れている。さらりとした空気が爽快である。しかし「へチしかアカは残っていませんね」と猿渡さんが言うとおり両岸の緩い流れにのみアカが残り、真ん中は真っ白け。それもアユはいると見て猿渡さんは川に下りた。

 

 

爽快ウエアで清流を釣る

猿渡さんが身にまとうのはシマノの新ブランド「鮎GAME」のウエアである。従来のトーナメント用ウエアとは趣の異なるベストが目を引く。友釣りならではの機能性を追求した専用ウエアを「とっつきにくい」と言う釣り人は少なくない。水切りを重視したフィット性の高いタイツやピタッとしベストの見た目が苦手なのである。今号の特集「アユルアー」を始める人は渓流、ソルト、バスフィッシングを楽しむルアーアングラーが多い。こうしたルアーマンにも受け入れやすいデザインを目指したのが「鮎GAME」のコンセプトである。

「パンチングが採用されたタイツがお真っ白け。それでもアユはいると見て猿渡さんは川に下りた。

岐阜県美濃地方の清流は友釣りの面白さを心ゆくまで味わえるアユの名川ばかりである。板取川上流も透き通った流れの美しい釣り場で香りのよいアユが掛かる

岐阜県美濃地方の清流は友釣りの面白さを心ゆくまで味わえるアユの名川ばかりである。板取川上流も透き通った流れの美しい釣り場で香りのよいアユが掛かる

 

板取川上流の友釣り専用区は景色がよくアユが濃密放流されている。盛期以降は良型が釣れ盛る

板取川上流の友釣り専用区は景色がよくアユが濃密放流されている。盛期以降は良型が釣れ盛る

 

爽快ウエアで清流を釣る

猿渡さんが身にまとうのはシマノの新ブランド「鮎GAME」のウエアである。従来のトーナメント用ウエアとは趣の異なるベストが目を引く。友釣りならではの機能性を追求した専用ウエアを「とっつきにくい」と言う釣り人は少なくない。水切りを重視したフィット性の高いタイツやピタッとしたベストの見た目が苦手なのである。今号の特集「アユルアー」を始める人は渓流、ソルト、バスフィッシングを楽しむルアーアングラーが多い。こうしたルアーマンにも受け入れやすいデザインを目指したのが「鮎GAME」のコンセプトである。

「パンチングが採用されたタイツがお気に入りです。風通しと水通しが素晴らしくよくて、とにかく涼しい。撥水シャツは濡れてもベタ付かず気持ちがいいですよ。真夏はこのウエアしか着たくないくらい快適です」

猿渡さんは愛竿の「プロセレクトVS90」を伸ばすと、残りアカの多いへチに向かってオトリを放つ。さっそくゴソゴソと野アユがまとわりつくような反応が出る。

「きっと掛かると思いますよ」

間もなく目印がゴゴンと震えてアユが掛かる。しかし、あっという間に水面を割った魚は白くて小さい。

「アカ付きが悪いのでエサをしっかり食べていませんね」

左岸のへチを探って釣り下ると2尾、3尾と掛かったが魚は小さい。再び上流に戻って今度は右岸側のへチにオトリを通すと17㎝ほどの黄色いアユがタモに収まる。どうやらこのサイズが最大のようである。

「板取川最上流エリアはシーズン後半が意外と面白いんです。尺近いアユが出ることもあるし25㎝クラスがアベレージで掛かって楽しいですよ。水がきれいですからアユも美味しい。とはいえ今の状況ではいいアユが釣れにくい。郡上の白鳥地区に移動しましょう」

アユ用シャツは速乾性を謳う製品が多いが鮎GAMEブランドの「ウォーターリペルハーフジップシャツロングスリーブ」は撥水性がある。濡れてもベタ付かずにサラサラとした着心地が続く。ルアーフィッシング用のゲームベストのようなデザインの「鮎GAMEベスト」は背面がメッシュで風通しがよく前面は撥水防風性の高い生地である

アユ用シャツは速乾性を謳う製品が多いが鮎GAMEブランドの「ウォーターリペルハーフジップシャツロングスリーブ」は撥水性がある。濡れてもベタ付かずにサラサラとした着心地が続く。ルアーフィッシング用のゲームベストのようなデザインの「鮎GAMEベスト」は背面がメッシュで風通しがよく前面は撥水防風性の高い生地である

 

「鮎GAMEサマータイツ2. 5」は水抜けと風通しにこだわって2.5㎜厚のクロロプレンにパンチングが施されている

男性

「鮎GAMEサマータイツ2. 5」は水抜けと風通しにこだわって2.5㎜厚のクロロプレンにパンチングが施されている

 

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鮎GAMEブランドではウエアとのトータルコーディネートも楽しめるカラーの引き舟やオトリ缶もラインナップ。車移動の際は引き舟をオトリ缶に入れて運ぶと便利

 

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穂先が曲がるか曲がらないかというゼロテンションを基点にオトリを操作

 

 

ハイテンポな釣りが正解

美濃地方はアユの名川ばかりである。釣果が芳しくない時は川を大きく変えるのも手だ。猿渡さんは長良川中央、板取上流、郡上、馬瀬川上流、下馬瀬と周囲の漁協の年券を持って水況や釣況のよい川を釣り歩く。郡上白鳥までの道のりはタラガトンネルを抜けて山ひとつ越えれば50分ほどで到着する。 白鳥に着くと山から吹き下ろす強風が吹いていた。猿渡さんはサオを「ナイアード80-85Z」に持ち替えた。

「板取上流に比べればアカ付きのよい石が多いですね。新アカでも掛かりそうな雰囲気ですがどうでしょう」

そう言うと流れの通った流心付近を背バリとオモリを付けて探ってみる。追われる気配はない。今度は色の濃い石が並ぶヘチからのカケアガリを探ってみるとたちまち目印が弾け飛んで肉付きのよい17㎝クラスが舞い上がった。「郡上のほうが魚は育っています。ただこちらも残りアカをねらったほうがよさそうです」

オトリが替わればすぐに掛かるかと思ったが続かない。解禁初期は仕上がったアユが限られるため、ナワバリアユが抜かれた石に次の魚が付きにくい。こと郡上のような激戦区で、しかも残りアカねらいの状況が続けば、同じスポットに入れ代わり立ち代わりオトリが通る。連発しにくい状況である。

「広く動いて探らないと厳しそうです」

猿渡さんは川を切って対岸に渡ると拾い釣りを始めた。アユが付いた石であればオトリを入れるとすぐに掛かる。スポットにオトリを長い時間入れて見せるよりもテンポを上げたほうがよさそうだ。そう判断すると800mほどの瀬を一気に釣り下っていく。強風によって多くの釣り人がサオを畳んだのも幸いして自由に動ける。今夏の長良川は天然遡上に恵まれ大中小が入り混じる。やがて淵に続く落差の大きな瀬の肩に到達。クライマックスとなるこのポイントではナイアードをきれいに曲げ込む良型混じりで次々に掛かった。

 

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爽やかな香りが漂う肉厚のアユ。長良川郡上の上流域、高鷲白鳥地区はこのサイズが解禁初期からよく掛かった

 

16時に釣りを終えて引き舟のアユを数えると21尾。

「ハイテンポな拾い釣りが正解でしたね。ずいぶんと長い距離を探ったので倍くらいの数が釣れてもいいんですが。盛期に期待しましょう!」

と強風下の厳しい条件で出せた釣果に猿渡さんは満足顔だ。

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800mはあろう長い瀬をテンポよく探り回って数が揃った。「やっぱりアユ釣りは最高です」と猿渡さんの爽やかな笑顔が印象的だった

 

 

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※このページは『つり人 2024年8月号』を再編集したものです。

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