友松信彦さんと月刊つり人12月号(10月25日発売)の取材で、東伊豆は城ヶ崎周辺に行ってきました。いよいよ秋磯開幕!
今期の磯釣り開幕を占う! (2020年10月11日)
レポート◎サトウ(月刊つり人編集部)
陽気が一気に涼しくなりました。磯のようすが気にナルつり人も多いことかと思います。
さて台風14号が温帯低気圧となった10月11日、『日本一グレを釣る男。』の友松信彦さんと月刊つり人12月号(10月25日発売)の取材で、東伊豆は城ヶ崎周辺に行ってきました。
シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権全国大会で4度の頂点に立っている友松信彦さんは、メジナ釣りを通じて天候や海の変化を大きな視点でとらえています。こと磯釣りは気象および海況を読めないと安全に楽しめません。友松さんは地磯や堤防をメインに技術を磨いた名手です。自己責任で完結する地磯選びは天候や海況の変化に細心の気を配ります。そして気圧配置、風向き、波高のみならず黒潮の流路や釣り場周辺の定置水温まで友松さんはまめにチェックしています。1つのポイントに対して潮や風がどのように影響しているのか、大きな視点で釣り場の条件をとらえると釣りに深みがでるものです。
富戸払港
台風の吹き返しとなるナライ(北東風)が7~10mも吹いていたこの日、東伊豆の釣り場で風や波に邪魔されず安全な釣りが楽しめる場所は限られます。友松さんが向かったのは富戸払港です。港内を向いてサオをだせば風を背から受けられ「ナライが20m吹いても大丈夫」と友松さんは言います。1年を通じて大型メジナが回遊しやすく、寒の時期には40cmオーバーが乱舞し、時に50㎝に迫る超大型もあがるスーパー堤防です。が、結果からいえばこの日はメジナの気配が全くありませんでした。富戸払港の水深は4mと浅く、砂地が大半で魚の居着く根も少ない。エサに誘われメジナが回遊しなければ期待できません。またネンブツダイやスズメダイが多く、この日は海面を覆いつくすほどのトウゴロウイワシもいました。エサ取りをかわすべく友松さんは2Bの口ナマリを打って強制的に底層を探りますが、今度はサンバソウ(イシダイの幼魚)が一投一尾で当たります。イシダイは磯の王者といわれますが小型のサンバソウであってもメジナより力関係が上なのか「サンバソウが湧くとオデコをくらう」と言うほどにかわすのが難しいそうです。こんな状況から11時には堤防から地磯へ移動を決断します。
海面を覆いつくすトウゴロウイワシ
サンバソウが連発し移動を決断
午後から入ったのは、門脇崎灯台の南側にある陸平根です。砂地が主体の堤防より磯周りはメジナが居着きやすい。本命の数が違います。といっても高水温の海はコッパメジナもわんさといていかにサイズアップさせるかがテーマとなります。
友松さんはコマセで魚を動かしながら、どこで良型が浮き上がるのかを観察します。そして次の3つの項目を考えながら釣りを組み立てます。
●コマセとサシエを合わせるタイミング
●群れかたまるコッパのなかから良型が走る距離
●良型のいるタナとスポット
陸平根では何度もサオが絞り込まれた
いよいよ秋磯開幕!
「グレ釣りの面白さはヒットパターンを見出し、その海に棲む大型魚を連打させること」と友松さんは言います。連発ヒットに導くには、釣りの再現性が必要で、刻々と変化する目の前の海で型が揃うタナやスポットを繰り返し探らなければ釣ることはできません。友松さんはいかにして良型を連打させるのか? 詳しくは10月25日発売の月刊つり人12月号をご覧ください。そして無駄を削ぎ落とした芯のある釣技の解説は単行本『日本一グレを釣る男。』をぜひ、読んでみてください。レベルアップのヒントが詰まっています!