ご紹介するのは北海道の愛別ダムでねらえる「アメマス」です。スプーンでねらえます。
春のダム湖でトラウト開幕!
レポート◎小林亮
この記事は『つり人』2020年6月号に掲載したものを再編集しています。
小林亮
昭和55年生まれ。北海道札幌市在住。好きな釣りはルアーフィッシング全般、アユの友釣り、氷上ワカサギ釣りなど。姉妹紙「ノースアングラーズ」で道内の釣り場紹介記事を担当。釣って食べて浸かって北海道の生活をどっぷり満喫中
春のダム湖でトラウト開幕!
北海道の湖は支笏湖や洞爺湖など、一部の不凍湖をのぞき冬は全面結氷するので、トラウトルアーフィッシングは氷が溶ける春からになる。「4~5月は上川エリアのダム湖でロッドを振るのが例年の釣行パターンです。先日はもうそろそろ開幕かなと、夕マヅメの短時間ですが愛別ダムに行ってきました。
インレット周辺は氷もなく、雰囲気がよかった。これから雪代の影響がどうでるか
水面が開いていた岬周りで、アメマスが活性高くルアーにアタックしてきましたよ」とはフィッシュランドパワーズ旭川永山店スタッフの伊藤政光さん。そこで4月中旬、伊藤さんの釣行にご一緒させていただいた。
午前6時過ぎ、湖の南岸に位置する道道から湖岸に向かう。気温は2℃。暦の上では春だが、まだ残雪が多く、風景も半分は冬。道路脇に熊出没注意の標識があったが、もうヒグマは冬眠から目覚めているのだろうか。伊藤さんの仲間の高島純一さんを始め、3人ともヒグマよけの鈴をぶら下げる。
歩き始めるとすぐに木立の間から湖面が視界に入ってきて、「コー、コー」とハクチョウの鳴き声が聞こえる。岸際に出ると数百羽の群れ! その数にしばし圧倒される。ただ、釣りを始めるべく最初に向かった岬周りは、沖めまで氷が張っていて、投げたスプーンは「コーン」と音をたてて着氷した後、カーリングのストーンのように滑っていった……。しょうがないので、水面が開けている狩布川のインレット周辺を探る。
雪代とスプーン
インレットは川筋の深みもあり、魚が潜んでいそうな雰囲気はムンムン。数キャスト目には伊藤さんのルアーをアメマスが追ってきた。が、バイトには至らなかった。この時期、伊藤さんのスプーンの操作法は次のとおり。キャストしたら必ず底を取り、スロー、またはミディアムくらいの速さでリトリーブ。タダ巻きよりも、ロッドアクションをチョン、チョンと入れて変化をつけることが多い。その場合はチョンで浮かせた分を、フォールさせる感じだ。「最初のフォールで底に着いたら、すぐリトリーブに移ることを意識しています。フォールで魚にアピールできたとしても、ここをのんびりしていると、見切られてしまう気がします」
スプーン、ミノー以外ではスピナーも面白い
この後、もう一回チェイスを確認するも、そのうち反応は遠くなってしまった。浮かんでいる氷塊が風でインレット周辺に寄り、釣りにくくなってしまったので9時過ぎに終了。昼からはほかの釣り場を見に行くことにした。午後、戻ると湖面の氷はだいぶなくなっていたが、魚の活性は低く激渋な状況は変わらず、16時にストップフィッシング。
「これから暖かくなると雪代の濁りが入ります。基本的に濁りがきついポイントはさけたほうがいいです。この前釣れた魚は春先の個体にしてはコンディションがよかったし、水温が上がれば、魚の活性も高くなるので期待できます。フィールドの規模はそれほど大きくないですが、60㎝クラスもねらえますよ!」
開幕直後に伊藤さんがキャッチした40㎝クラス。その日は水面が開けていたのは岬周辺の一角だけだったそうだが、魚の活性は高かったそう
交通●道央道から旭川紋別道に入り、愛別IC で下りて道道101 号へ札幌から約2 時間半
イチオシギア
アングラーズシステム『バックス』
フロントワイド形状で姿勢よく泳ぎ、浮き上がりにくいスプーン。立ち泳ぎしにくいので根掛かり回避能力も高い。ウエイトは3.8、5.1、6.5、8、9.3、11、12.3g。カラーはアメマスねらいにはチャートリュース系が人気。写真で左端のブルー&シルバーはフィッシュランド パワーズ旭川永山店のオリジナル
ショップ
フィッシュランド パワーズ旭川永山店
住所=北海道旭川市永山11条4
営業時間=10~20時
問合先=☎0166・49・2223