春から夏に移行する時期。6月には梅雨の季節になる。雨で川の水量も増え、ヤマメ釣りも面白い時期になってくる。今回紹介するのは長野県中信地方を流れる信濃川水系の一級河川の奈良井川である。
壮大な山々を望みながら美形ヤマメを追う
小山 響◎レポート
レポーター=小山 響
平成5年生まれ。埼玉県上尾市在住。荒川銀影会、C -styleフィッシングクラブ所属。幼少の頃に釣りの楽しさに魅了され、現在は渓流釣りがメイン。その他、ヘラ、バス、冬にはワカサギ釣りと1年を通じて釣りを楽しんでいる
この記事は『つり人』2016年7月号に掲載したものを再編集しています。
メインはイワナだが尺ヤマメも
春から夏に移行する時期。6月には梅雨の季節になる。雨で川の水量も増え、ヤマメ釣りも面白い時期になってくる。今回紹介するのは長野県中信地方を流れる信濃川水系の一級河川の奈良井川である。奈良井川は、中央アルプスの木曽駒ケ岳の北にある茶臼山に源を発し、流域の観光名所・中山道奈良井宿・贄川宿を流れ塩尻市、松本市を抜け、松本市島内で梓川と合流し犀川と名前を変える。犀川水系だと、ニジマスやブラウントラウトのイメージがあるが、奈良井川の上流域ではイワナがメイン。中流域ではヤマメがメインターゲットになる。たまにイワナやニジマスが混じることもある。
ヤマメをねらうのであれば、郷原橋付近から上流がよい。このあたりは、開けた里川風の渓相になっており、入渓しやすいのも特徴だ。ポイントは平瀬や堰堤下のタマリや瀬からのヒラキと豊富。
釣れるヤマメのサイズは7寸クラスがメインであり、条件のいい時には尺近いヤマメが顔を見せる。堰堤下のタマリでは、イワナが釣れることもある。過去には40㎝オーバーの大イワナが幾度も釣れたことがあるそうだ。堰堤下は定番のポイントになっており、プレッシャーも高いが、丁寧にねらってみる価値はある。
流れの変化やカケアガリをじっくりと
タックルは、6~7mの中継ぎ渓流ザオにミチイトは0・5~0・6号。ライン素材は水に馴染みやすいフロロカーボンがよい。この辺りは開けているので仕掛けの長さは、使うサオとほぼ同じくらいでよいであろう。オモリは、2B~4Bを使い、ハリから30 ~35㎝のところに打つ。流れの底波をしっかりとらえられるように調節してほしい。ハリは、エサが川虫の場合、マスバリの6号を使い、キヂの場合はマスバリの8号を使う。
エサは、川虫をメインに使う。橋の前後のチャラ瀬で採取することが可能。オニチョロやクロカワムシが採取しやすい。エサ箱に、乾いたおがくずや水苔と一緒に入れておくと、エサが弱りにくい。
大きな石も少なく比較的平らな河川となっているので、流れの変化やカケアガリをしっかり見つけ、そのあたりを丹念に流して探るようにしたい。下流に、北アルプスの山々を望むことができる場所もあるので、景色を楽しみながら釣りをするのもよいだろう。
交通●長野自動車道・塩尻北ICで降り塩尻北ICの信号を右折しR19を諏訪方面へ行き、えびの子大橋の信号を右折。県道294号へ。7つ目の信号を右折し奈良井川へ
問合先●奈良井川漁協(℡0263・53・1505)
2017/5/25